ぽんちゃん

こんにちは 小説をのんびり書いています。ぜひゆっくりしていってください 小説なのかエッ…

ぽんちゃん

こんにちは 小説をのんびり書いています。ぜひゆっくりしていってください 小説なのかエッセイなのか果たして僕の文章はなにかな、

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    僕が書いた文章たちです。是非楽しんでくださいね。

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P-N-

 気がつくとそこは銀世界だった。一寸先も見えないほど強く吹き荒れる雪は視界とともに体温を奪っていった。冷気が身をさし、不安と恐怖が私を襲った。 私はいつからここにいたのだろう。自分は一体何者なのだろう。駄目だ。思い出せない。 途方に暮れて下を向く。そこで初めて私は自分がベルトコンベアに乗せられて運ばれていたのだと知った。 しとしと。私の体は雪が積もり始め真っ白になっていた。いますぐこのベルトコンベアから降りたいが、寒さのせいか体がうまく動かない。どのくらい時間が経ったのだ

    • 蛍が好きだ。 小学生の頃、 毎年6月は近くの川で蛍を観察した。 夏至が近いとはいえ、 夜になると等しく帷は下りてくる。 道中は真っ暗だ。 「怖いよ、怖いよ」 幼い頃から暗闇は苦手で、 必死でお父さんの服を掴んだ。 あまりに怖くて目を開ける勇気は かけらも残っちゃいなかった。 牛歩戦法を使いこなして 夜の帳が下りきった川に挑んだのだ。 「目を開けてごらん」 お父さんの優しい声で ゆっくりと目を開けると 目の前には、唯一無二のヒカリが 空を自由に駆け回っていた。

      • 最近のこと

        最近ノートの更新が滞っていました。 理由は書きたいと思うことが少なくなってきたからです。 改めて物書きの方々はすごすぎるって思いました。 いやすごいなんて簡単な言葉で表すのはおこがましいかも。 おそらくみなさん頭をひねって文章を書いているんだと思います。 久しぶりに自分の作品を見てみると、全体のビューが1000を超えていたことが、自分ながらすごいなって思いました。 また少しずつ書きたいなって思っているので、もし興味のある人がいたら読んでください。 読んでくれた方々の反

        • 人をダメにするソファー

          今回は人をダメにするソファーについて言及します。 人をダメにするソファーって聞いたことありますか?あまりの気持ち良さに、何もしたくなくなるソファーのことです。 このネーミング素晴らしいですよね。こういう風に言われると気になりますし、だれでも体験してみたいと思うでしょう。 ただ問題は何もせずにソファーでくつろぐ人はダメな人なのでしょうか。その人はダメになってしまったのでしょうか。家にいることはダメなことでしょうか? 現在ひきこもりの高齢化が話題になっています。若年の問題

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          手短に

          こんにちは。 「手短に」話しますって言ったりしますよね。「手短に」。日本で生まれ育って、この言葉を聞いたことがないと言う人は少ないと思います。当たり前に浸透している言葉ですが、よくよく考えてみると、あまりいい意味ではない気がしてきます。手が短い。どう言うことでしょうか。 意味は、手取りばやく簡潔なこと。です。しかし手が短いことが何故この様な意味になるのでしょうか。 そもそも手が短いと言う言葉を聞いて、悲しい気持ちになる人がいそうです。その時点でこの言葉は使うべきでは無い

          言の葉

          普段当たり前に使っている「言葉」という単語があります。 これをよくよく見てみると言の葉と書きます。なんでこんなところに葉っぱがあるんだ?と考えた人も中にはいるかもしれません。 「言」と言う漢字は訓読みで、「声を出して相手に何かを言う」という様に使います。 では「葉」はなんでしょうか。 他にどの様な時に使われるか考えてみると、「葉書」という単語が思いつきます。 葉書は相手に文字を書いて送るためのものですね。昔は紙ではなく葉を使っていたのでしょうか。 もしそれが由来だ

          日和

          重い瞼をゆっくり開けると真っ青な空が広がっていた。 まるで作り物の様に整いすぎている空を見て、不思議な気持ちになった。 空はこんなにも綺麗だったか? 空はこんな色をしていたのか? 日が沈んだのか沈んでいないのか、それさえも分からない。分かるのはただただこの空が綺麗だということだけだった。 いつもより目が冴えているのに、いつでも眠りにつけそうなそんな感覚だ。 気分がいい。何か考えないといけないことがあった気もするが、頭が勝手に空っぽになる。 ゆっくりと体を起こし伸

          夜の帳が下りる

          恐怖とはなにか。 人は分からないものに恐怖を感じる。死が怖いのは死後の世界が分からないから。おばけが怖いのは正体が分からないから。分からないことが恐怖に繋がるのである。 幼い頃、夜が怖かった。夜になると人とすれ違う度にドキドキしていた。何かされるのではないか。いきなり襲われたらどうしよう。人がいないのも怖かった。少し先が暗くて見えない。暗いことが怖かった。 「夜の帳が下りる」という言葉がある。帳とは仕切ったり区切ったりするものである。夜の帳とは夜の暗闇が自分と世界を区切

