見出し画像

「ギャラリー」って敷居が高い?気軽にギャラリーを楽しむ7つの方法と、初心者にもおすすめのギャラリー。

「趣味は美術館めぐり。”ギャラリー” にも興味はあるんだけれど、なんとなく敷居が高くて…」

今では日々、会社帰りにふらりとギャラリーに寄り道している私も、行き慣れるまでは、そんな風に思っていました。

「これからギャラリー巡りをはじめてみたい!」という方に向けて、自分が試してきた「気軽にギャラリーを楽しむ」方法と、初心者でも入りやすいオススメのギャラリーをご紹介します。


ギャラリーってなぜ入りづらいんだろう?

そもそもギャラリーって何で敷居が高く感じるんですかね?私の場合は、例えばこんな点をハードルに感じていました。

ハードル①:お金を払っていないのに観る後ろめたさ

美術館だとお金を払って見ますが、ギャラリーって無料でこんなに見ていいのかな〜っていう後ろめたさとか、何か買わないといけないのかな…?みたいな不安を感じちゃったりするんですよね。

ハードル②:どのギャラリーに入ったら良いのか分からない

たとえば銀座とか。とにかく沢山ギャラリーがあるけれど、自分の好みと合うのかとか、どこに入ったら良いのかって分かりづらいですよね。

ハードル③:ルールがよくわからない

入り口の帳簿に名前を書くの?何か「お作法」ってあるの?みたいにちょっと不安になりますよね。小さくて静かなスペースなことも多いので、ルールが分からない中だと、ちょっと息苦しく感じることも。

わたしにとっては、このあたりがハードルでしたが、次のような方法で克服しました。

気軽にギャラリーを楽しむ7つの方法

上記のハードル①〜③を解消した7つの方法を、オススメのギャラリーとあわせてご紹介します。

1) ”企業メセナ” のギャラリーに行ってみよう

広い空間を活かした展示が印象的な「資生堂ギャラリー」(「石内都 初めての東京は銀座だった」展)

(ハードル①、③対策)
無料で見られる「ギャラリー」といっても、作品を売っているところばかりでなく、企業が芸術文化支援として無料で展示を行っているところがあります。

「買わなくても大丈夫」っていう安心感があるのと、ギャラリーの雰囲気に慣れる意味で最初に試して見るのにオススメの方法です。

企業に関連のある作品を展示することも多いので、写真好きならカメラメーカーの展示、視覚的に美しいものが好きだったら化粧品メーカーのギャラリーなどがおすすめです。

●オススメの 企業ギャラリー●

・資生堂ギャラリー
若手からベテランまでハイレベルな展示を天井高のある空間を活かしたユニークな展示方法で見られます。

・ポーラミュージアムアネックス
視覚的に美しかったり、直感的に楽しめる展示が多く開催されています。
https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/

2) 商業施設内や、カフェ併設のギャラリーに入ってみよう

カフェ併設で明るく入りやすい雰囲気の「WHAT CAFE」

(ハードル①、②、③対策)
作品販売をしているギャラリーでも、商業施設の中のような開けた雰囲気だと出入りしやすいです。アパレルだったら路面店よりも商業施設の方がふらっと入りやすいのと似ているかもしれません。

また、カフェ併設のギャラリーなら普通にお茶をしている人も多くいるので緊張せずに入れます。

●オススメの 商業施設内・カフェ併設ギャラリー●

・銀座蔦屋書店
書店の中に複数の展示スペースが設けられています。特に、「アトリウム」の空間は開けたスペースで気軽に入りやすいです。

・WHAT CAFE
ギャラリーの多い天王洲エリアにあるカフェ。カフェを利用するだけでも、作品をみるだけでもOKで、気軽に入れます。若手作家が中心で、作品も購入しやすい価格帯のものが多いです。

3) アートフェアに行ってみよう

アートフェア東京2023の様子

(ハードル①、②対策)
「アートフェア」は、多くのギャラリーがブースを出して展示・販売を行うイベントです。ブースでは、各ギャラリーのイチオシのアーティストや、多くの所属アーティストの作品を一度に見られたりします。

人も多くお祭り的な雰囲気なので出入りしやすく、また、様々なギャラリーが集まるので、自分の好みとあったギャラリーも見つけやすいです。

●オススメのアートフェア●

・アートフェア東京
日本最大級のアートフェア。骨董から現代アートまで幅広いギャラリーが出展されるので、たくさんのギャラリーを覗いて見たい場合に向いています。

・日比谷OKUROJIアートフェア
アートフェア東京と同じ会期、近い会場ですが、こちらは入場無料。現代アートのギャラリーを中心にコンパクトに巡れます。

4)好きなアーティストが所属するギャラリーに行ってみよう

(ハードル②対策)
美術館の展覧会で好きなアーティストを見つけたら、そのアーティストが所属するギャラリーに行ってみませんか?

