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子どもの成績を「ゆるふわ」につける

「脱・減点主義!」

そこまで厳密にしなくても



テストなどの成績処理や普段の授業の評価は正直言ってめんどくさいものである。

ノートなどの提出物や忘れ物をいちいちチェックして,態度面の評価を減点する先生も多い。

何かにつけて子どもを「減点」することで評価するのは,教師の立場として非常に疲れる。
子どもの何もかもが減点対象になってしまう。

子どもの悪い面にしか目がいかなくなってしまう。

子どもだって嫌だろう。どうにかならないものか。

教師が評価を厳しくしなければいけない理由

教師が減点方式で評価してしまう理由は、なんといっても保護者への「説明責任」だろう。

毎学期の終業式の日に通信簿を渡したあと、
教師は保護者からのクレームを恐れている。
「なんでうちの子がA評価じゃないんだ!」
たまにある。
だから教師は、終業式のあとの開放感とともに
ちょっとした警戒心もある。

保護者が納得するために教師が提示しやすいのは
「減点した箇所やその理由」だろう。
観点別のテストの正答率であったり,提出物の評価内容などだったり。

子どもへの評価に対するしっかりした根拠を示すことが大切だからだ。

でもそもそも小学校の通信簿なんて


3段階評価で、「よくできた」「できた」「がんばろう」くらいのものだ。

よく考えるとその時点でふわっとしている。

子どもの学習の過程や結果が3段階で真っ当に
評価できるとは思えない。

もっと評価は「ゆるふわ」でいい。

私は、数年前から評価の方法を変えた。

加点主義のゆるふわ評価

テストの観点別の正答率は記録をとっている。

本当は取りたくないけど仕方ない。

その数値をベースとした3段階の評価をまずつける。

あとは、授業中に見つけた子どもの「良い部分」をプラスしていく。

ベースが「B」だった子どもが授業中に鋭い発言をしたとしたら、その時点で「A」にする。その状況はメモしておく。

メモがためておけば、子どもの学習状況を把握できるし、総合所見にも記載できる。

テストの点数でいえば「C」だった子どもも、授業中の活躍で「A」になる。

この評価に変えてから、成績に限らず私は子どもをポジティブな視点で観ることができるようになった。

子どもの粗探しをせずに済むようになったからだ。

保護者からのクレームもまだない。点数より良い評価が必然的に多くなるからだろうか。

成績処理の時間も減った。
さらに、成績処理の仕事もポジティブな気持ちでできるようになった。
これは私自身にとってもよいことだった。


「A」のオンパレードは正当な評価ではない?


この時代にもまだ相対評価の考え方の教師はいる。

「Aつけすぎちゃったな。3割程度にしとかないと。」とか言う他の先生の声もたまに聞く。

いや「A」多くていいだろ。誰が困るんだ。

もともと3段階での精密な評価には無理がある。

そもそもが曖昧なのだ。

だったら、重箱の隅をつつくような減点方式はやめて、
教師も子どももハッピーになれる「ゆるふわ加点方式」
でもいいじゃないか。

「私は子どもの良い面をみているんです!」
自信をもってそう言いたい。

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