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心理研究家ゆうきゆうのスーパーリアルRPG

"マンガ・小説などの世界には『都合のいい展開』が、本当にたくさんあります。それにツッコミつつこの本を書きましたが(中略)好きだからこそ、ツッコミたくなる。そんな、形を変えた愛です。"2007年書籍化の本書は『理想と現実の違い』を心理学から容赦なく指摘したユニークな一冊。

個人的には主宰するメタバース読書会で参加者にすすめられて手にとりました。

さて、そんな本書は著者が運営するWEBサイト『心理学ステーション』の『スーパーリアルRPG』より抜粋、加筆・訂正したもので、ドラクエ風味の世界観を下敷きに【理想では『伝説の勇者として仲間たちと魔王を倒す旅に出た!』はず】の"三郎"が、現実では思春期特有の行き場のないエネルギー(いわゆる厨二病)から【特に目的のない小旅行に出た日々】であることが、漫画と解説で第7部にわたって比較しながら描かれているのですが。

まあ、いつまでたっても『一生厨二病』な私であっても、流石にゲームはもとより、漫画やアニメなどで頻出する【ご都合主義的な展開と無慈悲な現実】を混同するようなことはないわけで。ドラクエを懐かしみながら、終始ニヤニヤと楽しませていただきました。(ヒロインの"錬金術師"が"パチプロ"とか。。)

また、本書に関しては漫画のタッチも【萌えすぎず、リアルすぎず】とバランスが良いのも本書に合っている気がしました。後書きによると『初めて漫画をかいた』らしく、手探りの試行錯誤だったらしいですが。随所に工夫が感じられて好印象でした。

かってドラクエにはまった元・勇者の方々、またゲームや漫画、アニメのお約束的展開が大好きな方にドM的にオススメです。

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