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【目指せソムリエ#25】華麗なるルネッサンスの舞台、中部イタリア

はじめに

プレソムリエの皆さん、ボンジョルノ〜!今回は中部イタリアについて掘り下げていきます!

中部イタリアといえば「花の都」と称されるフィレンツェや「永遠の都」と称されるローマなどが位置しており、ルネッサンスの舞台としても非常に重要な役割を果たした華やかな歴史を持つ地域です♪

フィレンツェの美しい街並みは「屋根のない美術館」とも言われるほど。素敵ですね・・!

中部イタリアもどこも重要な産地なのですが、中部イタリアで最もD.O.C.G.の多いトスカーナ州に注力して暗記していきましょう♪

Toscana トスカーナ州

ティレニア海に面するトスカーナは美しい丘陵地帯とルネッサンス絵画のような風景が広がります。花の都フィレンツェは、トスカーナ州の州都です。

かつてエトルリア人が支配したことから「エトルリア」がトスカーナの語源となり、イタリア語の基礎もこの地方の方言から生まれたそうです。

(エトルリアとトスカーナ、語呂感が全然違うけど・・?と思って調べたところ、古代ローマ人はエトルリア人の事をトゥスキと読んでいたそう。Tusci +Zona(地方)でトスカーナか、なるほど。)

文化史の巨人ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョや、あのガリレイ、ダ・ヴィンチ、マキャベリなどもこの地で生まれました。フィレンツェシエナピサ、ルッカ、アレッツォなど多くの観光地があり、世界遺産も数多く存在します。

フィレンツェはメディチ家による銀行業で富を蓄え、ルネッサンスの中心地となりました。1970年代には「イタリアワイン・ルネッサンス」が始まり、キアンティ・クラッシコ地区の生産者がボルドー品種などを用いたスーパータスカンスタイルを生み出しました。

農園では一つの場所で様々な作物を栽培する独自の混合耕作が発展し、折半耕作が特徴です。土壌は主に粘土石灰質で、キアンティ・クラッシコ地区モンタルチーノではガレストロ(石灰質を帯びた粘土の瓦礫土壌↓)が見られます。


トスカーナ州のブドウ品種

トスカーナ州の生産量の8割以上は赤ワインです。白ブドウには主にキアンティ地方で栽培され、ヴィン・サントに使用されるマルヴァジア・ビアンカや、フランスではユニ・ブランと呼ばれるトレッビアーノがあります。
この地域の重要な黒ブドウはなんといってもサンジョヴェーゼ。サンジョヴェーゼはブルネッロとも呼ばれる事があります。

トスカーナ州の郷土料理・チーズ

トスカーナ料理は素朴でありながらも食べ応えがあり、シンプルな材料を使った料理が特徴です。厚切りT ボーンステーキのビステッカ・アッラ・フィオレンティーナは赤ワインによく合いそうですね! また、トスカーナ産のオリーブオイルは高品質で知られており、料理に広く使用されます。

トスカーナ州のD.O.C.G.ワイン

トスカーナ州には11のD.O.C.G.ワインがあります。代表的なワインはなんといってもブルネッロ・ディ・モンタルチーノ!シエナ県モンタルチーノで造られるイタリアを代表する偉大な赤ワインのひとつです。

トスカーナ州のD.O.C.G.はほとんどが赤ワインで、白ワインのD.O.C.G.は1つだけです。

また、トスカーナ州の代表的なD.O.C.ワインにはボルゲリエルバポミーノサンタンティモがあります。余裕があればトスカーナはD.O.C.まで完璧にしたいところです。

Umbria ウンブリア州

イタリア半島の中央部に位置するウンブリア州は、豊かな湖と川に恵まれており、州の70%を占める録の丘陵地帯は美しく、イタリアの「緑の心臓」と呼ばれています。

ペルージャ、アッシジ、オルヴィエートなどの美しい町があり、エトルリア時代から栄えてきた歴史的な名所も多いです。ペルージャは古代ローマ時代にも重要な都市であり、ハンニバル(映画の方じゃないですよ)による有名なローマの戦いが行われたトラジメーノ湖もこの地域にあります。

