見出し画像

「不名誉」「残念」な名前も使いよう

写真にある、一見可憐とも思える
花は、「ヘクソカズラ」という名前。

真ん中の赤い部分が、お灸を据えた
跡にも見える
ということで、
「灸花(やいとばな」という別名も
持っている。

写真を撮った後に、
グーグルを立ち上げて、
「グーグルレンズ」で確認したら
一発でこの名前にたどり着けた。
画像検索万歳!である。

この「ヘクソカズラ」の名前の由来
これが何ともかわいそうな内容で
ある。

葉などを潰すと、ものすごい悪臭を
放ち、それがまるで「屁」「糞」

ようだということで付けられた名前
なのだ。

このように「不名誉」「残念」な命名
されているものは、他にも存在する。

パッと思いつくところで有名なのは、
ドクダミである。
「ドク」即ち「毒」と言われた時点で
何だか不吉な予感しかない。

しかし、ドクダミの語源は実は
毒を「ダミ」する=「矯める」即ち
「矯正する」
ということで、その
優れた薬効がそのまま名前に転化した
恰好である。

他には、「シネラリア」という名前の
花がある。
「サイネリア」と呼び替えられている
名前の方が有名らしい。
「シネ」が「死ね」に通じるので、
忌み嫌われ、徐々に「サイネリア」の
方が人口に膾炙したのだ。

「ヌスビトハギ」(盗人萩)というもの
もある。
盗人、即ち泥棒である。
果実が泥棒の足跡に似ているとか、
種子が知らないうちに人にくっついて
しまうのが由来であると聞く。

名前が「不名誉」だったり、
「残念」だったりしたとしても、
その分インパクトは抜群である。
一度聞くと、なかなか忘れない、
忘れにくいというのは、ある意味
メリットでもある。

そんなメリットを思う存分に
享受したのが、
『うんこドリル』シリーズ
であろう。

当初は漢字ドリルからスタートした
このシリーズ、あまりの反響に
「語い・ことば」
「足し算・引き算・かけ算」
「アルファベット」

といった派生的なドリルも次々に
発売され、好評を博している様子。

常識的に考えている限り、
そんな汚らしい名前のドリルを
企画すること自体、なかなか
思い付けないだろう。

正に「コロンブスの卵」という
表現がピッタリ。
我々の意表を突きながらも、
「うんこ!」などといった言葉を
恥ずかしげもなく叫び散らすのが
大好きな子どもたち
のことを頭に
思い描くならば、
「あぁ、これなら売れるよね」
と思わず言いたくなる絶妙な企画

ということで簡単にまとめると、
強いインパクトを残したい企画
考えるにあたっては、
「不名誉」「残念」な名前を
使うことを選択肢に入れる
ことを
検討すると良いだろう。

この記事が参加している募集

名前の由来

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。