好きなアーティストの名前で検索すると、アーティストのHPのほかに、所属ギャラリーのページが上位に出てくることが多いです。

タイミングが合えばそのアーティストの作品が見られるかもしれないし、ギャラリーごとに特徴があるので、好きなアーティストと近いテイストの新しいアーティストに出会えるかもしれません。

5)ギャラリーコンプレックスに行ってみよう

TERRADA ART COMPLEX

(ハードル②対策)
ひとつの建物の中に複数のギャラリーが入居するのが「ギャラリーコンプレックス」です。

独立したギャラリーを数多くまわるのは大変ですが、ギャラリーコンプレックスでは気軽に複数のギャラリーを見て回れるので、好きなギャラリーを見つけやすいと思います。

●オススメのギャラリーコンプレックス●

・TERRADA ART COMPLEX
天王洲にある、20件ほどのギャラリーが入居する日本最大級のギャラリーコンプレックス。現代アートを中心に、世界的アーティストから新進気鋭のアーティストを扱うギャラリーまで、多くのギャラリーをハシゴできます。

・ピラミデビル
六本木にある飲食店なども入るビル。こちらにも10を超えるギャラリーがあります。美術館も多いエリアなので、美術館の鑑賞後にもふらっと立ち寄りやすいです。

6)グッズや書籍から買ってみよう

2)でご紹介したWHAT CAFEはアーティストグッズの販売も充実しています。

(ハードル①対策)
いきなりアートを買うのはハードルが高いけど、作品を見るだけで何も買わないのは気が引ける…という場合、ギャラリーでグッズや書籍の購入から始めてみるのはいかがでしょうか。

展示中のアーティストが書籍や画集を発行している場合、ギャラリーで購入できることも多いです。また、1点ものの作品以外にも購入しやすいマルチプルやグッズが販売されていることもあります。

●オススメの グッスも買えるギャラリー●

・LOWW
大岡山にある音楽レーベル発の、アートと音楽にフォーカスしたギャラリー。作品だけでなく、関連したCDやウェアなどのグッズも販売されています。

7)試しに小さな作品を1つ買ってみよう

(ハードル①対策)
個人的には結構大きかったのがこちら。

気持ちの持ちようだけなんですが、「見るだけじゃなくて、良いものがあれば買うことも視野に入れてますよ」…と考えられるようになると、割と気軽にギャラリーに入れるようになりました。

「購入するかも」という気分で見ると、美術館で作品を見るのとは違った見方で、時には「この中でどの作品が好き?それはなぜ?」と、真剣に見られたりするのも面白いです。

アートECサイトを活用すると、比較的手頃な価格の作品をゆっくりと見定められますね。

●アートECサイトの例●

・ArtSticker
アーティストに投げ銭ができたり、展覧会チケットも購入出来るサイトですが、作品販売も行われています。サイズや価格でも作品を選べます。

・TAG BOAT
国内最大級の現代アートのECサイト。多くのアーティストの作品が扱われています。

今年はギャラリーデビューしてみませんか?

不安に思うポイントは人によって違いますし、ハードルの高さもひとによって違って感じられるかもしれません。

でも、もし、ギャラリーにも興味があって、「なんとなく入りづらいなぁ…」でためらっているのだったら、ぜひ一度、上記のような方法を試してもらえたらいいなぁ…と思います。

わたし自身、「入りづらい…」となかなか入りづらかったギャラリーですが、気軽に入れるようになったことで、好きなアーティストの新作に出会えたり、美術館で見るよりもはるかに多くの新しいアーティストに出会うことができたりと、アートの楽しみ方が広がりました。

今週末は、お気に入りの美術館を訪問するのと一緒に、ギャラリーに足を踏み入れてみませんか?

この記事が参加している募集

休日のすごし方

やってみた

最後まで読んでいただきありがとうございます。良かったらサポートいただけたら嬉しいです。サポートいただいたお金は 記事を書くための書籍代や工作の材料費に使わせていただきます。