見出し画像

春の嵐

強風の日の夕方、近所に買い物に出かけた。
本当は「明日の仕事帰りで良いかな?」と億劫に思うほど風の音が強かった。
ところが外に出て見ればそうでもない。
マンションの4階から風の音を聴いていると猫も震えるほどに恐ろしい音に聞こえるのだが、地上に降りてみればたいしたことはない。
夕方の買い物&散歩は、とても楽しかった。

とりあえず外にでるべし。やってみるべし。

***

「私はあなたのことが好きなの。前にも言ったけど。これ、伝わってる?」とその人は言った。

はいと私は答えた。

しかし、その人は私の一番大事な人を執拗に攻撃した。良いのか悪いのか、全部裏目に出たけれど。

見てごらん、こんな人より私の方が優れている。だから私の方が良いんだってば!という裏メッセージなのだけど、全然裏になっていなくてあからさまだった。

そのことは解決して行ったけれど、私はその人と一緒にいると疲れる自分を自覚した。過去に何度も体験したことがあるか感覚だ。

多分だけど、そういう人の「好き」は実は「好き」ではないのだと思う。私が持っている何かを観ているだけ。

私本体に競って来るタイプの人、私の大事な人を傷つける人、方法は少しだけ違うけれど、要するに誰も愛していないし誰も大事にできない人なのだと思う。

そんな支配的な人の中にも賢い人がいて、途中で何かを昇華して、そういった行為がまったく持って意味がないことを知る人もいる。

私は、今そんな数少ない人の現在のきらめきを見れているのかも知れない。

少し綺麗。でも、刺されることが分かってまで傍には寄らない。

てなことと、仕事は別。通用するかどうかは分からないけれど、おかしなことはおかしいと言い続けるのだ。

エネルギーが低めの私はそういった少し先の「あれも言わなきゃな~」てなことを想像するだけで「ああー、面倒くさいなー。」と憂鬱になるへたれだけど、場面が来ると自動的に動いてしまうのだろう、いつものように。鋭い言葉を放ってでも主張してしまうのだろう。あー、いやだなー。

しかし、いざそんな現実に直面してみれば、たいしたことがないこともある。地上で感じる春の嵐のように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?