また、ウンブリア州には多くの修道院が存在し、ベネディクト修道会の創設者であるベネディクトゥスもこの地域のノルチャで生まれました。

ウンブリアに残る修道院

気候は地域によって亜地中海性気候や亜大陸性気候があり、石灰質土壌が主流で、オルヴィエート周辺では火山性土壌も見られます。

ウンブリア州のブドウ品種

ウンブリア州のワイン生産は赤ワインと白ワインがほぼ半々ずつです。

ギリシャ起源のグレケットはフルーティな白ワインを生む白ブドウとして重宝されています。また、この地域独自のサグランティーノという黒ブドウはその起源・由来などが教会との関わりが深いブドウ品種です。

ウンブリア州の郷土料理

ウンブリア州では地元の高級食材、トリュフを使ったパスタスパゲッティ・コン・イル・タルトゥーフォ・ネーロや、子豚の丸焼きにハーブを詰めたポルケッタ・アッラ・ペルジーナという豚肉料理などが人気です。

ウンブリア州のD.O.C.G.ワイン

ウンブリア州には2つのD.O.C.G.ワインがあります。
ウンブリア州のD.O.C.G.は赤ワインのみです!

また、ウンブリア州の代表的なD.O.C.ワインにはオルヴィエート(クラッシコ)があります。

Marche マルケ州

中部イタリアのマルケ州は、西をアペニン山脈、東をアドリア海に挟まれた細長い州です。

州内の7割は丘陵地帯で、3割が山岳地帯。ほとんど平野部はありません。

マルケ州には「ルネッサンスの理想都市」と褒め称えられたウルビーノ、イエス・キリストの生家が移されたとされる巡礼地ロレートがあります。

また、古代から栄え続けている港町アンコーナ、古代ローマ以前からこの地に暮らしていたピチェーノ人の都、アスコリ・ピチェーノなどがや、
作曲家ロッシーニの出身地としても知られているペサロがあります。マルケ州の気候は、北部では亜大陸性気候と地中海性気候が混ざり合い、南部では地中海性気候が広がっています。

マルケ州のブドウ品種

マルケ州のワイン生産は赤ワインと白ワインがほぼ半々ずつです。
この地域は土着品種が多く、白ブドウはマルケ州、アブルッツォ州で栽培されるパッセリーナペコリーノがあります。また、マルケ州独自の珍しい黒ブドウ、ヴェルナッチャ・ネーララクリマなどがあります。

マルケ州の郷土料理

マルケ州の料理は地中海と山岳地域の要素が組み合わさった特徴的な料理のようです。大粒のグリーンオリーヴにミンチ肉を詰めてフライにしたオリーヴェ・アスコラーネや、濃厚なラザニアであるヴィンチスグラッシなどがあります。

マルケ州のD.O.C.G.ワイン

マルケ州には5つのD.O.C.G.ワインがあります。コーネロは「アドリア海沿岸で最も優れた赤ワイン」として古代ローマ時代より知られています。

Lazioラツィオ州

ラツィオ州は「すべての道はローマに通ず」と讃えられた古代ローマ時代は「世界の中心」とも称されていました。

中世にはローマ・カトリックの総本山ヴァティカンがあり「信仰の中心」として発展しました。ローマには世界中の芸術・文化遺産の30%が集まり、「永遠の都」としてその歴史と文化の豊かさは類を見ません!

州の東側にはアペニン山脈が走り、最高地点では2,000m以上に達し、ラツィオとアブルッツォを隔てています。州の中心をテヴェレ川が流れ、オスティアでティレニア海に注ぎます。ラツィオ州の丘陵地帯や湖は火山性の地形であり、土壌も火山性が多く見られます。気候は温暖で雨が少なく、典型的な地中海性気候ですが、アペニン山脈近くではより大陸性の涼しい気候が広がります。現在はイタリア共和国の首都であるローマもラツィオ州に位置しています。

ラツィオ州のブドウ品種

ラツィオ州はワイン生産のうち、白ワインが7割以上あります。
土着の品種が多く、白ブドウはマルヴァジア・ビアンカトレッビアーノの派生品種がいくつかあります。チェサネーゼはラツィオ州原産の黒ブドウです。

ラツィオ州の郷土料理

ラツィオ州の料理はシンプルでありながら味わい深い特徴があります。ローマ料理が代表的で、日本でもお馴染みのクリーミーなカルボナーラやトマトソースのアッラマトリチャーナなどのパスタ料理、スップリ・ディ・リーゾと呼ばれるライスコロッケに鶏肉と野菜を煮込んだポッロ・アッラ・ロマーナなどが人気です。

