見出し画像

『はやくゆっくりはたと』

歩くのと走るのと

下を向いて上を向いて

左右をきょろきょろと

無造作に見えてくるもの

少々焦っていると見えない

歩調を合わせると焦点が合う

小さな文字や大切な落とし物


どんな時にどんな人がどんな想いで

どれだけ落としてきたのだろう

大切な思い出と共に小さな紙切れ

ふと空を見上げて視線を戻すと

不思議と見えてくる大切なもの

ゆっくりでないと気がつかない

はたと我に返り通り過ぎてしまう


一度落とすとなかなか拾えないもの

日常のようにはやく無意識に過ぎ去る

暑い陽射しに耐えながら目を凝らす

キラキラとした輝きは無くなっている

それでも大切なものには変わりない

踏み躙られ原形を留めない古新聞のよう

残されてメッセージは金の卵そのもの



はやくゆっくりとはたと


時の流れの中に身を置いてみる


よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは、クリエイター活動費として使わせていただきます。自身、未熟な部分が多々ありどこまで出来るのかわかりませんが日々進化し続けることはやめないつもりです。