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狂気

ここしばらく、来客が少なく、売り上げは上がらない。幸い、仕事に割く時間は少しで済むので、Houdini の勉強を集中的に進めている。ここしばらくは、キャラクターのリグを組む方法を勉強していた。作業の記録を見ると、いちばん古い日付は8月26日。なので、2週間くらい、キャラクターの勉強をしていたことになる。幸い、チュートリアルビデオが公開されているので、観ながら、実際にリグを構築する作業をしていた。そして、今日でひととおり観終わった。途中で、いろいろエラーがあって、出来上がったリグは動かない。

ところで、Houdini のキャラクターは、実写の映像に使うキャラクターなので、実にリアルだ。たとえば、エキストラを雇う代わりに、Houdini が描くキャラクターを群衆シミュレーションで集団で動かして、それを、映画のフィルムに使う。主人公と、周辺のわずかの人だけが生身の人間の役者で、それ以外の数百人のエキストラたちは、Houdini のキャラクター、という絵が、全世界の映画館で上映されている。当然のことながら、それを見る観客は、何も違和感を感じない。Houdini のキャラクターは、それくらいのクオリティがある。

なので、チュートリアルビデオの中でも、そんなキャラクターのリグが組まれる。鎖骨と肩甲骨は独立して動くし、腕や足は捻回(ねんかい)する。実際にこれが動くと、気持ち悪くてしようがないと思う。

がーっと詰め込んだので、まだ頭の中は整理されていない。チュートリアルビデオの中で披露された多くのテクニックや考え方を整理する作業はこれからだ。そして、チュートリアルの通りのキャラクターを作るのではなく、自分のオリジナルなものに昇華させてゆかなければならない。

チュートリアルビデオを倣う作業は、ものすごくしんどい作業だった。昔、国家資格の試験勉強をしていた頃を思い出した。当時は、朝6時から22時まで延々と勉強をしていたのだったが、そのことを思い出した。

迷いも出た。こんなことしていても、何にもなりやしない。これを勉強しても、実際に使うようになることなんてありえない。

不安にもなった。こんなことしていないで、今の生活を支えている仕事の営業したほうがいいんじゃないか?。経済的に厳しいぞ。

いろんなことを思った。

それでも、集中して最後まで見ることができたのは、生まれてからこれまでの経験によるところが大きいと思う。

過去には、迷って途中でやめたことも多かったし、不安になって集中できなかったことも多かった。しかし、会社を辞めてプータローになってからは、迷いや不安はずっと少なくなったと思う。そして、「絶対にやり遂げる」と思って、いくつかのことを実際にやり遂げた。

そんな経験の賜物だと思う。

今回のチュートリアルは、実際にキャラクターを動かして映像にするところに焦点を合わせている。そのときが訪れるのか、それが何年先になるのかはわからない。わからないが、今、この勉強をしなければ、その時は永遠に訪れないことは明白である。なので、そこにフォーカスして、チュートリアルビデオを見、作業を進めていた。

チュートリアルビデオをひととおり観終わってすぐに、まだよく理解できていないところを復習した。チュートリアルビデオの通りに作業すると正しい結果にならないところを発見していたので、そこを修正する方法を追試して、正しい結果が得られることを確認した。

しばらくは、脳と精神をクールダウンしながら、勉強したことを整理する。

次は、AutoRig と Python の勉強が控えている。Python は、文脈がインデントに依存すると言う病的な仕様が気に入らなくて勉強するつもりはなかったのだが、Houdini は、Python によって自動化されている箇所が多い。今回の勉強で、Pythonのスクリプトは、いろいろと効果があることが明らかになったので、勉強のために、有料のチュートリアルビデオを購入した。将来は、VEX に置き換わるだろうが、今しばらくは必要だ。

夕方になって、今日、9月11日の、アイリーン・キャディのメッセージを紐解いた。末尾に全文を掲げる。

メッセージでは、アイリーン・キャディの言葉で、こう語られている。

「今から、全人生を私に捧げ、今まで学んできた素晴らしいレッスンを実践してみますか?。そして、それがどのように展開するかを、見てみませんか?。」

僕は、半世紀以上に亘って勉強してきたことを、今後の人生に活かしたいと思っている。僕は、実践する道を選ぶ。

チュートリアルビデオを見て、モノになるかどうかもわからないことを延々とやっている。ほとんど狂人である。子供の頃なら「遊び」で済ませることができた。あの頃に戻れたら楽かもしれないが、いろんなことを勉強した上で、狂気を感じながら、しかし、目的を持って、真っ暗な霧の中を進むことができる経験は、貴重なものだと思う。

世間の誰が何と言っても、僕は、目的のために、今、ひとり、狂気でありたいと思う。

アイリーン・キャディ「心の扉を開く」9.11

学んだことを実際に実践してみるまでは、それが自分にとって、本当に効果があるかどうかわからないものです。他の人に有効であったとしても、あなたにとってはどうなのでしょうか?。他人の心の深いところで起こった霊的な体験の恩恵をあなたが受け取ることはできません。他人が書いたものを読み、他人から学び、彼らの話を聞いたり、会話をすることも助けにはなるでしょう。しかし、もしあなたが、本当に信仰に生き、神と共に歩みたいと望むならば、あなたは自分の人生をそう生きるのだと決心しなければなりません。あなたの人生を決めるのは、ほかの誰でもなく、あなたなのです。誰にとっても、何を選択するかはまったくの自由です。あなたはどのような人生を選んでいますか?。ただ自分からは何も行動しようとはせず、他人の体験を聞いてばかり過ごしますか?。それとも、今から、全人生を私に捧げ、今まで学んできた素晴らしいレッスンを実践してみますか?。そして、それがどのように展開するかを、見てみませんか?。


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