ラツィオ州のD.O.C.G.ワイン

ラツィオ州には3つのD.O.C.G.ワインがあります。

また、ラツィオ州にはEst! Est! Est!!! di Montefiascone エスト!エスト!!エスト!!ティ・モンテフィアスコーネという有名なD.O.C.があります。
中世にドイツ司教(騎士の説もある)の従者マルティーノが「先に行って美味しいワインがある店にはEstと書くように」と指示され、モンテフィアスコーネ村に来たところ、すべてのワインがあまりに美味しいので、村中の居酒屋の壁に「Est!」と書きまくったそうです。よっぽどお気に召したんでしょうね・・可愛いですね。

Abruzzo アブルッツォ州

アブルッツォ州は平地がわずか1%であり、山岳地帯が多く広がっているため人口密度は低い州です。「人間よりも羊のほうが多い」と言われるほど。

アブルッツォ州は地中海性気候に属しており、温暖な夏と穏やかな冬が特徴です。美しい海岸線と山々が広がる豊かな自然が魅力です。

アブルッツォ州のブドウ品種

アブルッツォ州ではワイン生産のうち、赤ワインが6割ほどです。
白ブドウはトレッビアーノの派生品種の他、マルケ州でも使われるペコリーノやパッセリーナなどが使われます。マルケ州、ウンブリア州でも使用される黒ブドウのモンテプルチャーノは中部イタリアで最も重要な黒ブドウのひとつで、濃厚でアルコール度が高く力強い赤ワインとなります。

アブルッツォ州の郷土料理

山岳地帯が広がっており豊かな草原や牧草地の多いアブルッツォ州では、牧畜が盛んです。真ん中に四角柱のラードが入ったサラミ、モルタデッラ・ディ・カンポトストや豚の丸焼きポルケッタの他にも牛、豚、羊のミックスしたミートソースや羊肉の煮込みなどが食べられています。

アブルッツォ州のD.O.C.G.ワイン

アブルッツォ州には2つのD.O.C.G.ワインがあります。
どちらも赤ワインはモンテプルチャーノで造られます。

Molise モリーゼ州

モリーゼ州は、1964年にアブルッツォ州から分離して成立した州です。

アドリア海の青さが眩しい・・!モリーゼ州はヴァッレ・ダオスタ州に次いで人口の少ない州です。モリーゼ州は亜大陸性気候に属しており、夏は暑く湿度も高く、冬は寒く降雪があります。

モリーゼ州のブドウ品種

モリーゼ州ではワイン生産のうち、赤ワインが7割ほどです。
南部寄りに位置するため、南部イタリアでよく使用される白ブドウボンビーノ・ビアンコや黒ブドウのアリアニコがモリーゼ州でも使用されています。
また、ティンティリアはモリーゼ州でのみ栽培されている、果実味がしっかりとして、スパイシーな黒ブドウです。

モリーゼ州の郷土料理・チーズ

モリーゼ料理はパスタやリゾット、肉料理が主要な特徴です。タッコーニと呼ばれる四角いパスタのミートソースかけや、羊の内臓をスパイスで煮込んだマッツァレッレ・ダニェッ口、ひょうたん形が特徴の牛乳チーズのカチョカヴァッロ・シラーノがあります。

モリーゼ州のD.O.C.G.ワイン

モリーゼ州にはD.O.C.G.ワインがありません。代表的なD.O.C.ワインは赤・ロゼ・白ワインを造るビフェルノです。

おわりに

ここまで読んでくださったプレ・ソムリエの皆さん、お疲れ様でした!唯一内陸のウンブリア州以外はどこの州も地中海(ティレニア海&アドリア海)に面していてぐるっと海沿いを旅したような気持ちですね!

次回以降は南部イタリアです♪

プルールでは中部イタリアをはじめ、世界各国のワインを取り扱っています。

オンラインショップにはほんの一部のみの掲載なので、ワインをご希望の方はお気軽にこちらまでご相談ください☆
また、よく見直しをしているつもりなのですが、noteの間違いに気がついた方はこっそり教えて頂けるととても助かりますm(_ _)m


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