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【重要】自閉症者に特殊能力はない!

たまに「自閉症者は、健常者と比べて特殊な能力をもっていて存在価値がある!」なんて記事を見かけるが、99%の自閉症者にそんな能力はない。当事者の親としては、いろいろな誤解を生むのでそういう持ち上げ方は極力避けてほしい。

問題1.無関心が悲しい。
こういう記事の何が悲しいかと言うと、ほとんどの自閉症者たちは、健常者よりも能力・才能が低く、普通に近づくために日々非常に努力し、困難に立ち向かっているというのに、部外者が記事内容を鵜呑みにし「何か才能があるでしょ。」という一言で、障害の理解、成長・生活の困難を知ろうともせずこの問題への関りを終了してしまうことである。

当事者からするとこの人「無関心」なんだな!と確信する一言である。一歩踏み込んで、本当はどうなのかな?と関心を持ってもらえるとありがたい。

問題2-1「自閉症」と言う言葉はすでに使われない。
「自閉症」と書かれている記事は、専門家でもない人が適当に書いているのですべて読まないで欲しい。
「自閉症」は、発達障害・アスペルガー症候群・鬱などの総称で現在では、使われていない。体調が悪いとなんでも「風邪」と言ってしまうようなものだ。自閉症という名称のせいで、気持ちや脳の問題であると誤解されることが多いのも問題である。(発達障害については問題2-2の後に記述)

問題2-2「アスペルガー症候群」に限定しても特殊能力の無い人の方が多い。
私の周りの特殊能力がある人の多くは、アスペルガー症候群の人である。共感力は低いが勉強はできるタイプ!
では自閉症は使わないで「アスペルガーは特殊能力がある!」と、記事名を変更すれば良いと思われるかもしれないが、実はアスペルガーでも、勉強はできない人も多いし、それ以外の障害も複合的に抱えている人の方が多い。
「アスペルガーは特殊能力がある!」というのも適当とは言えない。
特殊能力なんて、発達障害児でない一般市民でも、ある人はあるし、ほとんどの人は無いのだ。
「平民の中にも、特殊能力がある人もいるので存在価値がある!」なんて上級国民が書いた記事を、平民が見て「平民バンザーイ」と喜ぶだろうか?ほとんどの平民は、「そんなのごく一部の特殊能力者を奉って、バカなんじゃないだろうか?」と思うのではないだろうか。そういうことである。


発達障害について
現在は、「自閉症」と言う言葉はあまり使われず、「発達障害」と言う言葉に移行している。症状は、注意欠陥・多動性障害・こだわりが強い。などいろいろあるが、基本的には、脳か体に局所的に障害があり、そこがネックで発達が遅れる病気だと思ってもらうのが一番近い気がする。成長が遅いだけなので、20歳で健常者の12歳くらいの能力を発揮できる人もいるし、成長が非常に遅く健常者にたどり着けない場合もあるが、成長はしている。

発達障害児を見ていて、感じるのは基礎能力の大切さである。
・赤ちゃんが人の顔を認識する視力・脳力。これが劣ると親を認識できずいつまでも教育を受けられないし。親を認識できないので精神的に不安に陥りやすい。泣く・寝ない。共感力が低いのは、この能力の低さを成長しても引きずっていると思う。共感以前に視覚に人を認識し難いのだ。
・握力・指先の筋力。これが劣ると、道具がいつまで経っても使えない。親に頼って増々成長が遅れる。少し成長すると、鉛筆を握っても疲れやすいので、絵がなかなか描けない。字もなかなか書けない。脳の発達も遅れてしまう。
・体幹。これが弱いと、いつまでも運動できない。走ったり、ジャンプしたりができない。
などなどいろいろあるが、
発達障害児の局所的な基礎能力の低さは、その他の能力の成長も足を引っ張って、負のスパイラルに陥いる。幼少期は健常者とのハンディーがどんどんが広がり異様に見えてしまう。
その後、健常者でも高校ぐらいで成長が緩やかになるので、発達障害者の成長が追い付き高校以降はハンディーが縮まる人も多い。小さいころ発達障害気味でも大人になったら普通になる人が多いのもこのためだ。また精神が成長すると自分の癖を認識し、メモなどで補正することで正のスパイラルに入り一気に普通・それ以上になる人もいる。


記事を読んでいただきありがとうございます。発達障害に関して多少はイメージがつかめましたでしょうか?それにしても、まとめが下手で申し訳ございません。この記事をきっかけに発達障害に関心を持ってもらえる人が増えると嬉しいです。





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