#32 「”突破力”とは」

今回は、「”突破力”とは」というテーマでプロダクトマネージャーに大切な突破力とは何かを考察しました。


突破力とは?

はち :今日はジョンさんの持ち込み企画ですね。イエーイ。

ジョン:いえーい。今日はぼんやりした話なんです。はちさん、突破力ってどういうイメージですか?

はち :突破力。突破力はサッカーのドリブルを思い出します。マラドーナ、メッシ。

ジョン:はいはい、なるほど。その心は?

はち :その心は、必ずしも突き破らなくてもよけてもいいし、出してもいいし、何かしらで抜いたら勝ちっていう。そこに手段は問わない、ルールを破らなければ。

ジョン:ありがとうございます。なんで「突破力とは?」っていう問いをさせてもらったかというとですね、前回の話に通じるところなんですけど、PMってやっぱり明らかに難しいだろうって思うようなことを実現する仕事が多いと思うんですよね。逆に言うと簡単なことをやってるなら、あんまりPMの存在価値もないと思うので、難しいことを実現するからこそ、PMが存在する価値もある。で、難しいことを実現するためにはいろんな壁やハードルがあると思うんですけど、その壁をですね、一つ一つ潰して突破していかないと、こう実現にたどり着かないよなって、いつも思いながらこうずっと仕事してるとへこむこともあって。

はち :へこむんですか?

ジョン:へこむときもあるんですけど。いやいや、こんなことでへこんでてはいけない、突破していかなければいかないとって思ってるんですね。でも突破力って、人によって全然その実現方法って違うし。

はち :うん。

ジョン:色んなやり方があるけど、でも突破力が通じる、その根幹的なところは何かあるんじゃないかなと思って質問させてもらいました。

壁にぶつかった時の工程3つ

はち :壁にぶち当たった時のいくつかの工程に分割できるなって思ってて。まず一つは、壁を壁と認知するっていうことですね。これ、良くも悪くも鈍感な人は突き破っていくと思うんですよね。当たって砕けるパターンもあるかもしれないけど、だからその壁を認知する。これは早めに「これはやばい匂いがするぞ!」みたいな嗅覚というか。それが早めに遠くから認知できれば、早くブレーキをかけるとか、早く右折できるとかがあると思うんです。まずその嗅覚を持ってる人、持ってない人がいるなっていうのが一つ。次がいざぶつかった時のメンタル。世の中ではレジリエンスって呼ばれたり、やり抜く力って言われたりとかすると思うんですけど、ぶつかった時にどういう反応するか、どういうマインドになるか。孫悟空みたいに「俺、わくわくするぞ」ってぶつかっていく頭おかしい人もいれば、「しゅん」ってしながらも着々とこなしていくっていう人とタイプは色々あるなっていうのは、そこも分かれそうだなっていうところ。あとは、そこでの行動力ですよね。ちゃんとぶつかったっていうのを認識して、感情がどう転んでさえいても、淡々とやるべきことをやれるかどうかっていう、そこは最後のとこだけがスキルだと思うんですよ。

ジョン:うん。

はち:どっちかというと、マインドの部分が大きい気がする。

ジョン:逆に言うとあれですよね。すごいそうだなと思いながら見てたんですけど、あるのない人うんやるべきことをできるかどうかにもう集約して突破力があるのかないのか?

はち :うん。突破力のあるなしって、さっき三つのパターンに分けたのは、この全部がないわけじゃなくて、多分強み弱みがあるんだろうなって思ってて。例えば超鈍感で認知するのが下手で認知できなくなって、もう正面衝突しちゃうから突破できないっていうパターンだとしたら、認知する力を養えばいいし、ぶつかった時に「しゅん」ってしてやる気が起きないんだったら、そのメンタルモデル変えた方がいいかもしんないし、おっしゃ俺はワクワクするぞって言っててワクワクしてるだけで何もできない人はやるべきことをスキルとしてつければいいし、その突破力が足りないっていうところを細分化していた時に、どれが足りないのかを理解することが大事なんだろうなっていう気がしました。

やるべきことをどう取り組むのか

ジョン:そうですね。でも、やるべきことをできるかどうかは、どういう性質によるんだろう?

はち :もうこれはもう単純にもう引き出しじゃないですか。引き出しとスキルと、あとはその壁をこれ抽象的な表現しちゃいますけど、最初に言った通りで壁って必ず上から越えなきゃいけないんだっけ?っていう。穴掘って下からくぐっていってもいいし、横から回避してもいいし、いろんな回避の仕方があるんじゃないの?と思ってて。必ずしも正面衝突するやり方、正面突破するやり方が思いつかないんだったら違う方法はないのかって考える癖と引き出しがあるかどうかっていうような気がしますね。

ジョン:そういう意味ではあれですよね。ちゃんと目的地突破した先、どこに突破しようとしているのかを見据えてみることがちゃんとできてるかどうかっていうのは大事なポイントですよね。要は手段はさっき言ったように、上から行かなくても、横からでも下からでもなんでもいいけど、ちゃんと目的地に到達するために、やるべきことをちゃんとやっていこうねっていう話