          夜の帳が下りる

          読書

          時間がない。 そう嘆く人たちは多い。時間は平等だ。誰にでも同じ速度で流れる。 人生100年時代と言われる現代では、今までよりもさらに多くの時間が私たちに与えられている。 それでも時間が足りないのである。 もし何人もの人生を経験できたら。そう考えたことはないだろうか。 自分という人間だけでなく、他の人間の人生も経験できたら楽しそうだ。 猫の手も借りたいという諺があるように、猫であっても手が借りたいほどなので、他の人の手を借りれるとなると、人生は大きく変わるだろう。

          手ごねハンバーグ

          「手ごねハンバーグ」と聞いて今では何の違和感もない。 しかしハンバーグとはそもそも手でこねて作るものではないのか?そうだとしたらなぜ現代の人々は「手ごね」という事に価値を感じるのだろうか。 手握りおにぎりなどという言葉があれば誰でも変に感じるはずだ。 これはひとえに、「ハンバーグが手で作られることが珍しくなったから」だろう。 時代の流れと共に技術が発展し、生活は確かに便利になった。 しかし、人々はその機械的な便利さに満足しつつも、どこか寂しさを感じているのだ。 だ

          手ごねハンバーグ

          つまらないなんて言わない

          こんばんは。 つまらないことって誰にでもありますよね。 僕だって今までの人生でつまらないと思うこともたくさん経験してきました。 例えば職場体験でコンビニに派遣され、ひたすらに掃除をさせられたこと。 例えば昼休みの後の社会の授業。 例えば小学生の時に見た歌舞伎の公演。 他にもたくさんあったと思います。 けど何故でしょう。今振り返るとどれも「悪くなかった」と思うのです。 コンビニでのお仕事は普段当たり前に使うコンビニの裏側を知ることができました。 社会の授業は教

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          この世界に本当に「絶対」というものがあるのか考えてみる

          こんばんは。 皆さんは「絶対」という言葉を使いますか? 僕も使いますし、周りからもちらほら聞こえてきます。 けどいつも思うのです。 「絶対ってあるのかな」と。 絶対に当たる天気予報があれば、帰り道に雨に打たれるサラリーマンはいなくなるはずだし、絶対に当たる占いを聞いたら人生はつまらなくなりますね。 絶対に別れないといいきれるカップルはいないし、絶対に明日生きている保証もありません。 では絶対とは何でしょう? 僕が思うに絶対とは、2つの場面で使えます。 1つは

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          口を酸っぱくして言う

          こんばんは。 「宿題したの?」 幼い頃、母に口酸っぱく言われていた言葉です。 「口を酸っぱくして言う」 という表現を知っていますか? 辞書的な意味は以下の通りです。 同じことを繰り返して言うさま、念を入れて何度も繰り返し述べる様子を形容する表現。 注意や訓戒の言葉などを指すことが多い。 今回は僕なりにこの言葉について考えてみます。 口を酸っぱくするってどういう意味でしょう。 僕が思うに、酸っぱいものを食べた時って * こんな口の形になりますよね。 つま

          口を酸っぱくして言う

          雨降って地固まる

          こんばんは。 「雨降って地固まる」って言葉を知っていますか? 意味は 「もめごとなど悪いことが起こったあとは、かえって基盤がしっかりしてよい状態になることのたとえ。」 です。 どんな時にできた表現なんでしょうね。 今日はいい天気だ。 といった場合、日本語では晴れていることを意味します。 逆に、天気が悪い。 というと、雨が降っていることを意味します。 当たり前に使っている表現ですが、晴れが良くて、雨が悪いなんて誰が決めたことなのでしょう。 晴れ舞台という表

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          風前の灯火

          ヒトと動物の違いの一つに火の使用がある。 火が酸素を使って燃える事を発見した科学者は文字通り世紀の大発見をしたわけだが、今となっては小学生でも知っている。つまり誰もが知っている常識である。 そんな火であるが、確かに私たちの生活は火によって支えられているといっても過言ではない。しかし火によって被害を被った事もある。火事がその最たるものである。 どんなに便利なものでも使い方を誤れば簡単に私たちに猛威を振るうのである。だから小学生の段階で火について教えるのだろう。 そんな火

          風前の灯火

          全体ビューが1000を超えましたので、今の気持ちを伝えます。

          こんにちは。 なんと全体ビューが1000を超えました。本当にありがとうございます! noteを2020年の5月に初めて投稿して、2021年の3月から本格的に投稿するようになりました。 最初の作品である「P-N-」は、僕の作品の中でも1番多くの人に読んでもらいました。本当にありがとうございます。 「P-N-」は特に頭を悩ませて生み出した作品ではなく、なんとなく思うがままに書きました。(笑) そしてそれをとりあえず誰かに読んでほしくてnoteに投稿しました。それがきっか

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