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クララ・ペタッチに罪はない。2月3日 日記

「クララペタッチに罪はない。」
皆、これを読む前に「ムッソリーニ処刑」と調べてくれ。
すると大衆の前で5人が逆さ吊りされている惨い写真が出てくるだろう。
これは強烈なファシズムでイタリアを率いたベニート・ムッソリーニとその側近の3人、そしてムッソリーニの愛人クララ・ペタッチが逆さ吊りにされているというものである。

第二次世界大戦で劣勢に立たされ、連合国軍に処刑される事を恐れたムッソリーニ達はミラノの北にあるコモ湖まで逃げたものの、反乱軍であるパルチザンに捕えられ心臓を撃ち抜かれた。

「ムッソリーニやその愛人らが処刑された」という
一報が響き渡ったイタリアの都市ミラノでは、極悪の独裁者がこの世を去ったと歓喜に満ち溢れたが
その反面、ムッソリーニの生存説が囁かれていた。するとそれを聞いたパルチザン部隊はムッソリーニの死を公布するする必要があると考え、ムッソリーニの遺体とその愛人のペタッチ、そして処刑場となったコモ湖よりも奥の都市ドンゴで処刑されたムッソリーニの側近3人、計5人を1台のトラックに積み、ミラノ中央駅前のロレート広場の中央に5人の遺体を捨てたのだ。

そこに民衆達が集まり、その遺体がムッソリーニだと気付くや否や、数百人でその遺体達を蹴り倒し、拳銃でぶち抜いたりすることで市民はファシズムに対する鬱憤を晴らした。

ムッソリーニに至っては調べてみればわかると思うが、顔の形がわからなくなるまで痛みつけられた。

そして「反乱者への見せしめ」ということで、
ロレート広場の傍のガソリンスタンドの鉄骨に5人を1列に逆さ吊りにしたのだ。

写真を見ると、手前から2人目がムッソリーニ、
そして3人目が愛人クララ・ペタッチになる。

しかしよく考えて欲しい。クララ・ペタッチに
罪はあるのかと。

クララ・ペタッチはファシストでもなくもちろん、
犯罪者でもなかった。ただベニート・ムッソリーニを1人の人間として愛した美しい女性であるのに
処刑し広場に遺体を捨て、逆さ吊りにする必要はあったのかと。

私は推測する。「その場のノリ」だと。

あの大勢の民衆が成した残酷な愚行だと。


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