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「候補者」から「ファン」へ!採用選考のお見送りで候補者体験(CX)を高めるコツ

こんにちは。ポテンシャライトです!12月だというのに急に気温が高くなったりと暖冬傾向が続いていますが、ご体調は崩されていませんか。

今月から始まったポテンシャライトアドベントカレンダーも折り返しを迎えて、いよいよ年末が近づいてきました。

今回の記事では、私が採用オペレーション支援において大切にしているポイント、選考時の「お見送り(不合格)」の結果連絡について、ご紹介させていただきます。

Opela のオペレーションチームでは、単なる日程調整業務や選考結果の連絡を実施するのではなく、候補者の視点から採用プロセスを改善する取り組みも支援しています。

候補者様が求める情報や候補者の転職活動状況に合わせてステップを最適化し、円滑なコミュニケーションや応対を実現することで、顧客の採用活動の成功率の向上を目指し、企業のオペレーションパートナーとしての役割を果たしています。

採用選考における「お見送り(不合格)連絡」は、採用プロセスのなかでもとくにデリケートな部分です。オペレーション担当の方にとっては、慎重に対応する瞬間かと思います。

今回、お伝えしたいことは、お見送り連絡を通じて応募者との関係を深めるための方法です。

「お見送り」の瞬間をどのように扱うかが、企業の採用ブランドや候補者との長期的な関係構築に大きく影響するため、お見送りそのものは否定的な結果であっても、候補者の選考体験(CX)そのものはポジティブなものに転換することが可能です。

📍 候補者の選考体験(CX)については、こちらの記事もご参考ください。

候補者の選考体験(CX)をポジティブにするためには、面接官からの【選考フィードバック】を候補者様へお伝えすることが非常に重要だと思いますので、本記事でご紹介できればと思います。



なぜ、選考フィードバックが重要なのか

将来の採用ターゲットになる可能性

今回の採用選考のタイミングでは、候補者のスキルセットやご経験が合わずお見送りだったかもしれませんが、数年後その候補者が現職や転職先でスキルを身に付けられる可能性は高く、将来的には採用ターゲットになる場合があります。

お見送り連絡の際に、【選考フィードバック】を的確に行うことで、候補者は自己成長の機会を見いだすことができますし、企業への信頼感を深めることにもつながります。お見送り連絡の際には、業界のイベントや自社のセミナー情報を共有するなど、候補者のキャリアに貢献できるような情報提供を行うことで、候補者との関係性を持続させることができます。

📍 お見送り候補者のナーチャリングについては、こちらの記事もご参考ください。

将来的に「採用する可能性がある人材をデータベース化」することは、採用コストを抑えることにも繋がりますので、人事採用担当としてはぜひ取り組みたいアクションの1つですよね。

さらなる「ファン」になってもらえる可能性

(ご存知の方が多いと思いますが)
Google社によると、採用に関わる担当者が候補者へ与える影響は大きく、面接官はもちろん、オペレーション担当者も候補者の満足度を左右する要因の一つと言っています。

選考の合否問わず、選考体選考が終了しても候補者が企業とのつながりを大事にし、再応募をしたり、同僚や友人、他の方への企業を推薦するといった形で未来の候補者の獲得にも繋がります。

お見送り連絡を行うフォローアップの選考プロセスは、企業の姿勢を伝え採用ブランドの印象を定着させる絶好の機会だと考えています。


お見送りのメッセージパターン

選考結果が「お見送り」の場合、理由を一切お伝えしない企業から、テンプレートメッセージをお送りする企業もあります。

しかし、複数のオペレーション支援に入らせていただく中で、顧客やユーザーを大事にしている企業様であればあるほど、選考における候補者へのフィードバックも候補者の今後のキャリアを考えた内容が、面接評価・フィードバックコメントとして、オペレーションチームに連携されています。

オペレーションチームでは、面接官から得られた選考フィードバックを候補者向けのメッセージングにカスタマイズをして、お伝えしていきますが、候補者にお見送りを伝える際には、完全な拒否ではなく、「今回は次選考に進めることはできませんでしたが、これらの資質や姿勢は高く評価しています」といった内容で部分的な承認を取り入れることで、肯定感を高め、候補者の熱意や面接での好印象など、ポジティブな要素を積極的に伝えることが大切だと考えています。

