インシーズントーナメント(以下IST)準優勝という結果を得たものの、それ以降ネムハードやスミスなど負傷者の影響もあって、決していい結果を残せていないペイサーズ。
ここでは課題と個人的にどうすればの提案を考えていきたいと思います。

１・IST以降の課題について

1-1.ハリバートン対策の強化

大きな課題としては
・ハリバートンを止められた場合にどうするか
という事がある。

基本、今のペイサーズはハリバートンが中心軸にあって、最終的なポイントがハリバートンに依存度が高くなっているのは否めない。
その中でIST以降顕著になっているのが
ハリバートンへのブリッツ
専門的にはハードショウ(hard showでいいかな)と言われるけど、簡単に言うとハリバートンへのアタックをダブルチームなどで強めてきてる。
今季いい選手は入ったと思うけど、トッピンは顕著だけど、どうしても受け手としてスコアラーになれる選手はいるけど、打開力がまだまだ弱い。
ハリバートンもハンドリングはうまいと思うけど、カイリー・アービングとかのようにそこでハンドリング軸に30点とか取るような感じではないし、そこがブリッツを意識されやすくなった一番の理由だろうと思う。
特にネムハードが居ればいいけど、マコネル一人ではサポートがもう一つままならない部分も多いのか。悪い流れをひっくり返せなくなっていると思う。

1-2.チームディフェンスの弱さ

別にこれについては開幕からの課題ではあるけどね。

上図はOFエフィシェンシーとDFエフィシェンシーをチームごとに表にしたもの。
上に行けば守備力が高く、下に行けば低い。右に行けば攻撃力が高く、守備力が低いって感じ。
今季のペイサーズはわかりやすく右下！
つまり攻撃力は異常に高く、守備力は異常に低い。
稀代のリムプロであるターナーを抱え、DF力が高いニスミスやネムハードを抱えているにも拘わらずである。

まあチームとしてのDFのやり方など色んな課題はあるけど、結論から言うと守り勝てないからオフェンスで点を取り続けてないといけない事態である💦
せめて真ん中ラインに入る守備力があれば、まだやり方はあるけど、この状況だとハリバートンが欠けたり、不調になるとまず間違いなく負けるって話になる💦(実のところはネムハードが入って守備力が上がって勝っちゃうとかもあるんですが)

ただハリバートン対策を強化されると、ペイサーズの勝率は下がるっていうのは現状を考えれば、ほぼ否定できない状況である。

２・二番手候補の獲得

2-1.現有戦力の中での比較

今のペイサーズではPPGのチーム内1位が、よりによって司令塔のハリバートンで24.9。次いでマイルズ・ターナーの16.9。
ハリバートンが満遍なく散らすタイプで、ターナーも独力でなかなか30点とか取れる選手でもないのでNo.2足りえない状況が今のバランス。
そもそもターナーについてはリムプロとしてはトップクラスだけど、チームナンバーワンビッグマンを比較した時に、ヨキッチやエンビードのよに安定してベスト５に選ばれるようなスーパーセンターではないし、評価によってはベスト10でも当落線上の選手というのが僕の個人の評価で、2番手キャラではないなあって思ってるんだよね。

マスリンがスコアラーとして安定して30点とか取れるようになればいいんだけど、それはもう少し先の話だと思うし、今季の段階でそれを求めるのはハードルが少し高い。
トッピンについても、前述の通りある程度ガードの働きがあっての事なので、クリエイト力を発揮して20点とかとるようなタイプではない為、そこまでPPGは上がらないだろう。
ニスミスも成長は著しいけど、なかなか20点アベレージまで行くかどうかは悩ましい。
本来そこに近くあるべきヒールドに至っては、シュートスランプに最近は陥ってて、３P％は40％を切り、PPGも昨季より4点ほどダウンしている。
他の選手についても、独力打開力は低くもないけど、一人でゲームを決めるような選手はいない。

これがここしばらくのペイサーズの課題であり、今季は司令塔であるハリバートンがトップスコアラーという事もあって、その影響力が大きくなっている為、理想的にはTDLまでにその候補を獲得したい所だと思う。

2-2.獲得候補

◎パスカル・シアカム
今、一番候補として挙がってるのがラプターズのシアカム、事実現在ラプターズでのトップスコアラーで、解体が予想されるラプターズからなら取れるだろうけど、課題としてタイムラインが決して合わない事・今季のみの現状契約であること・サラリーが高く、トレードにも人的アセットが相応に必要なことなどがある。

◎OG・アヌノビー
同じくラプターズのアヌノビーも獲得候補。
こと得点能力については20点アベレージでこそないが、個の守備力が高く、総合力では今一番欲しい存在。
課題としてはアセットがどのような形で取れるかと言う事と、やはり得点力では特効薬にはなりにくい。
ただクリエイト能力も高い為、相乗効果で他の選手が活性化する可能性もあり。

◎ラウリー・マルケネン
ジャズでトレード候補筆頭に挙がっているマルケネン。
スコアリングが良く、3番4番任せられるのでトッピン・ニスミスどちらとも併用しやすいのはメリット。
難点は守備力は上がりにくいのと、悪名高きエインジがいるので、アセットで指名権がどこまで必要かがか課題。

