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小説『パラソルでパラシュート』感想(899文字)


先日図書館で借りてきた本が読み終わったので本日はその感想を書いていきたいと思います。

タイトルと表紙くらいしか前情報がなく、どんな内容か全くわからない状態で読んだのですが、なかなか面白かったです(^^)

※ネタバレ含むのでご注意下さい。

『パラソルでパラシュート』 一穂ミチ著

2021.11.24 第1刷発行 335ページ

〈あらすじ〉
主人公、柳生美雨は受付嬢として働くアラサーのOL。今まで特に向上心もなく、無難な人生を歩んできた。周りが寿退社していく中、結婚願望もなく「このままでいいのか⁉︎」と燻った毎日を過ごしていたある日、1人の芸人と知り合い、芸人達の世界へとのめり込んでいく。
芸人仲間達との日常を描いた青春群像劇。


タイトルを見て「どんな話かな?」と思ったけど読み終わってみて「あぁ、そういうことか」と納得。

誰でも一度くらいは考えた事あると思うけど、「高い場所から落ちた時に傘を広げればワンチャン助かるのではないか?」
そんな話でした(←完全な比喩表現であって、実際はそんな話ではありません。笑)


多数派が歩んでいくであろう「就職して結婚して家庭を持って…」といった安定した人生観から大きく外れた芸人達との生活

"安定してなくて危なっかしいけど、でも面白そう‼︎"な感じがタイトルの『パラソルでパラシュート』と重なりました。



ところどころ描かれる芸人同士の日常のやり取り(ボケとかツッコミとか)が本当にテレビで見る芸人が言ってそうで面白かったです😂

コント、漫才のネタも実際に若手の芸人とかやってそうでリアリティがあって笑えました🤣
全部著者本人が考えたのかな🤔⁉️
だとしたら凄い‼️

芸人達と過ごす毎日が本当に楽しそうに描かれており、まるで自分もそこにいるかのようで読み終わる時は少し寂しさすら感じたほど。

鳥人間コンテストの様子とかM-1(のようなもの)があったのも面白かったし、大阪が舞台になっていたので大阪の人とか大阪に行ったことある人は知っている場所も出てきたりしてより一層楽しめたかも‼︎

コンビ間で流れる独特の空気感とか複雑な生い立ち等の切なさ、それを乗り越えていく様子も垣間見れて、心に残るいい一冊でした‼︎

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