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文化水流探訪記

"文化の水流が、数の論理に回収されることなく、豊かに澄んで、自由に開かれ、時にたおやかに、時にエキサイティングに、いつまでもいつまでも、流れ続けることを願って"2018年発刊の本書は愛読家ミュージシャンが送るノイズ溢れる文化案内。

個人的に『源=ルーツ』が一番ではなくて『水流=流れ』が大事。とつけられたタイトルに共感して手にとりました。

さて、そんな本書はDJやラッパーとして『フジロックからアングラパーティーまで』幅広い領域で活躍しているミュージシャンの著者が、雑誌『POPEYE』読者に向けて【2012年から2018年まで月1連載していた内容をまとめたもので】タモリから始まり、伊丹十三、エジソンやヘンリー・ダーガーなどなど、音楽はもちろん、映画、漫画と様々なテーマで語っているのですが。

まず、本書で取り上げている内容が『20世紀に活躍した人』(=昭和)が多く、また1980年生まれ。と著者が割と私と年代が近いことから【懐かしい話題が多くて】(アントニオ猪木とか。。)最後まで楽しく読ませてもらいました。

また、あとがきで著者も振り返っているように【兎に角、アウトサイダーが大好き、肩入れしている】ノイズを大切にする姿勢、例えばインディーズレーベルに向けた愛情溢れるテキストなどは、同じくフリーペーパーというインディペンデント冊子への愛情からお店まで運営している私にとっても共感しかないわけで。この辺りも気持ちよかった。

20世紀『昭和の時代』に若者だった全ての方に。また、その時代に広く興味がある若者にもオススメ。

PS:ちなみに表紙の絵はイギリスで1960年代に活躍したポップアートの作家、ポーリン・ボティの作品「彼女が好きだったヒーローたち」です


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