見出し画像

悪口 / 君の期待には応えたい

よく「面談に立ち会って欲しいの。」と言われ、ボスが呼び出した人の面談に同席する。

内容を前もって教えていただけることもあるのだが、面談が始まってから初めて知る場合もある。

何故同席を求められるのか?と言うと、一対一で面談した場合、あとから言った言わないで揉めることを避けるために第三者を置くらしい。

呼び出した相手に「上のフロアで私のことをこれこれしかじかと言っていたと聞いたのですが本当ですか?」という始まり方をするケースも多い。

・・・・・・・。えーと、これは要するに「おまえ、私の悪口を言ったってな?ネタは割れてんぞ、こら。どういうつもりだ、われ?ばれてねーと思ったか?何でも耳に入るんだぞ、こら。」と言っているようなものである。

ボスのところへ来てあることないこと言う人たちが沢山いる。その方々があの人がこんなこと言っていた、あの人はこういう文句があるようだってなことを吹聴して『私は味方です。』というポーズを取るわけである。なんだかな。

そんなことが続くので、先日一対一で相対しているときに言ったのだ。

私もよく「Ohzaさん、ボスがあなたのことをこんなふうに言っていたよ。」という内容のことを聞くけど、今までただの一度も「こんなこと言いましたか?」とか「なんであんなこと言うの?」って訊きに来たことありませんよね。と。確認する価値すらない。

その時のボスは「え?私、そんなこと言ってないよ!」と必死で、その内容の方に注目してしまって真意を受け取り損ねていたので、もう一度ボールを投げた。

いや、言ってないと思うし、もし仮に言ったとしても他のニュアンスで言ったんじゃないかなー?と信じているので、いちいち確かめに来ないんですよ。仕事しないとだし。だから、言いに来る人たちのことを疑った方が良いんじゃないですかね?なんで、そんな暇があるの?ということ。
ついでに言うとそんなこと言っている人の方がボスの悪口言っている可能性ありますよね。誰かを貶めて関係を強めようとしているんだから。

ミットのど真ん中にボールが入った感触がした。その時の彼女の表情がそうだった。言葉が出ないようだったけれど。

人は人を気にし過ぎる。でも、あまりに気にし過ぎると前に進めなくなってしまうのかも知れない。
皆に好かれなくとも良い。
もしかしたら、ボスも私のことを悪く言ったかもしれないが、そんなことはどうでも良い。

***

猫というのは一日中寝ている生き物のはずだが、どんなに寝入っていても人が動き出すとついて来る。疲れるだろうに。
トイレの外、お風呂の前、ドライヤーをかけている足の上。生前の白ちゃんもそうだったが、犬並みだ。おかしい。
寝るときも起きたときも傍に居る。
ご飯を食べているときも顔が近い!

仕事に行く仕度をしていると悲しそうな声を出し、世界の終わりのような顔をする。
ああ、もっと時間が欲しい。
何だか日増しに「ごめんね」と言っている回数が増えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?