PAF の思い出
PAF とは、Private Animation Festival の頭文字をとったもの。
全国のアマチュア・アニメーション作家が作ったアニメーションフィルムを持ち寄って上映会を開いたというものだ。
並木孝さん(https://ja.wikipedia.org/wiki/なみきたかし)が主催していた。
僕が、PAFを初めて観たのは、たぶん37年前。第5回のPAF「PAF5」だったと思う。
会場は、中野ZEROホール(https://www.nicesacademia.jp/zero/)だった。
PAF5で上映された中で、ひときわ目を惹いたのは、二木真紀子さん(https://ja.wikipedia.org/wiki/二木真希子)が作った、カリグラフ・アニメーションだった。
カリグラフ・アニメーションというのは、フィルムに針などで傷をつけて絵を描く方法で作られたアニメーションのことだ。ウルトラマンのスペシウム光線はこの手法で作られていた。
8ミリ・フィルムに傷をつけて作られた二木真紀子さんの作品は、とにかく精緻で美しかった。
二木真紀子さんは、後に、スタジオ・ジブリでトップアニメータとして活躍することになる。
僕は、二木真紀子さんの作品に魅せられて、8ミリフィルムでカリグラフ・アニメーションを作って、PAF6とPAF7に出品した。
PAF6に出品した作品は、当時の月刊アニメージュ(https://ja.wikipedia.org/wiki/アニメージュ)に評が載った。
PAF7に出品したカリグラフ・アニメーションは、オーケストラ音楽と同期して動くもので、ディズニーの「ファンタジア」を真似て作ったものだった。
PAF7が開催される頃、僕は、大学を卒業する年で、卒研だの、就職活動だのに忙しく、PAF7は観にゆかなかったし、月刊アニメージュも読まなかった。
というのは表向きの理由で、本当の理由は、そういう創作に対する意欲を失ってしまっていた。
コンピュータを使ったアニメーションに興味が移り、その頃から、8bitパソコンを使って、制作を始めていた。
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