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働く価値のポートフォリオ|研究者・エンジニアの働き方を考える

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現代における働く価値を深堀りし、研究者やエンジニアがどのように価値づくりをしていくべきかを研究します。#研究者#技術者#エンジニア#博士#技術士#起業#パラレルキャリア#副業#新… もっと読む
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記事一覧

技術士第二次試験の出題問題・作問者・口頭試験面接官を事前に知る魔法

はじめにこの魔導書に記されるは、国内唯一のエンジニアの国家資格である技術士になるための魔法の一つで、文字通り難関の第二次試験の出題問題と出題者と口頭試験を担当する面接官を事前に知る魔法になります。少し黒魔法的な響きのある魔法です。そういうと、絶対にうそでしょう?と思われる人が多いのではないでしょうか?でも私は実際にその魔法を成功させ、非常に若いといわれる年齢で合格して技術士になることができました。 確かに魔法というと正確ではないのですが、そのくらい不可能と感じられるような達

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研究者のはじめての業績リストづくり~Researchmapを用いたインプット編~

はじめに このNoteでは、業績リストの効率の良い作り方についてまとめます。わたしは、複数の所属で研究を何年も続けてきました。特に企業の研究職では、大学の公募戦士や研究室主宰者のように、定期的に業績をまとめる機会は多くなく、営利視点と、労力に対して得られる成果のパフォーマンスを考慮して、相対的に学術論文よりも学会発表や特許を重視する場合もあります。また、複数の異なる研究プロジェクトを統括するマネージャーは、自分の専門領域以外にも、業務の必要性に応じて新分野での学会発表を行うケ

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研究費コンシェルジュの視座_#5/○○に行く

 さて、このシリーズも今回が当初予定していた最終回です。後で思いついた!というのがなければ、ひとまずおしまいになります。  最後の選択肢はずばり、企業に就職しましょう!というものです。 企業の研究費は多い なぜ、企業に務めることが研究費財テクになるのかについてお話していきます。アカデミアでの1人あたりの平均研究費は約2000万円ほどと言われていますが、旧帝大などの名門ラボを率いる研究力の高い大学が、競合的研究費の多くを取得しています。さらに駆け出しの助教よりは、教授の方が

研究費コンシェルジュの視座_#4/誰かから貰う・協力者を増やす

寄付を受ける「公的な研究費に申請するより、誰かから貰えば良くないですか?寄付して貰えば良いですよ。」  えっ?そんな簡単に言わないで!と仰られる方は、視野が狭くなっているかもしれません。他国ではほぼ完全に公募に依存している日本の状況は必ずしも常識ではありません。アメリカでは、寄付で動いている研究が日本と比べて非常に多いというデータがあります。日本の常識にとらわれず、寄付による研究費取得を選択肢として考えるようにすると良いかもしれません。ただし、日本では非常識な寄付をどのよう

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研究費コンシェルジュの視座_#3/自分で払う・研究で稼ぐ

 ポンヌフです。平均的なアカデミア以上の研究費を扱えている一般人です。このNoteマガジン(シリーズ)では、研究費のやりくりに関する裏技(方法論のレビュー)や知られていない真実を扱っています。#3では、自分で払うこと、ならびに研究で稼ぐ仕組みについて、ご紹介します。 自分で払う 研究費がとれたかどうかに一喜一憂するよりも、自分でお金を稼いで、それを研究につぎ込んだらどうでしょうか?  もし、「えっ?何を馬鹿なことを」と思った方がいらっしゃったら、その理由を教えてください。

仕事雑感#2 研究費の申請と審査

 様々なサイエンスワークをしていますポンヌフです。今回は、私の研究所でしている研究費の申請と審査の仕事について雑感です。  研究所を開業以来、さまざまな先生の研究費の申請支援や、審査の仕事を進めて来ました。ありがたいもので、知り合いの先生や、学会で議論した先生から、依頼を頂いています。  一応、企業にも務めているので、さける時間には限りがありますので、僭越ながら基準を作っています。 ①自分の能力を高める経験ができる②研究自体が余暇より面白い③個人として社会に専門家として

ポジショニングマップを用いたセルフブランディング#3_後編_3次元目の軸で更なる差別化を

 バイオ系の研究者 兼 研究所主催者 兼 職業デザイナーをしているポンヌフと申します。ポジショニングマップを用いたセルフブランディングの記事では、前編として商品開発のノウハウについて、中編として能力開発・人材開発への応用についてのノウハウを説明しました。後編では、2つの軸を使ってポジショニングした上で、3軸目を使って更なる差別化を図っていきます。  復習ですが、ポジショニングマップは、商品やサービスの開発において使われる手法の1つです。よく用いられるのは、独立した2つの要素

