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マーケティングの本質、交渉の本質

昨日、日本説得交渉学会の大会において、

「マーケティングと交渉学 ~その本質をめぐって~」

とのタイトルで発表を行わせていただいた。

先般、こちらの記事で告知した際には、
どんな内容の話か、深くは踏み込まな
かった。
一応無事終了したので、何を話したのか
記録代わりに、ごくかいつまんで
書かせていただきたい。

ごくごく簡単に結論を述べるならば、
マーケティングの本質も、
交渉の本質も、
いずれも「双方のWin-Winを目指す」
という点で共通している

ということである。

この結論を導くにあたって、
マーケティングというのはどういう
ものなのか、実務的にはどんな仕事が
あるのか、といったことを説明した。

冒頭、日米のマーケティング協会
マーケティングを何と定義しているのか
について触れ、続いて大家と言われる
先生方、コトラードラッカーがどんな
言葉を用いて定義しているかにも言及。

私自身、学問のための定義というよりも、
実務家としてより簡素な、
もっとマーケティングが誰にとっても
身近な存在になってくれるような、
覚えやすい定義
であるべきだと考える。

そんなわけで、私がよく使う定義、

マーケティングとは、市場をつくること。

というのを紹介させてもらった。

そして、市場をつくるには、
お客様が抱えている問題を解決したり、
心からの望みを叶えてあげたり、
そのために働きかけることが必要で
あることを説明したのである。

より具体的に、私自身が過去の実務
おいて、商品開発を進める時、あるいは
コミュニケーション開発を進める時に、
どのようなステークホルダーと、
どんなことを交渉しながら実務を
進めて来たかを例を挙げながら説明。
より解像度高く、マーケターたちが
日々どんな仕事の進め方をしているのか、
理解してもらえるように努めた。

学会で堅い発表にも慣れていらっしゃる
方々を相手に、少し肩の力を抜きながら
聞いて頂くことにも留意しつつ、
結局は売り手と買い手がお互いに
Win-Winとなることを目指すのが大切

であることを強調。

そして、このWin-Winを目指すことが、
正に交渉の基本とも言える
「原則立脚型交渉」と同じであり、
マーケティングの本質とも重なる
ところ
なのだ、そのような結論を
述べさせてもらったのである。

ほとんどの方が、ZOOMのビデオを
オフにしていたために、直接的な反応を
あまり感じ取ることができなかったのが
若干心残り
ではあった。
しかし、ほぼ与えられた時間通りに、
述べたいことを述べ切ることができた
ので、良しとしたい。

社会人になってからというもの、
学会で発表する日が来るなど
全く考えたことがなかったが、
恩師からの無茶振りをともかく
一旦受け止め、何とか無事に
終えることができて何よりだ。

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