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セタガヤ庶務部のはじまり~スーパーアドミチーム~

Polarisが大いなるこだわりをもって運営している
「セタガヤ庶務部」のアイデアの根っこには
いくつかの原体験がある。

最初の1つ目は、創業者である私の会社員時代の経験。
一緒に仕事をしていた人たちとの「チーム」体験が、
「セタガヤ庶務部」が進むべき方向を照らして
くれていたように思う。



並べ替えが難しい混成チーム

私がいた会社はIT系の企業で、
チームは「アドミ」と呼ばれていた、事業部内の事業管理の部隊。
メンバーは、総合職の先輩、一般職の私、総合職の後輩、
そして派遣社員さん。

総合職の先輩は、院卒の2期上の男性なんだけど、
だいぶ変わった人で、頼りないというかなんというか、
頭はものすごくいいんだろうけど、
私はしょっちゅう「もーーー!!何やってんですか!!!」
みたいにプリプリ怒ってた。
完全に女性陣の尻に敷かれていました。(ある意味平和。)

一期下の女性の後輩は総合職なので、会社の立場的には
私より上になるけど、あとからチームに異動してきたので、
私を先輩として扱ってくれてたんだけど、
全然違うタイプなんだけど、同じ年ってこともあってか
とても気が合い、とっても仲良くしてた。
派遣さんは、チームの中では一番業務経験が長くて、
頼りになるお姉さん。

私が会社を離れてもう17年も経っているけれど、
今でも、この人たちとは繋がっていて、
定期的にご飯食べたりしています。
先輩は残念ながら病に倒れてもう会えないんだけど、
みんなで集まった時に、思い出話をすることもある。

結局、経験値とキャラクターとで私がチームリーダーと
なったのだけど、あのチームが私の理想の形。
大阪や名古屋のアドミチームとも仲間みたいに連携し、
ほんと、スペシャルでスーパーなアドミチームだった。

役職で考えると私がリーダーはあり得ないんだけど、
あの時の私たちにとって、あの形が一番自然だった。
リーダーだったけど、みんなで相談しながらやっていたし、
対等だったと思う。ぱっきり1列に並べにくいメンバー。

それぞれが個性を発揮しながら、一つのまとまりとなって、
まさにチームとして業務を遂行してた。

仕事が大好きだった私はその後、総合職に転換して
アドミを離れることになるんだけど、
あれこそが私のはたらく原点です。

仕事の向こうにあるもの

総合職になったらもっと楽しくなるかと思っていたけれど、
実はキャリアに行き詰まり、仕事に迷うようになります。
あんなにイケイケで仕事をしていたのに。

新人みたいにがむしゃらに仕事をすればいいわけじゃないし、
新しいことを覚えていく楽しさで済む段階は過ぎていた。
この先、私は何をやっていけばいいんだろう?

この先もこの会社でやっていくなら、
やっぱ、営業職とか技術職にならなくちゃダメかな、、。
短大卒の私が会社からきちんと認めてもらうためには、
MBAくらいとらないとダメかな?

と、考えたりもしていたのだけれど、
自分自身がどんな風にこの会社で働きたいのか、
仲間とともにどう過ごしたいのかと考えて浮かぶのは、
アドミの頃見ていた風景だった。

自分が一番活かされていて、チームとして機能している
実感が持てた場所だった。
同じ所を見て、認め合える仲間がいて楽しかった。

全体を見渡した上で、自分たちがやるべきことをやる。
ただ、営業さんの指示通りに書類をおこすのではなく、
もっといいやり方があれば提案する。

営業さんの向こうにいるお客さん、
技術の人たちやマーケ部隊の向こうにいるサプライヤ。
両方と繋がりながらはたらく。
社内のシステム部隊と仲良くなって、
欲しいデータの抽出方法をちょこちょこ相談する。
社内システムをもっと使いやすくするための方法を考える。

やっている仕事は「庶務」なんだけど、
ちゃんとその先につながっている実感があった。

庶務・業務管理的な仕事でも、チームとして貢献できる。
自分たちから提案できる、創り出せる、ということは
とても楽しく誇らしかった。

環境が意味を付加する

その気持ちを大切に持ち続けながらも、
結婚・出産というライフイベントを迎えて
仕事を離れたのですが、
ご縁ときっかけがあれこれあって、
地域の子育て支援のNPOに関わるようになり、
自分達の手で、自分達の想いをもとに事業を
創っていくという経験を得て、
「しごと」「はたらく」ということの意味が
刷新されていきました。

会社に勤めたり、誰かに雇われたりすることが
「仕事」だと思っていたけど、
自分達でつくれることを知ったし、
働くためにはこどもをどこかか誰かに預けないと
いけないと思っていたけど、
そうじゃないはたらき方があることも知った。


働きたいけど、
特別なスキルや経験もない自分たちが
はたらくなんて難しい。

そうやってあきらめている人たちが沢山
いたけど、「そうじゃないはたらき方」があれば
出来る人もいるだろうし、アドミチームみたいな
環境があれば、輝ける人もいるだろう。
仕事が楽しい、仲間がいて安心だと思えれば、
一歩も二歩も踏み出せる。

以前いた職場では、そういう体験をしてないから
仕事に楽しさを見出せていないかもしれないし、
大変な思いをしていたとしたら、
「ただでさえ大変なのに、子どもがいて余計大変だ」
と思ってはたらくことをあきらめてしまっているのかもしれない。

環境さえあれば、もっともっと仕事を楽しく、
自分から動ける人が地域の中には沢山眠って
いるんだろうなと思っています。

環境が、色々な意味を与えてくれる。
それを私たちは「シゴト軸のコミュニティ」と呼ぶ。


スーパーアドミチームみたいな庶務部があれば、
例えやっている内容はささやかな庶務だとしても、
きっと仕事がもっと意味ある、楽しいものになる。

アドミチームでの経験に、子育てNPOの経験が加えられ、
当事者である自分たちが、
自分たちの視点から価値を提案することの意味を知り、
それが「Loco-working」というコンセプトになっていった。

この現場が、思いをふんだんに含んだコンセプトとともに
もっともっと広がっていくように、
いろんな方たちの力を借りてやっていこうと思います。

で、次の記事では、この耳慣れないことば
「Loco-working」について書いていきますので、
こちらもぜひご覧くださいませ。


#仕事 #リーダー #チーム #職住近接 #市川望美

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