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PLAYER'S INTERVIEW #03|ヤマモト コウジ

こんにちは!「一緒になってワクワクし、世の中の問題に立ち向かう」プロトタイピングチーム・PLAYERSです。

チームメンバーとして活躍するひとりひとりへのインタビューを通じてPLAYERSの原動力となる個性を紹介する「PLAYER'S INTERVIEW」の3人目は、メンバーのヤマモトさんです。「つくったもので誰かを喜ばせる」を個人理念に掲げる彼について深堀っていきます!

ヤマモト コウジ
 

個人理念:つくったもので誰かを喜ばせる

職業:某メーカーのエンジニア

まず、これまでの経歴について
ご紹介ください。


生まれは大阪です。もともとモノづくりに関心があって、大学では機械工学を専攻。メーカーでスマホや筐体の設計者として働き、3年前に研究開発部門に異動しました。

エンジニアの人は大抵そうだと思いますが、考えたものを形にすることに喜びを感じます。自分が作ったものが、実際に使われているところを見るとすごくうれしいですが、作った自分がどうこう、とかはなくて、製品が前に出てくれればいい。

目の前にいる人のために必要だな」と思ったものを、できるだけすぐに形にして使えるようにしていくことをモットーにしています。


PLAYERSに加入したきっかけは?


2020年の1月に「INCLUSIVE DESIGN WORKSHOP あなたにとって理想の白杖とは?」というイベントを見学したのが最初です。

同じタイミングで研究開発部門に異動した後輩が、視覚障害者向けの製品を作りたいと考えていると聞き、自分も興味があったので一緒に参加しました。

ワークショップは当事者の方と前向きに色々考えようという感じで、とても雰囲気がよくて、参加者がみんな楽しそうなのが印象的でしたね。それまでぼんやりと感じていた「社会に貢献できるようなものづくり」をPLAYERSで実現できるのでは、と考えてメンバーになりました。


PLAYERSでは
具体的に何をしているのですか?


音声認識した言葉をプロジェクターで映し出すプロジェクトのプロトタイプをメンバーと創りました。

自分が加入したのが2020年の4月で、コロナ禍真っ最中。ちょうどそのころ、聴覚障害者の方もPLAYERSに入って来て、その方と別のメンバーと3人でチームのSlackでいろいろ話しているうちに、「マスクしていると口元が見えなくて、話している内容が分からない」「マスクに字幕が出たら面白いよね」という話になりました。

そこで身近にある機材を使って、1時間くらいで試作品を作ってみたんです。詩を朗読してスマホで音声認識させ、変換された言葉をマスクに映してみたのですが、聴覚障害者のメンバーがすごく喜んでくれて。とはいえこの時点ではまだ正式なプロジェクトではなく、3人で盛り上がっていたような感じでした。

そこからどんどん、

フェイスシールドに投影

モバイル型字幕

据え置き型ビニールカーテン字幕

と、試作品を進化させていきました。


実際のプロトタイピングの一部を紹介します


実験①|マスクに字幕。結構面白い動画に!楽しい。

・字幕のプロジェクションマッピングなので、人が動かない状態であれば、同じようなことはできそうです。人が動き回るような状況だと、また少し考えないとです。
・なので、例えば、対応するときにあまり動かない役所の窓口の人とか、レジの人には適用できそうです。それこそ、先生にもいいかもです!
・あと、やってて思ったのですが、今、レジとかに貼られてるビニールカーテンにも字幕を投影できるんじゃないのかなと。
投影できる透明フィルムもあるので。

当時のSlack上でのやりとりより抜粋


実験②|フェイスシールドに字幕

・文字の歪みが気になりますね。ま、シールドの構造を変えれば修正できそうです。
・文字と口の動きを見やすくするために、口の下の領域に投影することにしました。
・マスクよりは文字の大きさが2倍くらいにはできたので、より見やすいかなと思います。

当時のSlack上でのやりとりより抜粋

1時間で試作品!
素晴らしい行動力とスピードですね。


スマホの開発はサイクルが早いので、思いついたものをとりあえずつくる、ということが業務で身についていました。進め方は、本業で培ってきたものづくりのスキル部分が大きいと思います。

そうしているうちに試作品を見た友人が声をかけてくれて、職場の聴覚障害者の方に試してもらったところ、とてもいいフィードバックをいただいて。ずっと個人の活動としてやってきましたが、そろそろ真剣に取り組まなくてはと考え、社内プレゼンを行い業務として取り組むことになったんです。

役所窓口の担当者にプロトタイプを見ていただいたら、これまたいいリアクションをいただいて。現状は聴覚障害者の方との対応は筆談のため、対応時間が改善されることを期待されて、実証実験の機会をいただくことになりました。段々と、関わる人が増えてきています。

今年の2月からは、勤務先とPLAYERSとでNDAを結び、当事者へのアンケートの設計でPLAYERSの知見を活かしたり、開発メンバーに対する当事者とのワークショップの実施などで、共創しています。


字幕プロジェクトは
メディアでも多く取り上げられましたね。

10月に行われた日本最大級の家電やIT技術の見本市「CEATEC」に、京セラ株式会社が「わかりやすい字幕表示システム」として出展し、多数のメディアに取り上げていただきました。

区役所との実証実験も11月よりスタートし、忙しくなってきました。


今後どんなことをやっていきたいですか?


PLAYERSはまだエンジニアの数が少ないので、アイデアを形にする機会をもっと増やせたらいいですね。例えばモノづくりしたい人と一緒にCADで設計し、プロトタイプをつくるようなことをやっても面白いんじゃないかなと、思っています。

個人的には、父が昨年亡くなったのですが、亡くなるまでの3年間くらいずっと足が悪かったんです。自分がサポートする中で、もどかしく思う場面もたくさんありました。その時感じた不便さを技術で解決していきたいと、いま思っています。


未来のPLAYERSメンバーに対して
メッセージをどうぞ


自分のように、社会課題の解決に貢献するものづくりをしたいというエンジニアはたくさんいると思います。PLAYERSはプロトタイピングチームとして、企業と連携し、社会実装を推進しているので、今後様々な企業の方がメンバーとしてかかわり、本業も上手く活性化させていくような役割を担えると思います。多くの方に参加してもらえたらいいですね。

・ ・ ・

以上、PLAYERSと本業を結びつけたチャレンジに取り組むヤマモトさんのインタビューをお届けしました。もし、彼の想いやPLAYERSの活動に共感した方がいらっしゃればこちらのフォームから気軽にご連絡もいただけると嬉しく思います!それでは、次回のPLAYER'S INTERVIEWでお会いしましょう!

また、PLAYERSではこのようなメンバー紹介ならびに、最新の活動内容や進行中のプロジェクトを中心に、ぜひ注目して欲しい世の中のニュースやトレンドなど、皆さまが「PLAYER」としてワクワクしながら生きていくために役立つ情報をお届けるメールマガジン『PLAYERS Journal』を定期配信しています。よろしければ以下より購読のご登録をお願いします!


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