自分という宇宙

ドラえもんが小学生向けに詩を解説する本、『詩が大好きになる』という本を読んだ。その末尾で紹介されている、まど・みちおさんの詩にいたく感動した。

ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない
もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない

ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも

その「いる」ことこそが 
なににも まして
すばらしい こととして

たとえば、今見ているスマホはぼくに重ならずして存在することはできない。僕と見られている対象が互いに関係性をもって、はじめて存在する。それはぼくという宇宙のフィルターを通して初めて知覚される。

たとえ自分はちっぽけな存在でも、その自分の中には個を構成する星々が煌めく一つの宇宙が広がっている。そして何かを認識する時には、その宇宙を通して唯一無二の経験として知覚される。

そういう認識に立てば、何か見え方が変わってはこないか。

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