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独身仲間は”45歳独身狂う説”を倒せるのか?

生涯未婚率の上昇が止まらない。特に女性よりも人口が多い男性の未婚率の上昇は顕著であり、30年前には10人に1人程度しかいなかった生涯未婚男性の割合は2023年には4人に1人にまで増加した。厚生労働省の予想では10年後には3割の男子が未婚のまま生涯を終えると予想している。

筆者は以前より、独身のまま45歳を迎えると男女問わず狂うと提唱してきた。しかしその理屈でいくと日本の男子の4人に1人が狂ってしまう計算となる。えらいことである。

陰キャのトー横ツイッターでは結婚したり子供を持つことのリスクについては日々熱心に議論されているが、独身で居続けることのリスクについてはほとんどフォーカスされていない。

『結婚して地雷嫁を引き当てたり、いうことを聞かない子供の育児に振り回されるぐらいなら独身で自由気ままに楽しく暮らしてる方が安全だし幸福度が高い』という意見は耳にタコができるほど聞くことが出来る。

しかしネットの情報を鵜呑みにするのはとても危険である。なぜならネットには既婚者よりも独身者の方が多く、どうしても独身にとって得で既婚者にとって損な情報が拡散されやすいからである。

ネットでは悲惨な結婚をしてしまった既婚者の情報は盛り上がるが、上手くいっている既婚者の情報はスルーされる。そもそも上手くいっている既婚者はSNSでそれを拡散しようとしたりすることは少ない。その結果、多くの幸福に暮らしている一般既婚者の存在は透明化され、酷い目に合っている既婚者男女の声ばかりが広まってしまうのである

確かに結婚生活に向かない異性と結婚してしまうと不幸になる可能性はある。子供を育てることは楽しい反面大変でもある。結婚のリスクを否定するつもりは全くない。しかし、実は独身でいることにもリスクは存在していて、そしてそれは結婚するリスクよりも高いのである

もし本当に独身がノーリスクで幸福なら、独身の男女の幸福度や自殺率は既婚者たちよりも低くなるはずである。しかし現実は逆で、独身の方が既婚者よりも幸福度や自殺率などを様々な統計指標で悪い数値となっているのである。特に男性は未婚と独身の差が顕著だ。ツイッターにどっぷり浸かっている人の中には不思議に思う人もいるかもしれないが、未婚男性は既婚男性よりも不幸を感じてしまう人が多いのである。

厚生労働省:全ての年齢において独身男性は最も自殺のリスクが高い。高齢独身男性ほど顕著。
東洋経済オンライン:未婚男性の幸福度は非常に低い。


20代のうちは周りに独身仲間が溢れているし世間も独身で遊んでいても大目に見てくれる。しかし30代になってくると徐々にズットモだと思っていた仲間たちがどんどん結婚しライフステージを進めていき、世間もいつまで独身で遊んでるんだと厳しいものに変わっていく。アラフォー以降になると仲間は先に進んでいなくなり、世間からは結婚できない情けない奴だと責められる。まさに独身四面楚歌の状況に陥ってしまうのだ。幸福度が激下がりしてしまうのもうなづける。

そんな苦しい人生のなかで、孤独と孤立の穴を埋めてくれると期待されているのが”独身仲間”である。

上がり続ける未婚率と異性との交際経験率、趣味のコミュニティやSNSを探せばいくらでも30代40代の独身仲間をみつけることができる。例え結婚できなくても独身仲間と週に1回遊んでSNSでこまめに連絡を取り合っていれば、45歳以降も孤独感に苦しまずにすこやかに人生を送れるのではないか?生涯独身のズッ友がいてくれれば家庭は持たなくても何の問題はないのではないか?と期待する気持ちはとてもよく理解できる。

しかし結論から書こう。

残念ながら独身仲間で”45歳独身狂う説”を倒すことは非常に困難だ。

なぜ独身仲間で群れることで孤独から逃れることができないのか?独身同士でつるめないアラフィフ独身おぢ達が本当につながるべき相手は誰なのか?

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