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あづま路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる脳筋型文系。 booth→ https://leport.booth.pm/ suzuri→ https://suzuri.jp/chinkaido

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    自分の創作物をまとめたマガジンです。  小説、詩、写真、イラストなどがまとまっています。

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    読書記録をまとめたマガジンです。所々本へのパッションが迸り気味です。暑苦しいやもしれませんが、お付き合いください。  更新は不定期です。

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    消しゴムはんこ・マヤ文字「神聖なる蛇の王」"Calakmul"

     古代メソアメリカで使われた、独特のデザインの文字「マヤ文字」を消しゴムはんこで制作しました。 消しゴムはんこ マヤ文字「神聖なる蛇の王」"Calakmul" 【寸法】  縦24㎜×横25㎜×高さ21㎜ 【素材】  持ち手……木材  印面 ……プラスチック(消しゴム) ※ご購入前にご確認ください※ ・寸法はおおよそです。 ・作品を制作する過程で試し押しをしています。インク残りがありますが、使用には問題ありませんので、ご理解をお願いいたします。 ・商品は消しゴムはんこ(木製取手付き)のみです。作品画像の小物等は含まれません。 ※消しゴムはんこについて※ ・消しゴムはんこの印面は繊細です。使用するにつれ、印面にワレ・カケが発生する可能性があります。 ・お手入れ時に、柔らかな布で優しくインクを拭き取ることで、寿命をのばすことができます。練り消しゴムの使用も効果的です。 【モチーフについて】 マヤ文字"Calakmul"  メソアメリカ、今日でいうメキシコ南東部やグアテマラを含むマヤ地域で栄えた、マヤ文明。マヤ暦をもち、高度な建築技術と特異な文化で栄えたことが知られている。マヤ文明は生贄の風習でもって知られ、いささかエキセントリックな遺構・遺物を残したことでも有名だ。セノーテと呼ばれる泉の周辺で繁栄した彼らは、水源であり神聖な場所であったセノーテに、絢爛な装いの人身御供を捧げた。近年では水中考古学の発展により、セノーテの底部の調査が行われ、数百年前の人身御供と思しき人骨も調査されている。  とはいえ、いくぶん猟奇趣味的な関心でもって、事実以上にメソアメリカの文明が血なまぐさいもののように語られてきたことも事実である。  マヤ文字はマヤ地域で使われた文字だ。表語文字(※ひとつの文字がひとつの意味を表現する文字。漢字など)と表音文字(※発音をあらわす文字。アルファベット、ひらがななど)を組み合わせて使われる。ひらがな・カタカナと漢字を混ぜて使う、日本語とも似通った部分がある。現在確認できる最古のマヤ文字は、292年の記載がある石碑に見られ、メキシコによるメソアメリカ支配がはじまるまで使われたことから、少なくとも1300年の歴史があることがわかっている。  本作のマヤ文字は都市"Calakmul"(カラクムル)の紋章文字(都市ごとにつかわれた文字)である。細かく確認してみよう。まず、左上に配される丸が連なった部分は、「神聖な」という意味の形容詞クフル"k'uhul"である。右上のふたつの楕円はアハウ"ajaw"と読み、王を意味する。メインとなる下の部分はカラクムルの象徴である蛇を表現し、邦訳すると「神聖なる蛇の王」となる。この紋章でマヤ文明中部地域の中核をなした巨大都市「カラクムル」を意味しているのだ。  はたしてどんなふうに使えばいいのか、とんと思いつかないのだが、ワンポイントとして強烈に主張すること間違いなしの一品である。巳年生まれの方など、「神聖なる蛇の王」を名乗ってみてはいかがだろうか。
    1,500円
    椿海堂
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    消しゴムはんこ・山海経より、形天

