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大学職員のためのプロンプトガイド「P4Us」を作ってしまった理由

大学職員のためのプロンプトガイドを作った。
作ってしまった。@Googleスプレッドシート

2024年2月2日追記:
P4UsをWebページとしてリリースしました。
🔗https://promptforus.com/

P4Us(Prompts guide for University staff)は、生成AI利用の文化を理解し、プロンプトを学ぶための(ゆる)プロンプトガイドです。

「固すぎず柔らかすぎない」「難しすぎず易しすぎない」程度に日常的なプロンプトやプロンプトに関するknown issue、ノウハウ、また作成者が講演・ワークショップで使用(収集)したプロンプトを掲載しています。

名前まで付けてしまった。個人プレーなのに。
黒歴史にならないことを祈る。

あえて言おう作りたくなかったと。
理由は荷が重すぎるからである。

この手のWebサイトや情報源は星の数ほどある。プロンプトエンジニアリングガイドをはじめ、日本語で詳しく解説された記事も多い。
こうした先達が作り上げたものをしょぼく再生産する行為に抵抗があった。
網羅的・体系的なものは到底作れない。作る時間も無い。

加えて、私のプロンプト観は利用者のドメイン知識が最も重要であり、型やTipsは強力だがオマケだと考えている。だからガイドする必要も無いだろうと考えていた。

それでも作ろうと決心し、とりあえずプロトタイプをつくった。
主な理由は2つある。うまく言語化できていないかも。

「ChatGPTの具体的な使い方」への需要

今年は(有り難いことに!)生成AIの講演やワークショップの機会をいただき、何度か登壇した。具体的な使い方というよりも、生成AI利用の全体像や大学の動向についてお話しした。

そして登壇を重ねるたびに、ひしひしとハンズオンの需要を感じた。

私のプロンプト観では「みなさん考えましたね!あとは職場で使ってみてねー!」(抽象的な知見⇒ドメイン知識への接続)という学校の宿題スタイルが一番だと考えていたが、言うほど使われていない気がする。追跡調査したわけではないけれど、使えと言ってすぐ使ってくれるほど短絡的な話ではないのではないか、という感想を抱いている。

それなりに丁寧に「ChatGPTの具体的な使い方」を伝える手段を考えないといけないのかもしれない。

ちょうど良い見本がない

ChatGPTリリースから1年が経った今・ここに、ちょうど良い見本がない。

プロンプトエンジニアリングガイドは一般的な知識労働者が読んで全てを理解できる代物ではないと思う。なんというか「ま、論文読もうや」という空気。ChatGPTがリリースされる以前からLLMのプロンプトに関する論文はたくさん出ていたので、当然その延長線上にプロンプトエンジニアリングガイドが位置づけられている。

「論文読もうや」という習慣や発想を、そのまま大学職員の方々に適応するのは無理がある。一方で、簡単かつアクセス可能なら良いわけではない。生成AIのプロンプトエンジニアリングに関する情報商材をいくつか収集(場合によっては購入)してみたが、結構ひどい。具体的なAct as…を並べただけで体系を謳うものがあった。自然言語によるインプットの自由度を消した複雑怪奇なプロンプトエンジニアリングも多い(こちらは個人的に好きじゃないだけ)。

その上でやっぱり利用者のドメイン知識が最も重要だと考えている以上、大学業務や現場で活用できるものが良い。そうなると、まずます見本の選択肢は減る。
なお、各大学に閉じた形でノウハウやナレッジの蓄積が既に進んでいるのかもしれない。本音を言えば、それは早くWeb公開してほしい。大学間で共有された見本や基準すらない現状はちょっと異常。(数や実態が違えど)自治体が導入事例・実証結果を報告している傍ら、大学事務は閉鎖的で辟易する。

愚痴っぽくなったがとにかくちょうど良い見本が欲しい。
見本とまで言わずともたたき台は欲しい。



というわけで、「ふつうにChatGPTを使う文化や価値観の醸成」を目論んで、P4Us(Prompts guide for University staff)をつくってしまった次第である。

プロンプトエンジニアリング以前にちょっと知っておきたい事項や、実際のプロンプト、私のGPTs情報を掲載している。

併せて以下の資料も公開した。

まあP4Usが周囲に受け入れられなくとも個人的かつオープンなプロンプト置き場になるだけである。こういうプラットフォームの構築案件は周囲に相談してしかるべきだが、人に相談する前に手が動いてしまったので、その辺りの無計画さは許してほしい。

需要があればGithubに移行するかもしれない。

2024年2月2日追記:
P4UsをWebページとしてリリースしました。
🔗https://promptforus.com/


プロンプトの掲載希望・要望などの募集

ついでにプロンプトの掲載希望や要望・提案の受付フォームを作った。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。

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