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なぜ指導者は怒るのか?

物事を考えるときに「HOW」を考える人はたくさんいるが、「WHY」を考える人は少ない。

つまり、「なぜ?」と目の前の問題や状況に対して問いかけることから始めるべきだということだ。そうすることで本質的な理解や解決策が浮かぶことが多い。

そこで、今回はバスケだけではなくスポーツ指導現場でよく起こる「指導者が怒る」という状況を「なぜ?」という視点から考えてみたい。

なぜ私達は怒るのか?

そもそも、なぜ私達は怒るのだろう?

それを考えるために「どんなときに怒るのか」ということを考えてみたい。
例えば、バスケの試合中にあなたがコーチならどんなときに怒るだろう?

選手が一生懸命やっていないとき。
試合が思うような展開で進んでいないとき。
ミスが起こったとき。

こんな感じだと思う。では、なぜそういうときに指導者は怒るのだろう?
もっと言い換えれば「なぜ怒るという手段を選んだのだろう?」。

冷静に考えてみれば、ミスなどに対して指摘する方法はいくらでもあるはずだ。

タイムアウトを取って、落ち着いて話す。
「こういうときはこうしなさい」と指示を出す。
黙って静観する。

これらの手段を選ばないで、なぜ感情的に怒るという手段を取るのだろう?

おそらく、その選択の根底にあるのは「不安」だと思う。
ミスが起こっている。選手がハッスルしていない。こういう状況の原因が指導者自身がわかっていないのだ。なぜこうなっているかがわからないから不安になる。その不安を消し去るために、何とかしようとする。しかし、どうしようもない。その結果、不安が焦りに変わり、いつの間にか怒りに変わってしまう。

こういう構造になっているのではないか。

だとすれば、コーチたちがやるべきは「勉強」であるはずだ。
ミスが起こったときにその原因を正しく突き止めることができれば、怒って指導する必要なんてなくなるはず。

だから、コーチはバスケットの勉強をしなければならないし、自分のチームがどのようにして負けていくのかをきちんと理解している必要がある。

怒りの根本は「コーチがわかっていないことに対する不安」である。

その不安が少しでもなくなるように私達は学ぶ必要がある。

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