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詩「初心」

走るほど遠ざかるゴール

順調を騙る滑り出し

まっすぐ足を進めたつもりで
知らぬ間に蛇行し、気づけば迷子

目印にした矢印を読み違え
ゴールは視界から遥か彼方に失せ
振り返れば泥濘に足をとられ、滑落

泣き出したい
逃げ出したい心を見透かし
したり顔で諦めを促す絶望

脱落がお似合い、と同意すれば
いつも通りの指示待ちのドール

離脱を期待して覗き込む絶望から
視線を逸らせば
変容への憧憬が脳裏に過ぎり
逃走を禁じた初心がよみがえる

また踏み出す一歩

暗躍する罠を振り切り
自分の意思で走り抜くのがルール

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