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三浦春馬さんの死を悼む

先日の訃報には衝撃を受けました。

しかし、私には思い当たるフシがあります。

恵まれし者の自死。

これは、古来から続く、人間存在の不可思議なる現象なのです。

人は日常生活に倦怠する生き物です。

今日も明日も明後日も。。。

同じような毎日が続く恐怖。

人間は時として、平穏な日常に倦怠を抱く存在なのです。

ドストエフスキーは「悪霊」という小説の中で、恵まれし者の倦怠と自死を描きました。

日々、生きるために懸命に働く人々には、共感できない境地。

なぜ、なぜ、なぜ、。。。

幾度問いかけても、納得のできる回答は与えられません。

しがない日常を糊口をしのぐために、必死になって無益な労働に身を費やす身分の我々には、想像もできないほどの倦怠。

たるい。。。

たるいのです。

期待に沿うことが。。。

ファンも大衆も面倒くさいのです。

次を望む声が。。。

この倦怠に耐ええたものだけが、本当の芸術家になるのです。

もしくは、他者の評価など全く頓着しない自己中心主義者のみが。

まじめで心優しき人間。

今の世の中では、生き抜くことにおいて、大きなハンディキャップを背負う性質なのかもしれません。

もっと厚顔無恥になれ!

もっと腹黒くなれ!

自分をも欺け!

俳優として失敗したなら、サラリーマンにでもなんでもなれ!

メディアに出なくなれば、半年で忘れ去られるのだから。

そんな、いいかげんな大衆の意見に迷わされるな。

生きたいように、可能な限り自由に生きよう!

自死を願う全ての人々にこの言葉をささげたい。

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