動物愛護心...?
1/20(土)
天気:雨
昨日のバイト中、訳あってゴミ箱を漁ることになった僕。
ほぼドブネズミの僕も、さすがにビニール手袋を着用しての作業。
ゴミってのはくせえな。
毎日袋を縛って捨ててるわけではないので、箱の中には数日分のゴミが蓄積してる。
湿ってて、生温くて、とにかく臭い。
「くっ!」
思わず息を止め、顔を顰めた。
ネズミ(本物)とゴキブリは、よくもまあ毎日毎日こんなとこに飛び込んで残飯を貪ってるわ。
僕は一瞬彼らを軽蔑しかけたが、すぐにその発想をやめ、心の中で謝った。
ダメだよ、そんなこと言ってはいけない。
彼らも好きでそんな生活してるわけではないだろうし
本当は人間のように、自己中心的に生きたいと思ってるはずだ。
彼らがそういう生活をしなきゃならないのって、たとえ間接的であっても、僕たち人間の影響が大きいし
もし力関係が逆転したら、僕たちは彼らの手でとんでもない目に遭わされるかもしれない。
そう、先ほど彼らを軽蔑せずにすぐ謝ったのは
なにより彼らから復讐を受けるのが怖いからである。
考えてもみてくれ。
ネズミの鋭い歯、ギョロギョロとした目玉。
ゴキブリの硬い甲皮、なんかチクチクしてる触角と脚。
そんで何より、あいつらに共通する妙な俊敏さ。
やつらが僕たちに匹敵するぐらいの身体のサイズになった瞬間、僕たちは圧敗するだろう。
圧勝の逆の圧敗。圧倒的な負け。
同じ土俵に立った瞬間、僕たちは圧倒的に不利になる。
だから、少なくとも僕は彼らに対して媚びる。
生き物に対する優しさとかじゃない。
もしものことが起きた時、生き残るための選択。
恐怖心からの懐柔策である。
人間は、彼らを目にしたときにとんでもない嫌悪感や憎悪をおぼえる。
あれは彼らをただ毛嫌いしているからではなくて
もしかすると深層心理で「いつか復讐されるかもしれない」という恐怖に駆られているからかもしれない。
みなさんも、彼らを慈しみませんか?
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