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顧客の当たり前の期待を、"当たり前"に満足させよ

ども、コバです。

私はネットで商品を買うときは、もうずっとアマゾンを使っています。理由は安さや品揃えだけではなく、トラブったときに対応がスムーズだから。商品に問題があるときの返品はとても簡単。注文履歴から商品を選び、返品をクリックして理由を明記するだけ。表示画面を印刷して返送用ダンボールに貼ればいい。当たり前のことを、手間をかけずにできる。最近、他のECも追いついてきましたが、乗り換えるのが手間なので使い続けています。

今回のテーマは顧客体験です。今はカスタマー・エクスペリエンス、英語の頭文字を取ってCXとも言われますが同じ意味です。商品やサービスに関心を示した顧客が、購入、体験し、使い終わるまでの全体験のことで、アマゾンもすぐれたCXを提供しています。

●顧客は「感動を期待していない」

あまたあるカフェの中からスタバに常連客が集まり、同じ商品を売るネットショップが乱立する中でアマゾンが一人勝ちするのも、すぐれたCXがあるから。
今や製品機能だけで差別化するのは難しい。そこで確実にライバルと差別化できる方法が、苦情やトラブルのときのCXです。顧客が企業に助けを求めるのは困ったとき。このときこそが差別化する絶好のチャンスなんです。

しかし、CXには誤解が多い。
「顧客はトラブルに遭うと必ず苦情を言う」と考えがちですが、多くの顧客は静かに去ります。
「最高のサービスはお金がかかる」とも考えがちですが、顧客は感動を期待していない。約束した通りにして欲しいだけ。大金をかける必要はない。
米国のデパート・ノードストロームは「売っていないタイヤの返品に応じた」「空港が閉鎖され、担当者がヘリで商品を顧客に届けた」と言う話が伝説になっています。これらは決して最高のCXではなく、高コストで効率が悪く、持続不可能です。

顧客は約束が当たり前に提供され、もしダメなら説明があり、必要に応じて謝罪があることを求めます。感動を与える必要はないし、大きなコストも必要ない。
すばらしいCXは、確実に収益につながる。

1つの顧客トラブルで顧客維持率は平均20%下がります。1万人がトラブルに遭うと2000人が去る。そこでトラブルを予防すれば彼らの顧客離反を防げる。2000人の新規顧客獲得と同じ効果だ。顧客1人の年間売り上げが10万円なら売上増は年間2億円。
さらにトラブルが少ないと、顧客は高価格を受け容れ、社内のトラブル対応コストも減る。逆にトラブルが増えると、顧客は価格にシビアになりトラブル対応コストが増える。
そこで、次の3つに継続的に取り組む必要があります。

1.顧客の事前期待を裏切らない
顧客との最初の接点から最後まで顧客を不快にさせることなく、すぐれたCXを提供することが必要です。そのためには顧客がどのように自社製品を知り、購入・入手して使い始めるのか、流れを把握すること。
大切なのは「誠実であること」。現代の顧客は企業のメッセージを疑っています。なので、製品を買う前ににウェブで細かく他の顧客の評判をチェックします。企業の隠しごとはすぐに見抜きます。だから、自社ウェブサイトの情報やマーケティングメッセージは「誠実さ」が大切なのです。

2.顧客がすぐ苦情を言えるようにする
顧客は「苦情を言っても意味はない」「手間も時間も面倒」と基本的に思っています。表に出てくるトラブルは氷山の一角にすぎません。顧客の苦情がないことは、決していいことではありません。顧客に「私たちはトラブルについて真剣に知りたい」と伝え続け、苦情を伝えやすい環境をつくりだすべきです。
あるホテルチェーンでは「ルームサービスが時間通りお届けできなければ代金は不要」と告知しています。宿泊客が「遅れたものは仕方ない」と考えて苦情を伝えないと、トラブルは放置されて再発する。そこで、ルームサービスに時間保証をつけたんです。高級家電ダイソンの掃除機の取っ手にはURLとフリーダイヤルが明記され、土日も問い合わせOK。トラブル発生の瞬間に迅速に問題解決し、顧客離反を食い止めるためだ。

3.顧客をさりげなく「教育」する
間違って使用した顧客が苦情を言うとコストが増える。私も取扱説明書を読まず故障と勘違いし、電話で問い合わせしたことがあります。丁寧にご対応いただいた。本当に申し訳ない、、、。
これは顧客をさりげなく「教育」することで防止できます。
米国の自動車メーカーテスラの担当者は新車納車前に顧客にウェルカムコールをかけ、ウェブサイトの使い方や新車機能説明の動画(合計28分)の利用を促しています。
たとえば、テスラの車のキーは、カードです。運転席の窓の横にカードをタッチすればドアロックが解除され、運転席と助手席の間のコンソールにカードをタッチすればエンジンが始動します。動画を見れば20秒で即理解でき快適に使える。しかし、動画を見ないと「ドアロックが解除できない」というクレームになります。テスラの担当者はこれらをさりげなく紹介しながら信頼関係を構築し、顧客と感情の絆をつくっています。
耳鼻科というと、待合室はいつも大勢の人で混雑していますよね。私の近所で最近開業した耳鼻科では、スマホで受付ができ、何人待ちかもすぐわかる。とても便利で私はこの耳鼻科で診てもらうことにしています。いまは世の中にあるクラウドサービスを使えば、こんなちょっとした情報を共有するのはとても簡単。これだけでも、顧客に選ばれるようになる。

このように顧客トラブルを把握・撲滅し、顧客体験を生む仕組みをつくり上げていきましょう。

コバでした。

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