見出し画像

ノーサイド

ラグビーW杯のアルゼンチン戦が気になって、同窓会は一次会だけで帰宅した。

午後8時近くになり、夫が「どうする見る?家康やってるよ」と言う。
そういう夫もラグビーが気になっている。

見たい。

でも見たくない。

いや、見たいに決まってる。

見たいのは、トライもキックも決まるところをLIVEで感じたいから。

見たくないのは、ドキドキしすぎるから。

そんな私に、これ以上はないほどのゲーム展開だった。
何度か「絶対いける!」と確信する場面はあったが、やはりアルゼンチンは強かった。

無情のホイッスル。

悔しいけれど、熱い試合は本当に素晴らしかった。

両チームが列になってお互いを讃えるタッチをしている。

ノーサイドってこういうことを言うんだと思った。
どのメンバーも清々しい顔で、タッチを交わしていく。

どんなプレイも勝負も、終わればノーサイドだ。

松田選手のインタビューが始まった。
さっきまでとは違う、感情があふれ出るのがわかる。

話すほど涙声になっていく。

カッコいいよ!よくやったよ!
そんな松田さん、男らしくて好きだよ!

笑わない稲垣選手の、ごっつい頬を伝う一筋の涙に、グッと来る。

悔しいよね。
一緒に泣いて、ノーサイドを共有できて、熱くなれた。
本当にありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?