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風前の灯火

ヒトと動物の違いの一つに火の使用がある。

火が酸素を使って燃える事を発見した科学者は文字通り世紀の大発見をしたわけだが、今となっては小学生でも知っている。つまり誰もが知っている常識である。

そんな火であるが、確かに私たちの生活は火によって支えられているといっても過言ではない。しかし火によって被害を被った事もある。火事がその最たるものである。

どんなに便利なものでも使い方を誤れば簡単に私たちに猛威を振るうのである。だから小学生の段階で火について教えるのだろう。

そんな火を使った表現に、「風前の灯火」というものがある。これは今にも滅びてしまいそうな様を表す。

風にさらされた火はいとも簡単にその活動を終わらせてしまう。本当にあっけなく。

火と同様に人間も酸素がなければ生きていけない。しかし、人間には風が吹いてもなんら悪影響はないし、酸素を摂りすぎても、細胞が酸化してしまうと聞いたことがあるが、やはり生命活動をすぐに停止させるほどのものではないだろう。

だが火にとってはどうやら違うらしい。火に必要不可欠な酸素が、風のって多量に運ばれてくると火は消えてしまう。なんと難しいのだろう。

もちろん、酸素が多すぎて消えるのではなく、風によって消されるのだが、それは些細な違いだ。

これを人間社会に置き換えて考えてみよう。人間にとって発ようなものはこの世界に溢れている。火、SNS、水、食べ物など挙げればキリがない。

しかしこれら全て多すぎは禁物なのである。社会が発展し伐採しすぎた結果、地球温暖化が進んだ。SNSをしすぎた結果、子供の学力が下がり、依存症になる人が後をたたない。

便利なものにどっぷりつかりすぎると、いずれど壺にはまる。

だからこそ私たちは便利さとうまく向き合い、人間として社会活動を続けていく必要がある。人々がいずれ「風前の灯火」となることを防ぐためには。。

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