見出し画像

来季のトレンチコートどうしよう

そもそもの始まりは、銀座のGUCCIでうっかり羽織ったこのコート。現実的ではないけれど、夢と呼ぶにはあまりにも素敵だった。

ネイビーのトレンチなんて自分では絶対に手に取らないのに(似合わないと思い込んでいたから)、どういうわけか「お客様にきっとお似合いになると思いますから、是非羽織ってみませんか?」と店員さんに勧められた。2月初旬のその日、ちょうど入荷したところだったらしい。

軽い気持ちで袖を通したら、鏡に映った自分に見入ってしまった。

自分に見入るて、あんた。だけど一瞬の間の後、店員さんが「こんなにお似合いになる方、初めて見ました」と呟き、売り場にいた別の店員さんがいつの間にか近寄ってきて「本当に、素敵です」とトーンを合わせてくれた。

もちろん、リップサービスなのは重々承知。だけど本当に、こんな自分は見たことがないと思った。そのとき試着していた足元のヨルダーンと、家から巻いてきたカレが総出で持ち上げてくれたおかげもあって、今までで最上級の自分が鏡に映っていた。

一回り大きなサイズだったので、足首がちょっと見えるくらいのマキシ丈。体のほとんどをネイビーのコートが占めている状態なのに、不思議なことに全く重くない。これは一体どういうことか。

思うに一つは、上品な光沢感。上質な生地だけが持つしっとりとした艶感が顔色を沈ませないのだろう。二つ目は、カレ。地の白とはっきりした柄がちょうどいいアクセントになっていたし、首元の開きにカウボーイ巻きがぴったりはまっていた。三つ目は、たっぷりした特徴的なヨーク。

これ、贅沢なことにプリーツになっていて、おかげでランダムな揺れと立体感が生まれている。それがただのトレンチとは違う表情をもたらしていて、なぜか私の体にすんなり合ったのだ。服を選んだ時も思ったけれど、胸板の薄い私は多分、特に上半身に立体感のある服が似合う。

とはいえ、お値段およそ50万円。しかも日本に数点しかないとかで、おそらく早々に売り切れるとのこと。んなもん、即決で買えるかい。

丁重にお礼を言って退店したものの、残像は頭から離れない。

それから3月に入り、手持ちのトレンチを毎日のように着る生活になって、ふと思った。これだけ回数着るんだったら、来季にトレンチを新調するの、アリなのでは…?

もちろん来季、あのネイビートレンチはもう存在しない。というかどう考えたって、GUCCIのコートは今の私の生活にはトゥーマッチ。だけど、ザ・トラディショナルじゃなくて、ちょっとだけひねった立体的なデザイン、めちゃくちゃ良かったなぁ。そういうトレンチ、どこかにないかなぁ…。


とか思ってたら、見つけたーーーー!!!こちら、sacaiの2023aw。


なんこれ。鼻血出た。

立体的、エレガント、シャープ。配色も最高。

まぁこれとてお値段すさまじいだろうし、コレクションの形のまま商品化されるのかもわからないし、長身小顔のモデルさんと私じゃ着た時の印象はまるで違うと思う。

けど。

sacai、行く。秋口には、絶対。


…と、ここまで来たところで、一つ懸念点。

すさまじくかっこいいトレンチの足元って、やっぱ革靴だよね?秋ならショートブーツとか?

いやね、私にはヨルダーン様がいるわけだけども、子連れの日常的にはどうしても革靴以外を履いてる日のほうが多いわけよ。そういう時に肌寒くてアウターがトレンチしかなかったら、どうすればいいんだ。

今はどうしているかというと、手持ちのトレンチがスプリングコート寄りのゆるめデザインなので、ヨルダーンが履けない時は無理やりBIRKENSTOCKのきれいめサンダル+カラーソックス合わせで着ていたりする。多分スニーカー合わせでもいけると思うんだけど、昨冬前に手放し済み。

でも暖かくなってきて、やっぱスニーカーはいるなぁ、となっている今日この頃。冬はヒールなしのショートブーツがあったからまだどうにかなっていたけど、さすがにサンダルじゃ公園走れないもの(そりゃそうだ)。

話が逸れた。

そう、だから、スニーカーと超絶かっこいいトレンチって共存できるのか?って話。あ、スニーカーは先に買う前提。

はなから共存は諦めて、トレンチは革靴の時だけ着ることにして、スニーカーに合うアウターは別に探すべきなのか。いや、アウターの数は絞りたい。

じゃあ、トレンチにも合う重めのスニーカー、たとえばレザースニーカーを探すべきか。でも、レザースニーカーって硬くて重くてあんまり好きじゃないんだよなぁ。うーん。


…と、まあ、ぐだぐだと悩んでいるわけ。これから秋に向けて、あるいは来年の春にかけて、ゆっくり考えるつもり。それもなんだかんだ、楽しい。



でも、sacaiには行く。絶対\( 'ω')/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?