     古代中国の地理誌・山海経に記された異形の存在たち。そのユーモラスな図像の数々を、消しゴムはんこで制作しました。 消しゴムはんこ 山海経・海外西経より「形天」 【寸法】  縦47㎜×横23㎜×高さ21㎜ 【素材】  持ち手……木材  印面 ……プラスチック(消しゴム) ※ご購入前にご確認ください※ ・寸法はおおよそです。 ・作品を制作する過程で試し押しをしています。インク残りがありますが、使用には問題ありませんので、ご理解をお願いいたします。 ・商品は消しゴムはんこ(木製取手付き)のみです。作品画像の小物等は含まれません。 ※消しゴムはんこについて※ ・消しゴムはんこの印面は繊細です。使用するにつれ、印面にワレ・カケが発生する可能性があります。 ・お手入れ時に、柔らかな布で優しくインクを拭き取ることで、寿命をのばすことができます。練り消しゴムの使用も効果的です。 【モチーフについて】  形天。曲者ぞろいの山海経においても、一際目を引くデザインの異形。十八巻からなる山海経のうち、第七 海外西経に見える。  文中には「形天と帝がここに至って神あらそいをし」とあることから、神様の類であるらしい。ここでいう「帝」は黄帝、「神あらそい」は最高神の座をかけた戦いと解釈されることから、かなり重要なポジションだったようだ。争いに負けた形天は帝に首を刎ねられ、首級は「常羊の山」に埋められた。しかし、形天は首がなくとも不屈の精神で立ち上がり、「乳を目となし臍をば口となし、干(たて)と戚(まさかり)をもって舞った」とされている。つまり、山海経の形天は、首を刎ねられても気合で腹に顔を生やし、へこたれずに舞を舞う、健気な姿が描かれているのだ……あまりそのようには見えないが。 参考……高場三良 訳『山海経 中国古代の神話世界』平凡社
    2,000円
    椿海堂
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    消しゴムはんこ・マヤ文字「神聖なる蛇の王」"Calakmul"

     古代メソアメリカで使われた、独特のデザインの文字「マヤ文字」を消しゴムはんこで制作しました。 消しゴムはんこ マヤ文字「神聖なる蛇の王」"Calakmul" 【寸法】  縦24㎜×横25㎜×高さ21㎜ 【素材】  持ち手……木材  印面 ……プラスチック(消しゴム) ※ご購入前にご確認ください※ ・寸法はおおよそです。 ・作品を制作する過程で試し押しをしています。インク残りがありますが、使用には問題ありませんので、ご理解をお願いいたします。 ・商品は消しゴムはんこ(木製取手付き)のみです。作品画像の小物等は含まれません。 ※消しゴムはんこについて※ ・消しゴムはんこの印面は繊細です。使用するにつれ、印面にワレ・カケが発生する可能性があります。 ・お手入れ時に、柔らかな布で優しくインクを拭き取ることで、寿命をのばすことができます。練り消しゴムの使用も効果的です。 【モチーフについて】 マヤ文字"Calakmul"  メソアメリカ、今日でいうメキシコ南東部やグアテマラを含むマヤ地域で栄えた、マヤ文明。マヤ暦をもち、高度な建築技術と特異な文化で栄えたことが知られている。マヤ文明は生贄の風習でもって知られ、いささかエキセントリックな遺構・遺物を残したことでも有名だ。セノーテと呼ばれる泉の周辺で繁栄した彼らは、水源であり神聖な場所であったセノーテに、絢爛な装いの人身御供を捧げた。近年では水中考古学の発展により、セノーテの底部の調査が行われ、数百年前の人身御供と思しき人骨も調査されている。  とはいえ、いくぶん猟奇趣味的な関心でもって、事実以上にメソアメリカの文明が血なまぐさいもののように語られてきたことも事実である。  マヤ文字はマヤ地域で使われた文字だ。表語文字(※ひとつの文字がひとつの意味を表現する文字。漢字など)と表音文字(※発音をあらわす文字。アルファベット、ひらがななど)を組み合わせて使われる。ひらがな・カタカナと漢字を混ぜて使う、日本語とも似通った部分がある。現在確認できる最古のマヤ文字は、292年の記載がある石碑に見られ、メキシコによるメソアメリカ支配がはじまるまで使われたことから、少なくとも1300年の歴史があることがわかっている。  本作のマヤ文字は都市"Calakmul"(カラクムル)の紋章文字(都市ごとにつかわれた文字)である。細かく確認してみよう。まず、左上に配される丸が連なった部分は、「神聖な」という意味の形容詞クフル"k'uhul"である。右上のふたつの楕円はアハウ"ajaw"と読み、王を意味する。メインとなる下の部分はカラクムルの象徴である蛇を表現し、邦訳すると「神聖なる蛇の王」となる。この紋章でマヤ文明中部地域の中核をなした巨大都市「カラクムル」を意味しているのだ。  はたしてどんなふうに使えばいいのか、とんと思いつかないのだが、ワンポイントとして強烈に主張すること間違いなしの一品である。巳年生まれの方など、「神聖なる蛇の王」を名乗ってみてはいかがだろうか。
    1,500円
    椿海堂
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    消しゴムはんこ・山海経より、形天

