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白くま隊活動レポートOSJ安達太良山2018

OSJ安達太良山トレイルレース 
土曜日 10K  日曜日 50K
安達太良山 標高1700m 山頂も通過する山岳レース 
50Kは三度登り返すハードなコースです。

土曜日に降った雨により 滑りやすい 田んぼのようなコースや滑り台状態の場所もあり。前半戦の選手はそこまで荒れてないが後半はバッドコンディションであった。足場が悪いことによる渋滞もあった模様です。

◆10Kはエイドなしのため コース上の誘導配置も白くま隊
誘導スタッフが救護も出来るトレーナーという安心感
◆50Kは各関門・エイド・本部に加えて山岳班として大会スタッフと共に白くま隊を投入しました。総勢24名 なかなか大所帯です。

天候が悪いとヤバタラとスタッフ間で呼ばれるこのレース久しぶりにヤバタラでした。山頂はガスって視界悪く、風も吹き続ける非常に寒い。
誘導で立ち続けるスタッフは動かない為 防寒具多めで準備しましたが寒かったようです。

★救護事例として★

骨折・捻挫疑い 膝の打撲 頭部外傷など滑って転倒しての傷害が多かったです。
滑る路面や悪天候など選手自身が危ないと認識する場所では怪我が少ないのですが、山頂付近は歩行区間であり走れる場所では走る選手が多く転倒も多くありました。技術と路面の様子を考慮すればオーバーペースだったと言えるでしょう。


★コース上でのリタイア★

50Kではトップ付近を走る選手が転倒して頭部出血・打撲疑いにてリタイアする事例がありました。後ろを走る選手が意識があり、出血していたが歩ける模様ということを次のエイドスタッフに伝達してくれました。山岳班が配置しているポイントからは遠い位置でしたので直行することは出来ません。こういった時はエイドに来た選手からヒアリングするしかありません。
コースを逆走して戻ると言っている。やっぱりコース通り進むことにしたらしいなど情報が入り乱れました。ご本人を特定して直接電話をしたら繋がりまして下山ルートを確認出来ました。
頭を打ったという事で悪い展開としては出血も多く・脳にダメージがある もしくは悪化するケースもあります。リタイアするにも自力下山・ゴンドラ・ヘリしか選択肢はありません。

○良かった点
・頭部外傷だが大きなダメージはなかった
・本人が携帯電話持っていた(持ってない選手もいるのでは?)
○改善点
・まずは場所の把握 山アプリなどでGPS情報が望ましい
・大会本部に電話してくれると混乱なく 下山ルート指示が出せます
⇒事故発生時は動揺したり混乱したりしますので、このように対応すると決めておきましょう。



搬送待つ間に悪化もします!

400名以上が出走するレースで完走率は50%程度
200名がリタイア搬送を受けるとは大変なのです。
関門でリタイア申告後1時間以上(実は2時間ぐらい)待つ場面もありました。スタートフィニッシュの本部まで車でも遠いのです。

搬送待ちの間にも寒くなり低体温症に繋がる場合もあります。
●着替えのある方には着替えて頂くこと
●レスキューブランケットで保温
●補給食を食べる(固形物は体温上がりやすい)

以上のアドバイスをしました。レスキューブランケット開いたの初めてという方や補給食ないんでよね(ここ最初のエイドですけど。。)という方もいました。このリタイアを勉強の機会にして下さい!!

白くま隊としては想定範囲内として緊急搬送などなく無事に終わりました。

レース翌日は山頂は風はあるが晴天 絶景の安達太良山が迎えてくれました。

セルフレスキュー講座のお知らせも追加しておきます。
どんな天候でどんなトラブルがあっても無事に下山出来るランナーになりましょう!!