響月 光(きょうげつ こう) 詩人。小熊秀雄の「真実を語るに技術はいらない」、「りっぱとは下手な詩を書くことだ」等の言葉に触発され、詩を書き始める。私的な内容を極力避け、表現や技巧、雰囲気等に囚われない思想のある無骨な詩を追求している。

響月 光(きょうげつ こう) 詩人。小熊秀雄の「真実を語るに技術はいらない」、「りっぱとは下手な詩を書くことだ」等の言葉に触発され、詩を書き始める。私的な内容を極力避け、表現や技巧、雰囲気等に囚われない思想のある無骨な詩を追求している。

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詩集「戦争レクイエムⅠ」

地獄の鼎談 閻魔●ようこそ地獄へ はるばると 意外なことに ここは果てしなく続く芥子畑 現世で踏み潰された悪人どもの魂を 痺れる力で癒そうと 鬼たちが汗を流して花を摘む 大天使ミカエル率いる天国の軍団に対抗すべく 地獄の閻魔軍団に迎え入れようその前に ザックリ割れた心を縫い直すのだ 人間だけに設えたステージなんぞありはしないが地獄は別だ 知恵の実を食べたのは君たちだけだが悪知恵の実もついでにくすねた おかげで人災対策本部が急きょ設置したのが地獄だ 食えん奴等の毒消し施設さ

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        • 詩集 戦争レクイエム
          1本
        • 響月光の小説と戯曲
          24本

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