また、フィードバック内容には、具体的な改善点や今回アンマッチとなった点などをお伝えします。改善点や感想、今後期待する内容をお伝えすることは、未来に向けたエンカレッジメントにも効果的で、今後も候補者としての可能性を信じてフォローしていきたいという、企業の採用姿勢を示すことにも繋がります。

お見送りのご連絡は、端的かつ丁寧な言葉遣いはもちろんですが、はっきりとしたフィードバックは、企業が候補者の成長に関心を持っていることを示し、長期的な関係を築くための基礎となります。

以下、いくつかのお見送りのメッセージパターンをご紹介します。皆さんの会社では、どのようなお見送り連絡をされていらっしゃいますか?

(1) お見送り理由の記載がない

選考の結果についてですが、社内にて慎重に検討した結果、誠に恐縮ながら今回はご希望に沿いかねるという結果となりました。

(2) お見送り理由がテンプレート

選考の結果についてですが、社内にて慎重に検討した結果、誠に恐縮ながら今回はご希望に沿いかねるという結果となりました。
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理由:ご経験を総合的に考慮し、即戦力としては難しいと判断したため
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(3) お見送り理由がカスタマイズされている

慎重に選考を進めた結果、誠に残念ながら、今回は貴意に添いかねる結果となりました。お時間をいただき大変恐縮ではございますが、何卒ご了承いただければ幸いです。

【面接担当者からのコメント】
今回は弊社への選考のお時間をいただきありがとうございました。
サービスのリサーチ及び面接のご準備について大変感謝しております。
⚪︎⚪︎様の{自社サービスの}領域に関するご知見や洞察は素晴らしかったものの、チームで議論させて頂きましたが....

現在は⚪︎⚪︎のスキルセットをお持ちの方を優先し、即戦力となる方を求める結論となりまして、貴意に添えない形となりました。

お見送り連絡を受け取る候補者の選考体験(CX)は全然異なりますよね。

ある企業様では、全候補者様に対して 3.カスタマイズ(選考フィードバック+候補者へのメッセージ)をお送りされており、お見送り連絡後に候補者様から、必ずご返信をいただきます。

ご返信いただく内容には、

・「面接担当者様から、個別フィードバックを頂戴したのは、これまでのキャリアの中で初めての経験でした。」
・「貴社のソリューションが市場に広まれば、きっとお客様のためとなり、日本企業活躍の一助になると信じています。」
・「またの機会にぜひチャレンジさせてください。」
・「選考を通して、現職や自身のキャリアと向き合う機会になりました。」

といったポジティブなコメントがほとんどです。

企業からの一方的なお見送り連絡でコミュニケーションをクローズさせるのではなく、2往復程度のコミュニケーションでクロージングを行うことが、候補者を「ファン」にさせるお見送り連絡だと考えています。

お見送りのご連絡後、候補者から確認のご返信をいただけているかも、自社のCXチェックポイントです。

最後に

今回、お伝えした「お見送り」時のコミュニケーションは、選考プロセスのなかでも特に重要なポイントです。

カジュアル面談や面接だけでなく、候補者の選考フローの全てのステップにおいて、オペレーションチームのコミュニケーションスキルが大きく関わっている中で、「お見送り」の連絡は少なからず、候補者の気持ちが落ち込んでしまい、今後の転職活動に影響する恐れや企業の印象を左右する場面だからです。

オペレーションチームから、候補者へ正しいフィードバックの伝え方や、対話を通じての信頼関係の構築は、候補者を「ファン化」させるために不可欠な要素であり、選考フィードバックのクオリティ(情報の質、言葉遣いや表現)とタイムリネス(情報伝達の適時性)、不採用の際のメッセージングまで、一貫した候補者への配慮がオペレーション担当には求められます。

人事採用担当の方は、日々の忙しさに追われがちですが、候補者を単なる数字や採用活動の結果としてではなく、自社の大切なコミュニティの一員として扱うことを意識していただきたいと思い、今回はこのテーマについてブログに綴らせていただきました。

自社にエントリーしてくれた候補者に対する敬意と感謝の気持ちを忘れずに、それぞれのステージで心をこめてコミュニケーションをとることが、企業への長期的なエンゲージメントの鍵になると私は考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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