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日本語学習者の数が減少している理由を考えてみた

台湾在住のPiroです。

私は台湾で日本語教師をして4年目を迎えたのですが、ここ最近日本語学習者の数がグッと減っているなと実感します。

それは今私が働いている塾が小さくてそう感じているだけなのか、大きい塾でもそうなのかははっきりとしていない部分はありますが、個人の体感としては台湾で日本語を学習する人の数は減っているような気がします。

では何が日本語学習者が減少する要因になっているのか自分なりに考えて観ました。

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日本以外の国の影響力が高まった?

台湾は言わずも知れた日本と密接に関わっている国です。台湾で生活していても至る所に日本語があったりだとか、日本製の商品、日本のお店などを見かけることができます。

歴史的な背景もあってかそんな台湾には日本語を話せる方が本当にたくさんいますし、日本語のみならず英語を話すことができる人の数も日本と比べて圧倒的に多いと感じました。

台湾の知人から言われたのは「台湾は小さい島国なので周りの国々とうまく関わっていかないと経済が維持できない」ということで、確かにと納得しました。

そんな台湾ですが、もちろん日本への好意はあるもののだんだん韓国の影響が強くなっています。K-POPももちろん人気ですし、韓国のドラマも台湾ではよく観られています。

また、今の時代「英語は必須」ということで英語を熱心に学習したり、アメリカのスポーツやドラマを観る人も多い」です。

塾の高校生の生徒に聞いた話だと学校でも「日本派」「韓国派」「アメリカ派」と概ね3つに分かれているそうです。そして最近では韓国が優勢かな、ということでした。

K-POPや韓国ドラマの流行から韓国語を学習する人も多くそれが日本語学習者の減少に繋がっているということが一つ考えられます。


日本は憧れから消費する国へと変化

以前の台湾であれば日本語を勉強すれば日系企業に就職できて稼げるとか、日本で仕事をすれば台湾よりも高い給料をもらえるとか、自分のキャリアのために日本語を勉強する人が多かったと思います。

しかし、最近塾の生徒に日本語を学習する理由を聞いてみると「日本のドラマが好きだから字幕なしに観られるようになりたい」とか「日本を旅行するのが好きだから旅行で困らないくらいには喋れるようになりたい」といったように、「お金を稼ぐ」という目的から「自分たちが楽しむため」に日本語を学習する人が増えていました。

日本は夢のある国から自分たちが消費をする国へと変化したんだなあと感じました。

お金を稼ぐためには英語が必須、そんな共通認識が台湾には既に出来上がっています。もちろん中には日本が好きだから日本に関わる仕事をしたいという方もいますが、やはりその根本は日本が好きという理由であってお金を稼ぐことをメインに考えているわけではないようです。


コロナで日本に行けないことが影響してる?

私が働いている塾には10代20代の学生だけではなく30代40代或いはもっと上の世代も一緒に日本語を勉強しています。

上述したように中には「旅行で日本語を使う時に困らないようにした」という理由で日本語を勉強している生徒もいます。

しかし、今はコロナの影響で日本へ渡航することができません。せっかく日本語を勉強しているのに使える機会が少ない。そんなモチベーションの低下から日本語を勉強しなくなってしまった人もいるかも知れません。

その他にも今は日本のドラマやアニメの字幕が充実しているから日本語が分からなくても楽しめたり、ゲームも台湾中文版が発売されているとかそういった影響もあるかも知れません。


今の自分にできること

上記の理由はどれも簡単に解決できるような問題ではありません。個人で問題に取り組もうとしても限界があります。

では、日本語学習者に関わる立場として今自分に何ができるのでしょうか。

授業に来てくれる人には必ず楽しんでもらうとか、日本の情報を発信して興味を持ってもらうとか本当に地道な活動にはなってしまいますが、それでもとても大切なことなので取り組んでいく必要があるかなと思います。

時代の流れとかもあるので簡単にはいかないことだとは思いますが、それでも「授業に来てくれた生徒に楽しんでもらう」その気持ちは忘れずに今後も日本語教師として取り組んでいきたいと思います。

いつもありがとうございます。僕は夢や目標に向かって努力する方をサポートしたいと考えています。皆様からの支援はレベルアップするための学習資金として使わせていただきたいと考えています。是非よろしくお願いいたします!!