ポジショニングマップを用いたセルフブランディング#2_中編_能力開発・人材開発への展開

 ポジショニングマップを用いて、研究者やエンジニアの人財開発を研究していますポンヌフと申します。前回のnoteでは、ポジショニングマップを用いた商品開発のノウハウについてお伝えしました。今回は、いよいよ能力開発・人材開発への応用についてノウハウを説明いたします。  復習ですが、ポジショニングマップは、商品やサービスの開発において使われる手法の1つです。よく用いられるのは、独立した2つの要素を軸にして、他社製品をマップし、他社製品のないニッチな(競合の少ない(希少性のある)+

ポジショニングマップを用いたセルフブランディング#1_前編_まずは商品開発を学ぼう

 複数の所属でバイオの研究をしているポンヌフと申します。私は、接する人や場面によって、所属と肩書、職業を変えて示すようにしています。カメレオン研究者といった感じでしょうか。このnoteでは、私がブランディングで活用しているポジショニングマップという方法を用いた能力開発・人材開発の方法についてまとめていきます。今回はその前編として、能力開発や人材開発にポジショニングマップを応用していくために、まず基礎となるポジショニングマップの本来の使い方についてご説明します。 ポジショニン

新しい働き方;意識によるジョブ化によるセミポートフォリオワーカーのススメ

 研究者やエンジニアの新しい働き方を考える上で、ジョブ型雇用とポートフォリオワーカーという概念は重要な要素です。(ジョブ型雇用は、欧米で一般化が進んでおり、社内外に関わらず職務・役割に合う人材を、プロジェクトごとに雇用・配置する形態です。ポートフォリオワーカーは、複数のジョブを組みわせ、時代や状況に合わせてその組み合わせを変化させながら働く人です。従って、ポートフォリオワーカーにとってジョブ型雇用は、理想とするジョブのポートフォリオを整えやすい形態であるため、相性が良いと考え

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ジョブのポートフォリオは、ローリスクハイリターンが存在する!副業をはじめる前に知っておきたいこと

 複数のポストで研究を生業にしているポンヌフと申します。上のnoteで取り上げたような、ジョブ型雇用をベースにしたポートフォリオワーカーのような働き方は、より普遍的なものになっていくと予想していますし、研究者・エンジニアのより充実したライフスタイルをデザインするために重要な視点を提供すると思います。  しかし、現在の日本において、ポートフォリオワーカーになることが決してお勧めだとは思いません。なぜなら、もともとジョブ型雇用の応募は一部のAIエンジニアを除いて少なく(少なくと

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全ての生活・休息・遊びは課金/お金をもらってグリーン車に乗る方法/ノマド研究者の価値観

 いきなり本質的なことを言います。 時間を使うということは、命を使うということ。 働くとは、人生の時間を使って、お金などの価値を生み出すこと。 よって、働くこととは、命を価値に変える活動と言えます。 命の交換 つまり、命と価値を常に交換しているというイメージを持っています。  半分ノマド的エンジニアの私は、いつでも好きな時に働けるようになっています。コロナ禍で在宅ワークが普及して、同様の状態になっている会社員の方も多いのではないでしょうか?  そんな私は、働く(命

†私らしい働き方† 様々な研究を様々な肩書で行う独立系ポートフォリオリサーチャー

私らしい働き方;研究者のニュータイプ私らしい働き方は、様々な所属で研究を楽しむことです。  私は今、企業の研究会開発職、個人で作った研究所の所長、研究のコンサルタント、独立系URA(リサーチアドミニストレーター)、解析受託機関の代表、研究費の審査員、研究費申請支援会社の社長、科学技術を使用した探偵業、大学教員、NPOメンバー、学会の評議委員、大人や子供向けの研究塾などなど、かなり自由に様々な所属で研究を謳歌しています。研究に関連する新しいジョブや職業をデザインして、小さくて

新しい働き方;サイエンスロスを埋める戦略を走らせる!営業職でも主婦でも、科学者になれる_Introduction

サイエンスロスとは?「研究職に就きたかったけど、経済的なゆとりがないから希望する職種でなくても働くしかない」 「研究職に就いたはずなのに、本質を突き詰めた基礎研究ができなくて、気持ちが上がらない。」 「小さい頃から一生懸命勉強して希望する研究職のポジションを得たのに、夫の転職等のやむを得ない事情で離職を余儀なくされ、サイエンスとの接点がなくなってしまった。私がしていた努力は何だったのだろう。」  これらの意見は、私の周りで耳にしてきた研究に対して熱い気持ちを持っている人