◎ジョナサン・クミンガ
特に噂が立っている訳ではないけど、ポテンシャルでは十分アリ。
難点はあくまでポテンシャル枠なので、確実性には欠ける為、今回の課題においての狙いどころとしては異なるかも知れない。
サラリーがアセットにしやすい選手があまりいない為、組み合わせで高額選手と組み合わせになる可能性もある。

◎アンドリュー・ウィギンス
最近ウォリアーズに解体の噂がある為、候補に考えた選手。
大物としては30ｍを切り、現在少し不安定な状況ではあるが、今時点でのペイサーズが求める存在として、総合力でのマッチングは最も良いように思える。
マスリン・ネムハードとのチームカナダが結成されるとスポット的に面白そう。
難点は少し年齢が高いのと、まずウォリアーズに放出の考えがあるかどうかが全く分からない状態。

ちなみに今の中で挙げたのがSF～PFでの主力選手。
テーマとしては
・20点アベレージを取れそうなスコアラー
・チームの2番手に出来そうな選手
でした。

あと個人的にもう一人ハンドラーは欲しいと思ってる。
現状はハリバートン・マコネル・ネムハードとコンボガードのブルース・ブラウンの4人体制。これに２wayのアイザイア・ウォンが加わる感じ。
ハリバートンとのツーガードを出来るだけ多い時間組み立てるイメージの中でもう一人取れた方がチーム構成上いいのかなというイメージがあり、考えたのが以下の通り

◎アレックス・カルーソ
ネムハードもだけど、プレーメーク能力は特筆点がなくてもDF面でうまく機能する選手がハリバートンとの補完性の中でいいなって思うので、カルーソはいいなあと。
難点はアセットがどうなるか。

◎トレ・マン
ちょっと斜め上の選考に見られるかも。
サンダーでは現状ギディーとSGAの2枚ハンドラーでローテーションして、ローテの穴にはケイソンを活用するパターンが多い。
ペイサーズだと現在ツーハンドラーの時間も多い分、比較的サイズのあるマンを加えて厚みを作りたいというのは個人的な気持ち。

動かず育成というのもありますが、なかなか育て切るのが難しい部分もあるので、少なくとも少し先の未来まで据えるかは別に、現在の状況で2番手となれる誰かをトレードで獲得するのがいいのかなとは思います。

３・ペイサーズ側からのアセット候補

指名権は相手次第な所もあるので、アセット候補になりそうな選手を列挙

3-1.バディ・ヒールド

延長を(少なくとも一旦)拒否したことでトレードテーブルに乗ることが、アナウンスされたヒールド。
ハリバートンとの関係性などを考えれば、延長が優先だろうが、サラリー・年齢・スキルセット・チームバランスを考えると今がトレードタイミングなのは否定できない。
シンプルにシューター不足のチームが欲しがる可能性は十分。

3-2.ジョーダン・ウォラ

昨季途中加入で頑張ってくれたウォラも、今季はトッピンの加入やジェイレスをドラフトで獲得した事もあってPTが激減。
元々いたバックスではチームのサラリー状況などもあり、2巡目と共に出されるという事になったが、ある程度のシューティング能力やクリエイト能力はベンチ強化を欲するチームには合うかも。

3-3.TJ・マッコネル

シクサーズから加入した時には過小評価されてるPGがうちに来たと喜んだものだが、年齢も上がって来てタイムラインからは外れている。
今ネムハードをチームとしても推している状況の為、PTは短くなるのは否定できない。前述のマンを取るなど考えればツーハンドラーを繰り返す上で残したいが、他チームからも需要あるキャラだけに全く出ないとも言い切れないのが正直な所かなと思う。

この他、今季株を上げたトッピンも現状延長契約が結ばれておらず、よりハイスペックなビッグウイングを獲得する上でアセットに組み込まれる可能性も否定しきれず、ブルース・ブラウンの特殊な契約を活用するためにアセットに入れられるパターンも無くもないが、この辺はひとまずないかな。
TDL付近までにどのような動きが起こるのか、非常に怖さと楽しみが入り交じっている。

４・DFコーチ獲得

最後に現在、個ではそこまで戦えなくはないとは思うけど、スイッチ対応とかの面でどうしてもうまくなく、そうした部分の中でシーズンでDFレーティングがワースト３から脱却できない日々が続いてる。
戦い方の影響もあるだろうけど、ここを脱却すれば下位からの取りこぼしみたいな事が減り、上位進出も見えてくる。

現在ピストンズに行ったはずのダンバーク氏が、何らかの理由で参加してないらしい。
モンティ・ウィリアムスとの兼ね合いでうまく行ってないのならペイサーズに再び戻って来て欲しい所。

５・まとめ

例年になく、攻撃的なチームを作り上げたペイサーズ。
ただ攻撃的なチームは守備的なチームよりもどうしても波が大きくなる。今後優勝を目指せるチームを目指すためには、せめて守備力を平均水準までは上げたいし、その為にはトレードでサイズあるウイングの補強は必須かなと思う。
色々放出には悲しみを覚える事もあるが、チームの未来の為に思い切る場面もあってもいいかなと思う。