コロナの時期に書く生活の記録

子どもは小学三年生と一歳である。小学三年生は、3月に休校になって以来、長い春休み、その後週一の自由登校日のある休み、そして緊急事態宣言後は再び長い休みになっている。一歳は3月からしばし登園自粛、その後緊急事態宣言付近から休園となっている。
仕事は夫は4月半ばから完全に在宅勤務、私は事業所で感染者が出てからは週3〜4程度の在宅勤務にした。GW前の週から休業となり、外出予定のないレアな連休を過ごしている。

子育てにおいては、調子のいい時と調子の悪い時が交互に来る。

調子のいいときは、小学三年生と一歳と一緒に「パプリカ」や「ゴリラパンダ」を踊ったり、小学三年生が漢字の宿題をやっているそばで延々と一歳が描いているミトコンドリアのような謎の記号に成長を感じたり、理科の課題のホウセンカの双葉を観察したり、シャボン玉をしたりする、そんな時間も貴重で穏やかで温かく感じられ、小学三年生と一歳がいて良かったなぁと思う。子どもといると調子のいいときは1日に何回も声を上げて笑う。一歳のふとした動作に小学三年生がツボにハマってゲラゲラ笑う。子どもは世界の希望に違いない。

しかしながら、家族4人がみんな毎日三食家で食べるのは、何日も何週間も続くとなかなかしんどいものがある。今日もご飯、食べて食べさせて片付けてまたご飯、明日もご飯、ご飯ご飯ご飯。おやつ、ジュース。今日はたくさん飲んだからもうジュースはだめ、ご飯食べてよ、ご飯。せっかく作ってみたものの全然食べてくれない、ご飯。

宿題ちょっと進めようよ一緒にやるからさ、…ああ!やめて!お姉ちゃんの宿題のところに絵を描かないで!うん、じゃあ保育園の動画おうちえん見よっか…お姉ちゃん宿題やろ、YouTubeそこまでにしようか、もう何時間も見てる…目薬飲んじゃだめー!日焼け止めぶちまけないで!

パトラッシュ…僕ひとりになりたいよ…

そんな折に、協定を結び小学生の子どもを互いに預けあっていた同僚から、今後子どもは別の家庭で預かってくれることになったと連絡が入る。
我が家は夫婦とも在宅勤務できる職種のようだから困らないだろう、とのひとことも添えて。

気持ちが落ち着かないときはひとりになりたい。いつもなら夫に押し付けて2時間くらいふらりと外出するが、なかなかそれもやりにくい緊急事態宣言下である。 スーパーでお惣菜を眺めながら行ったり来たりした。もう夕飯のことなんて考えるのはうんざりだ。何も思い浮かばない。何を食べたらいいかわからない。でも何か用意しないと。

ストレスの多い非常事態を過ごすには、メンタルが第一。なによりも精神的な味方がほしいところである。そう、精神的な味方。

在宅勤務や自粛が増え、リアルで人と会わなくなると、ちょっとした雑談、からの弱音を吐きにくい。結果的に精神的な味方が得られにくい。
目的の定まった連絡重視の会話ではなく、またすでに構築された人間関係ではないところで、ふらりと出会い、弱いところを知り、できる範囲で少しずつ助け合い協力し合うことの、リアル以外での難しさ。

職場は50代男性が主戦力で小学生保育園児持ちの女性は少数派で、課長なし、部長は「俺子どもいないからわからない」とあっけらかんと言うタイプ。「まぁ在宅勤務で、ときどき子どもを見るくらいは、会社でトイレ行くようなもんだから、ある程度自由にやってくれればいいから」というリーダーとは、子育てに関するリアリティが全然共有できる気がしない。なかなか弱音を吐く先がない。

だいたい、保育園休園、小学校休校、祖父母のリアル支援も絶たれた共働きって、設計ミスじゃないだろうか。

GWが終われば業務が始まる。
仕事は捗らないだろう。
いつになったら楽しく仕事ができるのか、さっぱりわからないけれど、不安が多いなか、あまり高望みせず、とりあえず生き延びようと思う。それくらいでも充分じゃないか。緊急事態なのだから。

#子育て #共働き #自粛生活 #コロナ


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