週刊少年松山洋_タイトル_修正

スーパーサイヤ人って10くらいまでいきませんかね?

原作漫画の『ドラゴンボール』の少年ジャンプでの連載は1984年から1995年の間で足掛け11年でした。単行本は全42巻。

TVアニメは1986年から(Z・GT含めて)1997年で漫画と同じく11年間にわたって放送されました。

アニメの放映終了から22年、原作漫画の第一話の開始から(『ドラゴンボール』という作品の誕生から)35年以上の年月が流れました。

なのにどうでしょう、『ドラゴンボール』という作品のこの“現役感”は。

バンダイナムコホールディングスの2019年度の決算発表にも書かれていましたが、同グループ内での『ドラゴンボール』というIPによる売上は実に1,290億円という数字でした。(ライセンスがほぼバンダイナムコグループ独占状態なので原作漫画やアニメ・映画を除いたいわゆる“商品化”の売上はこれがほぼ実態です)

22年以上も前に漫画もアニメも終了している作品ですよ?

なんなのでしょう、この驚異的な数字は。

『ドラゴンボール』で商品化ビジネスを行っている関係者が“スーパーサイヤ人ってこのまま10くらいまでやってもらえないですかねぇ?いやホントお金で作ってもらえるものなら喜んで払いたいくらいですよ”って冗談をこぼすほどです。

実際の話、原作漫画に登場したのはスーパーサイヤ人3まで。劇場版や新作アニメ『超』で登場したスーパーサイヤ人ゴッドを4とすると(とりあえずGTは置いておく)、ブルーが5で「身勝手の極意」が6といったところでしょうか。

スーパーサイヤ人を“状態変化によるパワーアップ”と定義するとそうなるのでしょう。

そして事実そのパワーアップしたそれぞれの悟空やベジータで各種商品化を行いビジネスをやってきたわけですから“スーパーサイヤ人10まで欲しい”という意見もあまり笑えないかもしれませんね、関係者のまんま心の叫び(?)に聞こえます。

“新しい商品”を売るのがコンテンツビジネスの基本ですから。

スーパーサイヤ人の状態変化ほど理にかなった商品は無いと思います。(強さが違うだけで悟空やベジータの人格そのものに変化はない)髪の毛や目の色が違うだけで沢山のバリエーションを作って売ることが出来る上に、新キャラ・別キャラというわけでは無いのでいつまでも“悟空とベジータという商品”としてお客様に愛してもらえます。

“なぜ『ドラゴンボール』という作品はこんなにも永く愛されるのか?”

作品自体をこよなく愛し、連載当初から漫画を読み続けてアニメも映画もゲームも全作品遊んできた私が、業界に入った後にその“中”で知った情報も含めて分析してみたいと思います。

スーパーサイヤ人って10くらいまでいきませんかね?

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