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詩×テクノロジー、そしてなぜこんなにも怪獣に惹かれるのか

草間です。VR/メタバース関連のスタートアップで働いており、最新技術に目がありません。詩も大好き。

どうにかして、テクノロジーで詩をハックできる実験室のような取り組みができないかと考えており、準備中です。
まだまだ作品数は少ないのですが、Instagramをつくってみました。
https://www.instagram.com/lalapoe_lalapoe/

La La La Poetica

わたしには技術力とデザインの感性が圧倒的に不足しているので、我こそはというエンジニアやデザイン好きな方はぜひお声がけください。AIを使いながら作曲などできる方もすてき。いっしょにいろいろつくりたいです。
(BlenderやUnityまわりお得意な方どなたか><)

なぜこんなにも怪獣に惹かれるのか

ところでわたしは怪獣が好きです。

ゴジラシリーズ然りウルトラマン然り、ヒーローよりもつい怪獣を応援してしまうたちです。
なぜ怪獣に惹かれるのか、それは怪獣という存在自体が業と鎮魂という宿命を背負わされ、権力へ抗う亡霊のような存在に感じられるからです。

先日ようやく、今年度のアカデミー賞視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』の凱旋公演を劇場で観ることが叶いました。
1954年公開の初代ゴジラファンで、ほぼ全てのゴジラシリーズは観てきましたが、あのモノクロ画面のなか瞳に怒りをたぎらせながら国会議事堂をへし折っていたゴジラがだんだんにちんけな着ぐるみエンタテインメントと化し、某シン・ゴジラのような雰囲気映画(個人の感覚と好みですので好きな方いらっしゃったら申し訳ないです)には心底がっかりしていたのですが、今回のゴジラは、水爆実験により南方の海より生まれ、憎悪に全身を燃やしながら丁寧に時間をかけしっかりと国会議事堂を熱線で吹き飛ばしていました。
あの伊福部昭の音楽を使うのであれば、ゴジラのテーマが生まれた暗い背景(ググってね)を知った上でやはりこうしてくれなくてはと深く頷きながら鑑賞を終えたのでした。

山﨑貴監督の作品はデビュー作の『ジュブナイル』からとても好きです。劇場公開の際、わたしはまだ小学生だったのですが、近未来のロボット「テトラ」と過ごす少年たちの夏休みに心を躍らせ、主人公を庇い壊れてしまったテトラが数十年後に蘇るシーンに胸が熱くなったことを覚えています。
だから、今回のゴジラのラストにも満足しています。

誰もが必ずしもそうであるべきとは思いませんが、わたしの創作のテーマは権力を人智を、そして既存の価値観を深く疑うことです。小さな存在や声で巨大な唸りをつくることです。
それは時に怒りであることもあるのですが、それを作品として昇華させるためには、ありのままの感情からいったん身を引き、少しだけ遠い地点からそれを見つめることが必要です。
この行為に、「業と鎮魂」と通じるものがある気がします。
それは時に、今の力ではどうしても敵わないものへ、いずれ一矢報いることもあるのではないかと。
まぁ、報いなくてもいいんですけどね、たかが(あえてこの言い方をしますが)詩だし。

ポエミカの作品で、わたしの大好きなゴジラをモデルに作詩をしたものがあるのでご紹介しますね。
『ぼくらの絶滅』というポエトリーリーディング作品です。映像は、宮嶋風花監督です。

ぼくらの絶滅
https://youtu.be/7kROmE3hTG4?si=U0YwumCw5d8RYZlg

詩の全文はこちらからご覧ください。

ぼくらの絶滅

叫んでる? 囁いてる
見つめている? 目を閉じたまま 耳だけ澄まして
震えている? でも震えているのはからだじゃなくて 
揺れて もっと揺れて はげしく揺さぶられて 目ざめた——
海が鳴ってる
波を裂いて 泳いで すごく遠くまで 泳いで
深く潜って 息継ぎをして 風をはらみ
とてつもなく 大きなものになる
大きくて 危険で すごく やさしい
火を浴びながら 霧を吐いて 道にめり込み
ひび割れた町で きらきら ほこりを浴びている
なにもかも壊してしまってから 大声で叫んだ
こんなにたくさんうしなった
なのに 泣けない 泣けないんだ
強くなりたい だけど 欲しいのは強さじゃない
生きのびたい だけど どこまでもひとり
散らかったプラスチックのかけら
弱いけれど深く蝕む毒
地表にきらめく爆撃
言葉裏にひそむ嘘
たわいない悪意
飲み込み 飲み込み
よごれながら
やさしいものへと変えてゆく
ああ いま
ぼくたちは ほんとうに絶滅する
泣くこともできないまま だけど しずかに燃えていて

ポエミカ新作はアニメーション

現在、Poetic Mica Dropsと宮嶋風花監督で、新しい作品をつくっています。
前回は「UNLOCK」がテーマの手描きアニメ調のショートムービーを制作し、コンペで最優秀賞を獲得、ショートショートフィルムフェスティバルで上映していただきました!

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