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母の日に

4月末から約3週間東京に住む母と沖縄で一緒に過ごしました。

母は85になりますが、足腰はかなり丈夫でこれまでも2回沖縄の私の住まいに来てくれています。

認知症が進み、夜1人でいることで妄想が進むように思えて、高齢者にとって環境の変化は良いことではないと承知していましたが、気候も良く親切な人も多い沖縄で一緒に過ごすことはできまいかと帰りのチケットを用意せず、嫌になるまで一緒に暮らそうというのが今回の計画でした。

事前にいろいろ調べて、他県から来た人も高齢者サービスを受けられることがわかり、近所のデイサービスを利用できるように準備しました。

最初の1週間は私が仕事に行ってしまって1人で留守番していたこともあり、毎日夜中に起きて混乱し、私も大変でした。
1日目は、タクシーを利用してスポーツジムのプールへ。ロッカーの使い方もわからずもたもたしていると他の利用者の方が教えてくれたり、「一緒にサウナに入ろう」と誘ってくれたりしたそうで、沖縄の方々の親切に母は感動していました。
翌日は、デイサービスの体験利用をしましたが、ここでも皆さんが親切にしてくださり、食事もおやつもおいしく楽しかったと。
ところが、
この2日とも、夜中に目を覚ますと「デイサービスは行きたくない」「東京に帰りたい」と収集がつかない状態に。

3日目は、散歩に出たところ迷子になってしまい、近くにいた人に道を聞いたところ、スマホの地図で調べて車で家まで送ってくれたと感動して話してくれました。「道を教えてくれると思っていたのに、知らない人を車に乗せてくれるなんて」と。
けれど、この日も夜中に「帰る」と言い、「みんな親切にしてくれたでしょう?」と言うと、「どんなに心細かったかわからないでしょう!」と怒鳴る始末。

最初は、昼間は私に気を遣って我慢していて、夜になると本音をいうのかと思いましたが、どうやら、そうではないようで、夜には思ってもいないことを言っている、別の人格が現れるようです。

連休に入り、私が昼間も一緒にいられるようになると、少し落ち着いてきたようで夜中に大声で話すことがなくなりました。

ハーリー見に行きました
万座毛、砂辺、パルコ前 海たくさん行きました。
ガイドさんのご案内で自然散策も楽しみました。

体験利用したデイサービスを正式に手続してその後2回利用させていただきましたが、ネイリストの方が爪を綺麗にしてくれて、毎日「私の爪がこんなにきれいなんて不思議ねぇ」と本当に嬉しそうにしていました。



もっとありがたかったのは、
3回目の利用の日、朝から仕事中に電話があり「今日は体調が悪くてデイサービスに行けない」と。母はいざというときに怖気付いて「嫌だ」ということがよくあるのです。デイサービスに電話をすると「今日は一緒に散策に行こうと楽しみにしていたんですよ。もし、体調がよくなったらお迎えに行くので連絡ください」と。
母にその旨伝えると、「いいの?ぜひお願いしてちょうだい」(何だよ、元気かよ!笑)
昼くらいに迎えに来ていただいて、とてもよくしていただいたようで、これまで以上に「楽しかった」と何度も何度も言いました。
東京ではデイサービスの利用など絶対に嫌だと頑なに拒否していた母が「デイサービスがよかった」と何度も。沖縄のケアマネージャーと施設の職員の方々の親切な対応に本当に感謝です。

ジムのプールにも、その後私と一緒に2回行きましたが、やはり複数の方が声をかけてくださり、沖縄の方は親切だなぁと。

母は、帰京の前日にスーパーに迷わず行くこともでき、買い物をして夕食の下拵えをしてくれました。

切り干し大根 母はこういうのが得意


ああ、お母さん、沖縄でずっと私と一緒に暮らせるのでは?と思いましたが、生まれてからずっと東京品川で過ごし、お嫁にも行かず(婿を迎えたので)同じ家で過ごした母にとって沖縄生活はやはり難しいでしょうね。
私の仕事はあと10ヶ月半。本音を言えばその後も沖縄にいたいけど、それはやっぱり無理そう。
お母さん、私が帰るまで認知症進まないでがんばってよ。

帰りはJALスペシャルアシスタントサービスを利用

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