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図太く生きる

私は結構他人の感情を気にするタイプです。

他人が私のことをどう思っているかは正直どうでもいいです。

私のことが嫌いな人は嫌いでいいし、信頼してくれているようだったら、それはそれでとても嬉しく思います。

私が気になるのは、私と関わる人が、私の言動によって怒らないか、気分を害さないか、ということ。

なかなか神経を遣う、面倒な性格に生まれてしまったものです。

気を遣うあまり、文章を「。」で終わらすことが少ないです。
冷たい印象や、偉そうな印象を与えてしまわないかという不安からです。
絵文字や顔文字を多用してしまいます。
謙虚に、下手に出ていれば間違いないだろうと、「m(__)m」の使用頻度は最も高いです。(「かお」と入力し変換すると、予測変換で1番目か2番目に出てくるレベルです)

「ありがとうございます」を多用します。
とりあえずお礼を言っていれば、間違いないだろうという考えからです。

そんな私ですが、一番身近な存在であるはずの、夫の怒りポイントがよくわかっていません。

先日の、私が仕事で夫が休みの日のことです。

その日の夕食係は夫で、私の定時頃に「何時に帰る?」と連絡がありました。
その時にはすぐに帰るつもりだったので、
「これから会社を出る」と返信し、タイムカードを切り部屋を出ました。
ところが部屋を出ると、同僚のAさんがすぐ外で待っていました。
Aさんは先月入社したばかりの、私と同い年の女の子です。
皆のいない場所で話したいことがあったらしく、15分ほど立ち話をし、「また明日!」と帰りました。

急ぎ足で駅に向かい、スマホをチェック。
「準備始めるよ!」と夫からLINEが来ていたのが10分前。

その日は義母からいただいた美味しいお肉でステーキ。
え、まさかもう焼いてるのかと考えながら、駅のホームで
「これから〇〇駅出る」と連絡したところ、その10分後に
「まじか。。連絡遅かったから先にたべてるね。」と返信がありました。

会社から家までドアトゥドアでおよそ30分。
私だったら最寄り駅に着いたタイミングでお肉焼き始めるけどなと思いながら、
「帰り際につかまっちゃって…すみません」と一応謝罪の返信を入れます。

きっと不機嫌なんだろうな、めんどくさいなと思いながら、そんなに怒ることではなくないかという理不尽さも感じ、わざと暗いテンションで「ただいま」と帰宅します。

案の定、夫は少し怒っていました。
肉を温め直し、「硬くなってすみませんね」と嫌味コメントとセットで料理を提供してきます。

急な呼び止めにより足止めを食らってしまうのは、例え仕事の話でないにしても、会社や組織に属している以上は仕方のないことだと私は思っています。

そんなアクシデントですら、夫にとっては気に食わないことだったようです。

そんなくだらないことで、器の小さい男だとイラつきながらも、「気にしい」な私は、夫の機嫌を取ろうと肉を一口食べ、「おいしい」とコメントします。
それに対し夫は、テンション低く「よかったです」と返します。

これは何を言ってもずっとふてくされてるやつだ。夫とはおよそ7年の付き合いなので、なんとなくそのあたりは予想できます。

めんどくさい。気を遣うのがめんどくさい。
どう取り繕っても無駄なパターンだと悟り、会話を諦め、黙って食べ続けることにしました。

しばらく無言で食べていましたが、急に私の中で変なチャレンジ精神が芽生えました。

「ここで何も考えずに普通に話しかけてみたらどうなるんだろう」

普段の私だったら、機嫌の悪い人には決して話しかけません。怒り気味な態度で接せられるのが怖いからです。

図太くなる。「気にしい」な私の秘かなる目標です。

夫という身近な練習台でトレーニングしてみるべきではないのか。

不機嫌夫に普通に話しかけます。

「ポテトはどうやって作ったの?」

夫はどう出てくるか。不機嫌な態度のまま返答してくるか。

はたして、少し機嫌の直った様子で、「塩水でゆでて…」と説明してくるではないですか。

その後の結果を気にせずチャレンジしてみる。
そのチャレンジにより、相手が怒ったって、別に死ぬわけではない。

少しだけ図太さを得られた気がします。





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