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感情の責任

noteをお散歩読みしていたら、初めて読んだ方の記事で涙を流して笑ってしまった。

そのエピソードというのは、とあるファミレスで、当時の若いウエイトレスさんが一生懸命フロアリーダーを勤めていらっしゃる様子のことが書かれてあった。

人間は一生懸命頑張っている時は無我夢中。しかも真面目な方ほど、きちんと仕事をしたいがために、うまく行くようにイメトレなんかもしているだろう。

ところが、そこに質の悪いチンピラ風のお客さんが現れて、そのウエイトレスさんに意地悪をし始めた。
真面目なので融通が利きません。しかも、女性です。(?)← えーと、この発言は多様性をうたう昨今の世の中でかなり怒られそうな発言なのだけど、仕方ない。女性だったのです。

それでブチ切れてしまった彼女がどうしたのか?ということが書かれている内容の記事だったのだけど、笑ってしまったばかりではない。深く共感してしまった。自分はやりませんけどね。でも、かなりそれに近い気持ちになるだろうと思う。ましてや若かった頃には。

この記事を読んで、その人のことを震えるほど恐ろしいと思う人もあり、一方でチンピラさんに同情する人もあり、はたまた私のように共感する者もあり。とにかくこのお話に登場する人は一人残らず真面目だった。ええ、チンピラと例えられた人でさえ。きっと、外で辛いことがあって、ちょっと可愛い女性に意地悪したくなっただけかも知れない。

私が一人で笑っているので、Kちゃんが「どうしたの?」と訊いて来るので、今日は怒りについての話になった。

2人とも、この話に出てくるウエイトレスさんのような怒りを感じた体験もあれば、逆に同じくらいの怒りを発散している人を目撃したことがある。盛り上がったのは後者の方だった。

Kちゃんは某K大学病院で医療事務をしていた。
そこでは、患者さんのクレームの嵐で、毎日めちゃくちゃなことを言われ続け、半ばうつ病のような状態で日々仕事をしていたそうだ。

そんなある日、来る度に受付で怒号に近いクレームを言いに来るお婆ちゃんの対応をしていたとのこと。これはいつものことらしい。

何せ毎日怒られて鬱っぽくなっているものだから、この日も暗澹とした気持ちでクレームを聞いていたそうだが、そのお婆ちゃんが怒鳴り過ぎて、入れ歯がぶっ飛び、カウンターを滑って行ったという。
その瞬間、こらえきれずに爆笑してしまったとか。

凄い。入れ歯を飛ばすほど怒れるパワーが凄い。

この時、Kちゃんは、もう少しで言いそうになったそうだ。「自分で拾って来い。」と。

そして間もなく退職したとのこと。

私は私で、昔勤めていた病院の院長が、その道の人がカメラの検査を拒否して看護師に絡んでいるのを見るや否や、「じゃあ、帰れ!二度と来るな!死んでしまえ!」と怒鳴ったことを思い出話として語った。

2人とも互いの話に爆笑し続けていたのだけど、つくづく思う。
自分を怒らせないようにしよう。

人を怒らせないようにしようってのは無理だ。何せ他人だからだ。そこを気を付け過ぎてもおかしなことになる。

だから、まずは、あまり自分を怒らせないようにしよう。
そして出来れば、身近な真面目な人たちにもこの話をしようと思う。

イメトレ通りにはならないよ。ならなくても良いんだよってことを。

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