     古代中国の地理誌・山海経に記された異形の存在たち。そのユーモラスな図像の数々を、消しゴムはんこで制作しました。 消しゴムはんこ 山海経・海外西経より「形天」 【寸法】  縦47㎜×横23㎜×高さ21㎜ 【素材】  持ち手……木材  印面 ……プラスチック(消しゴム) ※ご購入前にご確認ください※ ・寸法はおおよそです。 ・作品を制作する過程で試し押しをしています。インク残りがありますが、使用には問題ありませんので、ご理解をお願いいたします。 ・商品は消しゴムはんこ(木製取手付き)のみです。作品画像の小物等は含まれません。 ※消しゴムはんこについて※ ・消しゴムはんこの印面は繊細です。使用するにつれ、印面にワレ・カケが発生する可能性があります。 ・お手入れ時に、柔らかな布で優しくインクを拭き取ることで、寿命をのばすことができます。練り消しゴムの使用も効果的です。 【モチーフについて】  形天。曲者ぞろいの山海経においても、一際目を引くデザインの異形。十八巻からなる山海経のうち、第七 海外西経に見える。  文中には「形天と帝がここに至って神あらそいをし」とあることから、神様の類であるらしい。ここでいう「帝」は黄帝、「神あらそい」は最高神の座をかけた戦いと解釈されることから、かなり重要なポジションだったようだ。争いに負けた形天は帝に首を刎ねられ、首級は「常羊の山」に埋められた。しかし、形天は首がなくとも不屈の精神で立ち上がり、「乳を目となし臍をば口となし、干(たて)と戚(まさかり)をもって舞った」とされている。つまり、山海経の形天は、首を刎ねられても気合で腹に顔を生やし、へこたれずに舞を舞う、健気な姿が描かれているのだ……あまりそのようには見えないが。 参考……高場三良 訳『山海経 中国古代の神話世界』平凡社
    2,000円
    椿海堂
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    消しゴムはんこ・山海経より、旋亀

     古代中国の地理誌・山海経に記された異形の存在たち。そのユーモラスな図像の数々を、消しゴムはんこで制作しました。 消しゴムはんこ 山海経・海外西経より「旋亀」 【寸法】  縦23㎜×横34㎜×高さ21㎜ 【素材】  持ち手……木材  印面 ……プラスチック(消しゴム) ※ご購入前にご確認ください※ ・寸法はおおよそです。 ・作品を制作する過程で試し押しをしています。インク残りがありますが、使用には問題ありませんので、ご理解をお願いいたします。 ・商品は消しゴムはんこ(木製取手付き)のみです。作品画像の小物等は含まれません。 ※消しゴムはんこについて※ ・消しゴムはんこの印面は繊細です。使用するにつれ、印面にワレ・カケが発生する可能性があります。 ・お手入れ時に、柔らかな布で優しくインクを拭き取ることで、寿命をのばすことができます。練り消しゴムの使用も効果的です。 【モチーフについて】  旋亀。山海経第一 南山経に見える。陽山から流れた水流が東に向かい、憲翼に注ぐところに生息するという生き物。山海経の地名と現実の地名との比較研究は少ないため、どこに相当するのか(実在するのかすらも)不明である。  本文中では、「その状は亀の如くで鳥の首、虺(まむし)の尾、その名は旋亀。その声は木をさくよう。これを佩びると聾(聴覚障害)にならぬし、底(手足のタコ)をなおすによろし。」と描写されている。  ところで、具体的な研究は少ないようだが、この旋亀が現生種のオオアタマガメに相当するのではないか、との意見があるようだ。画像を検索していただければ一目瞭然だが、その名の通り頭が大きく、また尻尾も長い、特徴的な外見の亀である。大きな頭と嘴は「鳥の首」を連想させるし、全長の半分を占める長い尾は力が強く、亀の尾というよりは蛇のそれに似ている。生息域も中国南部であり、山海経に記述されたことは十分考えられる。  そもそも山海経に記された奇態な生き物たちのうち、全体の四分の一にあたる百種類ほどは実在していると考えられる(1994 水木)ことから、旋亀もまた、誇張された実在の生き物であって何ら不思議はない。であるとすれば、古代中国のひとびとが、オオアタマガメの甲羅などを身体の不調を治すお守りとして珍重していたことも、十分に考えられるわけだ。 参考……高場三良 訳 1994『山海経 中国古代の神話世界』平凡社,水木しげる 1994「解説――日本に渡った精霊たち」前掲書
    1,500円
    椿海堂

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Shirokanipe ranran pishkan/銀の滴降る降るまわりに【読書記録:知里幸惠『アイヌ神謡集』】

