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国際介護士??になる

介護現場で働く外国人労働者

現在、多くの業界で人手不足が問題となっています。介護業界も例外ではありません。慢性的な人手不足を解消する術として、外国人労働者の受け入れが検討されています。

10年ほど前は介護現場で働く外国人の姿は珍しく見えていたのも、今やファミレスやコンビニのように、どこの介護施設に行っても外国人が働く姿は見慣れたものになってきています。その影響は私の身の周りにも現実として現れています。

私は現在、愛知県のとある田舎で介護施設の施設長をしています。一緒に働く仲間の中には外国人も何人かいます。田舎ともあり、車を持たない若者が務め辛く、条件的に働くことができる外国人スタッフは貴重な労働力となっています。とはいっても、トラブル、試練も多く存在します。

例えば、一般的にもよく耳にする”言葉の壁”によるトラブル。これは、仕事を教える教育の段階、利用者への対応、外部の方への接遇など、あらゆる場面で起こります。ほとんどの外国人労働者がぶつかる大きな「壁』でしょう。

他にも”文化や感覚の違い”によるものもあります。日本人相手ならいちいち説明しないようなことも、しっかり説明し、理解を得ないといけないこともあります。いつも開始時間ギリギリに出勤するため、こちらが遅刻を心配するなんてこともあったりします。スリル〜

色々なが存在する以上、お互い苦労は避けて通れません。

しかし、先に記した通り、外国人スタッフは貴重な労働力です。

なぜなら、仕事に対し熱心だからです。詳しいことは今後お伝えしていきたいと思いますが

介護士なのに英語を勉強する理由

私は今英語を勉強しています。細かく言うと、英会話を勉強し始めています。介護現場に外国人労働者が増えていく背景から、仕事を続けていく上で英会話が必須になっていく。ということは今のところありません。外国人労働者は日本語を勉強しますし、仮に日本語が話せなくても便利な翻訳アプリを活用すればコミュニケーションは取ることができます。そして、今や多くの企業でAIが導入されているこのご時世、介護業界も介護用ロボットなどの導入を始め、言語においても将来的に問題が解消される可能性も十分にあると思います。

では、なぜ英会話を学びたいと思ったのか。それは、人の手が必要となる場面が減少されていく中で、介護現場においては、だからこそ人の手が必要とされる瞬間があると感じるからです。コミュニケーションもその1つです。

会社の制度や介護技術はマニュアルを読むこと、スピーカーが発する声で理解することができます。しかし、人の考えをよりリアルに知りたいと思った時、生の声を聞くのが何よりも新鮮です。私は自分の考えを自分の声で伝えたいと思うのと同様、それ以上に外国人労働者がどんなことを考えているのか、よりリアルに聞きたいと思っています。

2年前、ネパールから日本に来た19歳の女性が入社してきました。彼女は日本語を話すことも書くことも全くできませんでした。当時、英語の教員免許を持っているという経歴(実際は全然英語が話せませんでした)から自分が教育担当を任されました。彼女は日本語ができない上に、介護経験も全くないという、まさにゼロでした。仕事をしながら日本語学校に通っていました。日本語学校に通って少し経った頃、上司である私のことを「お前」と呼んだことがありました。もちろん彼女は悪気などありませんでした。何かを勘違いしたのか、ちょっと悪い先輩がいたのでしょう。しかし、すごいスピードで言葉を覚え、仕事にはとても積極的でした。覚えたての日本語で、将来の夢は「母国でCAになること」と語ってくれたことがありました。半年後に私が異動になり、その後は彼女とは一緒に仕事をしていませんが、先日久しぶりに電話をくれました。「お忙しい時にすいません」「失礼致します」と丁寧な日本語で話をしてくれました。今は完全に1人前の介護士のようです。

彼女のパワーの源は何なのか?どんな考えを持っているのか?今は日本語で聞くことができますが、もっとより新鮮に人の考え、生き方に触れてみたいというのが、英語を勉強し始めたきっかけです。

”真のバリアフリー”を目指しています。