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気候変動に負けずに、コーヒー豆の品質維持と安定供給を確保する

10月9日(月)の日経MJの記事で、
タリーズが取り上げられていた。
希少種の豆を接ぎ木栽培して、
品質維持安定確保を目指すとの
内容である。

ここ何年にもわたって、地球規模で
気候変動が激しい
ことを多くの人が
実感していることと思う。

温帯に位置する日本列島の、
このところの夏の異常な暑さは、
亜熱帯を通り越して熱帯と呼ぶべき
ではないかと思う程。
東京から沖縄に「避暑」に行く
いう冗談が、冗談にならない。

この激しい気候変動に伴って、
コーヒーの栽培地が大幅に減少する
見込み
なのだという。
記事によれば、米ワールド・コーヒー・
リサーチ(WCR)が、2050年までに
ブラジルなどのコーヒー豆栽培適地の
半分程度が失われる恐れ
があると指摘
しているらしい。

タリーズは、コーヒーショップが本業。
スターバックスと同じ、シアトルを
発祥とするスペシャルティコーヒー
ショップ
である。

製造・流通ではなく店舗が本業ゆえ、
最初は貿易商社なり、コーヒー豆の
ディーラーなりから、コーヒー豆を
買い入れていたはずだ。

やがて、チェーンが大きくなるにつれ、
自分たちのコーヒーにオリジナリティや
希少価値を加える
ため、
あるいは原材料の供給を安定化するため、
はてまたビジネスの利益の源泉を多様化
する
ため、
そういった何らかの理由に基づいて、
自社栽培やそれに近いことに手を
出し始めた
のだろうと推測する。

今回の記事にあるのは、
ペルーで接ぎ木の技術を使ったコーヒー
豆の生産を、栽培指導にまで踏み込んで
実施
していくというもの。

美味だが病虫害に弱いアラビカ種を、
病虫害に強いロブスタ種に接ぎ木し、
丈夫でかつ品質の良い豆を育てる。

既に2019年からテスト的に取り組みを
開始
していたようで、恐らくは品質が
基準を上回る目途
が立ったのだろう。
今年度から本格的に植樹に踏み切って、
2026年の初収穫を目指すそうだ。

コロナ禍収束後のタリーズは、
順調に売上も店舗数も伸ばしている
模様。
ライバルのスターバックス
好調に推移していると聞く。

しかし、日本でコーヒーと言えば、
やはりUCCドトールは外せない。

コーヒーの豆知識系は、
UCCのサイトが非常に充実していて
見応えがある。

UCCは、当初はコーヒー豆の輸入販売
から始め、やがてショップを開き、
缶コーヒー開発などのイノベーションを
経て、ついには自社運営の農園を開設。
コーヒーのことなら何でもござれ
そんな趣すら感じさせる。

また、コーヒーの味に関しては、
通の人はスタバよりもドトールの
美味しさを圧倒的に高く評価する

という話がある。

中目黒に展開する特別な店舗、
「リザーブロースタリー」
例外だろうが、一般の店舗で
使われる豆は、海外で焙煎された
ものを船で輸入
しているため、
豆が酸化しているのだ。
そのため、ラテ類には向いている
ものの、純粋にコーヒーを楽しみ
たい人にとっては、スタバの豆は
品質が落ちる
のである。

こうしたコーヒー市場における
プレイヤーたちがしのぎを削り、
美味しいコーヒーを我々に届けて
くれるのは大変有り難いこと。

気候変動でこのコーヒーの収量が
減り、コーヒーがとんでもなく
高価になるような事態は、決して
望まない。

タリーズだけでなく、きっと他社も
あの手この手で探っているはずだが、
荒れ狂う地球の気候にも負けずに、
美味しいコーヒーを我々に届け続けて
欲しい
ものだ。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。