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僕は「ハカセ」に憧れる「マカセ」くん

心にこびりついた埃を、クレンザーで磨いてる、っていう話をします。

昔、といっても10年くらい前のこと。あるイベントの打ち上げで、サポートしてくれたスタッフの女の子に言われた一言を、意外に引きずっていたことに気づいた。

「山口さんは、いるだけでいいんですよ」

心の中で「俺はお地蔵さんか!?」と思ってから数年間、なんとなく思い出してしまうくらい印象の悪い言葉だった。

念のため言っておきますが、その女の子は全く悪くなくて、むしろ前後の文脈を理解してない僕が勝手に被害妄想的な時間を過ごしてきただけで、今はこうしてネタにしているわけです。

僕と同様、「実は自分できる人じゃねぇか派」の人や、「谷啓」ならぬ「過去系」大好き過去の栄光大好き人間だったり、愚痴愚痴さんたちには、自尊心を傷つけられる結構きつい言葉だと思うのですが、今思えばなんてことはないことです。


そのイベントは、自社主催で開催した親子で参加できる小さな食育イベントだったのですが、僕がいつも言い出しっぺで企画を考えて、結局みんなにサポートをしてもらって運営をするわけです。結構盛況でたくさんの人が遊びにきてくれました。

僕は企画を打ち出すまでのアイデアとチームづくりは得意な作業ですが、そこからの準備などの実作業に入るための段取り作業なんてものは超苦手なわけです。どうも全部に首を突っ込みたがるオッサンっていますよね。それが僕ですw

自分の考えたイベントなんで全部に関わらなくてはいけないという妙な責任感なのか、状況把握の下手さなのか、任せるということができないオジサンってどの世界にもいますよね。それも僕です。

僕の自尊心を傷つけたと思っていたその女の子は、僕の性格や特徴をお見通しで、下手に動かれると現場が混乱するので、「あとは任せてくださいね、山口さんは苦手なことはやらなくていいので」という先を読んだ、むしろ気遣ってくれる優しい人だったのでした。ハハハ。

あらためて、人は煩悩の塊だと知るわけです。コロナ、子育て、農業、会社経営を経験させてもらって、あらためて自分の魂にこびりついた埃の多さに気付かされます。自分は何者でもない、生かされている、ただただ、心の曇った場所をクレンザーで磨いていこうって変な境地なってますが。

人は一度は「博士」に憧れるのものですが、僕はハカセに憧れるマカセです。人に任せてナンボのマカセ君です。人に任せられる環境を作ることこそがマカセの一番の仕事です。そんなことを思った、朝でした。

一昔前の僕は、仕事を任せられないマカセくん。今では、どうぞお任せしますのマカセくん。これもコロナ様々か!?

今日も、おちゃのまポップな一日になりますように。

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