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秘密の京都スポットガイド

"喫茶店や書店の情報や様子は、事前にオフィシャルサイトなどで入手できるけど、直接人と出会って感じる気持ちは予測できない。"2017年発刊の本書は"休日や旅"をテーマに活動する台湾のアーティストユニット、男子休日委員会による京都に"暮らしてみた"旅の記録エッセイ。

個人的にはコロナ禍で渡航制限が続く中。友人のいる台湾に思いを馳せながら。本書を手にとりました。

さて、そんな本書は前述の通り、台湾のアーティストユニットのうち、男子二人が半年かけて計画した京都は左京区での朝昼晩と鴨川沿いを早朝ジョギングしたり、自転車で書店やカフェ、ラーメンに銭湯めぐりをした旅の記録が【ほぼフィルムカメラ撮影】の豊富な写真と共に収録されているわけですが。

まず最初に感じるのは、とかく旅ガイドや旅行会社にすすめられたルートに従ってスマホ片手に慌ただしくコスパ重視の旅をする人も増える中、本書のナビゲーター役の男子二人は本当に【自由気ままな旅を楽しんでいるな】というのが読み進めながら伝わってきて、在住者の1人として何だか自然に嬉しくなりました。

また、京都という場所は一時的に訪れる観光地としてだけでは決してわからない【生活の場】としての姿や魅力があるわけですが。そういった意味で"暮らしながら"京都の魅力を伝えてくれている本書で紹介される"秘密スポット"は決して言葉通り隠れ家的な場所を指すわけではなくも"ああ【わかってるな"と思わず言葉にしてしまいたくなるような京都愛があって】こちらも重ねて嬉しくなりました。

旅エッセイ好きはもちろん、京都にゆっくり滞在するような旅を考えている人や、台湾の方々が京都のどこに魅力を感じているか知りたい人にオススメ。

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