はち :うん。例えばよくあるのが、「締め切りが近くて、この機能が間に合いません」ってなった時に「間に合わないからどうしよう」って立ち止まるか、はたまた、「じゃあここの部分はここまでは頑張って、あとは運用でカバーしよう」っつって乗り越えることができるか、はたまた「いやよく考えてみたらスケジュールはマストでやる必要って本当にあるのか」っていったところをいわゆる壁をちょっと遠くに置くみたいな話ですけど、調整しに行くのかみたいなのって全部アプローチ違うけど結局何かやってんですよね。PMにおいてはそれがある意味突破力の一つで、やるべきことができるかどうかな気がします。

周りの突破力のある人

ジョン:はちさんの周りでで、「この人突破力あるな」って思う人ってどういう人ですか?

はち :突破力ある人かー。突破力ある人とか結構いっぱいいて逆に思いつかないですね

ジョン:なるほど素晴らしい

はち :僕の周りはどっちかというとさっき挙げた三つでいう、壁を壁と認知する嗅覚が異常に強い人が周りにいっぱいいて。だからまず突破するまでもなく常に走り続けられてるんです。

ジョン:遠いところからもう壁が歩いてるのが見えてるっていう。

はち :そうそう。だから早いうちにもうよけてる。だからそれが僕はそれは突破力だと思うけど、それが突破力とは思わない人もいるかもしれない。

ジョン:確かにそうですよね。それってすごい大事なポイントな気がする。要は今、突破力っていうテーマで話させてもらってますけど。結果が一緒到達点が一緒なんだったら、別に突破力発揮しなくてもいいじゃないですか。突破力がある人の方がこう目立つというか、ややってるなあ。感あるけど。

はち :それ、プロ野球の話をするんですけど。え?僕らの世代は中日ドラゴンズの二遊間といえば荒木と岩田だったんですよ。

ジョン:はい。

はち :守備の名手と言われていて、その二人のコンビネーションが球界で有名だったんですけど、その二人はファインプレーをファインプレーにしないんですね。

ジョン:なるほど。

はち :それ何かっていうと、飛び込むまでもなく綺麗にまず拾って綺麗に投げるから、ファインプレーに見えないんですよね。それってさっきの話と近くて、イレギュラーが起こった時とか、お祭りごとが起こった時に、それをお祭りに見せないことの方が逆にかっこいいなっていう。なので、突破しなきゃいけない壁があると認識して、みんなでお祭りするのもいいんですけど、実はそうなる前に、まだ火の子の段階で火を消しておく人の方がかっこいいなって最近は思うようになった。

ジョン:いや、それね。いや、やっぱりね、仕事してる上で尊敬する人ってそういう人なんですよ。

はち :うん。しかもその人がすごいかどうかを見えるのって、自分が中級ぐらいに上がんないと、その人がすごいって分かんないんですよね。

ジョン:いや、でもね、これはちょっとね、別テーマで話させてもらいたいんですけどね。やっぱそういう人って、ちょっと実力に対しての評価が低いよなってやっぱり思っちゃうんですよね。

はち :ああー、まあ。

ジョン:もちろんそれは会社によるんですよね。

はち :それはその人がうまくやれてるのか、上手くやれてる風でやれてないのかなような気がしますね。

ジョン:ああ、なるほど。ちょっとこれはまた別テーマで話したいですね。

はち :評価される人とはどういう人かみたいな。僕が思うのは、スマートにやってる人は、玄人には分かるスマートさを持っている。さっきの荒木と岩田の話ですよ。そう思うので、その人は優れてる人には評価され、そうでもない人からは評価されないっていう、分かる人には分かるみたいな。いや、玄人には分かる、素人には分からないっていうのが、本当のスマートの人なんだろうなっていう、能ある鷹は爪を隠すじゃないですけど。ちょっとこれはこれでまた話しましょう。

まとめ

はち :はい。というわけで、突破力とは何ですか?つまり。

ジョン:そもそもまず前段で、それがあることが必要なのかという話。

はち :うん。

ジョン:ま、それは置いといて、最終やるべきことをちゃんとできるかどうかですね。突破力はやっぱ感じる感じないってあると思うんですけど。特に自分は感じることがあるんですけど、「あ、突破力ないな」と思ったり「あ、これはいい感じじゃん」って思ったりすることあるんですけど、そもそもちゃんと、あることない、できてることできてないこととかっていうのは、ちゃんと細分化してみないと分かんないよねっていうところかな。

はち :そうすね。パッと突破力って意識するとグイグイ押していく、なんだろうな、マッチョがかっこよく見えるけど、それになれなかったからといって落ち込む必要はなく、真正面からぶつからなくても、横からでも下からでも突破できたら、実はスマートな隠れイケメンなんじゃないかという、そんな感じでいいですか?

ジョン:はい。

はち :じゃあそれで!

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キャスト

  • MC

    • はち (PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/PassionateHachi

    • ジョン (とある上場スタートアップ プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/john_tk120

  • スタッフ

    • 「PMのネタ帳」コミュニティーメンバー

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