 先月、岩波文庫から補訂新版として『アイヌ神謡集』が出版された。1923年8月に初めて刊行されてから、100年の節目である。  以前から手元に置いておきたいと思っていた本だったので、この機会に購入した。  さほど厚みのない200頁少々の文庫本なので、早い方は一日もあれば読んでしまうだろう。そのうち四分の三ほどが『アイヌ神謡集』本編であり、見開きに横書きで、左側にローマ字表記のアイヌ語、右側に日本語訳が配置されている。  アイヌ語がさっぱりな私は右側を中心に読んでいくことにな

    • おばけの声と名前【読書記録:柳田國男『妖怪談義』】

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        Shirokanipe ranran pishkan/銀の滴降る降るまわりに【読書記録:知里幸惠『アイヌ神謡集』】

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          宙ぶらりんの含羞――或いは自己診断という羞恥心との戦いについて

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          不信心者と戒名

           昨年、母方の大叔父が亡くなった。  私から見るとだいぶ遠縁になる方なので、ご時世もあって葬儀には行かなかったのだが、母親や祖父母は参列した。  大叔父の奥様と私の祖母は、お嫁さんと小姑の関係に当たる。嫁姑問題の亜種として、不仲になりがちな立ち位置のふたりなのだが、妙に共通項が多く仲がとても良い。  大叔父が亡くなってから、葬儀が行われるまで、諸事情があって二週間ほどかかったのだが、その間にも奥様は私の祖父母宅を訪れ、あれこれと葬儀に関する愚痴を零していたらしい。主に、葬

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          蔵書印で遊ぼう

           築ウン十年の安借間をねぐらとする筆者なのだが、近頃蔵書の増加が著しく、人間の生息域を侵犯するまでに至っている。  会う人ごとに力説しているのだが、この増え方は異常としか言いようがない。間違いなく、私の家の本は繁殖している。私の知らないところで子供を産んでいるに違いないのだ。そうでなければ、部屋の主である私が寝床と机回り以外を生活に使えていない理由が説明できない。  ……そんなことを言っても、すべての本に買った覚えがあるのだから悩ましい。いや、私の記憶すら改変されている可能

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          長編伝奇小説を読もう【読書記録:駒田信二訳『水滸伝(一)』

           ひょんなことから、講談社文庫版の『水滸伝』全八巻を譲り受けた。『封神演義』『三国志演義』『西遊記』など、中国で生まれた著名な長編小説は好んで読んできたのだが、『水滸伝』は未読であったので、楽しんで読み始めた。  なお、私が今回読んでいるものは1984年に初版が出たもので、少々読みにくい部分もある。これはこれで古典を読んでいる感覚があって乙なものだが、2017年に新訳版が講談社学術文庫より刊行されているようなので、今から読まれる方はこちらのほうがとっつきやすいかもしれない。

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          【詩】はじまりの夜【歌詞】

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          しるこサンドともう会えないひと

           ある日のお茶の時間のことである。私は時折、お師匠様(仮称。私の専門分野の先達)の勤める職場に武者修行に伺っているのだが、そこでは10時と15時のお茶休憩が徹底されている。実にホワイトな職場である。  その日のお茶請けはお土産にいただいたしるこサンド、それも抹茶味であった。素朴ながらしっかりとした食べ応えがあるしるこサンドは、根強いファンが多い商品だ。もちろん私もその一人である。  私がうきうきと飲み物を用意していたとき、ふとお師匠様が懐かしそうにつぶやいた。 「――私の

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          AI君と記事を書いてみよう

           最近、noteにβ版としてAIアシスタント機能が搭載された。ChatGPTといい、SFが夢見た人工知能の世界はすぐそこまで来ているようだ。  暗雲立ち込める21世紀だが、SFファンとしてはわくわくが止まらない時代である。私が死ぬまでに、加速度的な技術進歩の行きつく先をどこまで見られるのか、仄かに恐ろしいと同時に楽しみでならない。  さて、今回はnoteのAI君(愛称はあるのだろうか)がどれほどの能力を持っているのか、そのポテンシャルを図るために、いろいろと試してみようと思

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          断片詩篇

          あんまり月が冷たく青く光るものですから、 夜空はすっかり宇宙が透けた群青いろで、 暖かな家の光も、がやがやとした街の灯もとどかないのです。 そのそらに一等星や二等星の、赤いのや青いのがぱらぱらと撒いてあって、 しきりにまたたいていますから、 明日は風が強く吹くことでしょう。 春の蠢きの中に立つと、人間に戻るのが嫌になる。 境界の季節は、律儀に毎年やってくる。 あの蒲公英にとまる、ちいさな蝶でいられたなら、どんなに良かったことだろうか! 夢のうちに、誰かに嗤われた覚えが

          ねこのここねこ

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