Z級備忘録2023年7月中旬:初週を逃すと壊滅的に見れない映画が多すぎる

毎週毎週、新作映画の公開がある。映画配信サービスが隆盛していてもまだまだ多くの映画が劇場で楽しめるのは映画館好きとしてはありがたい。さすがコンテンツが氾濫している大消費社会といったところだ。

ただ、それにともなってか劇場での上映作品は入れ替わりが激しい。私は基本的に海外の映画の字幕版しか見ないので、タイトル通り公開1週目を逃すとよっぽどの人気シリーズか話題作品でない限りあっという間に上映回数が減ってしまって鑑賞する機会をのがしてしまう。
先月も、6/22公開の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を優先して1週目に選んだせいで、同日に公開だった『ザ・フラッシュ』を逃してしまった。なんてことだ。通勤時間が片道2時間もかかるので、仕事終わりに映画に行くのは体力的にきついので自ずと週末だけになるわけだが、近くに映画館が無くやはり片道1時間半かけて映画館に行くとなると「わざわざ休日に優先順位の低い映画を見るために外出するの面倒くさい」と心が折れてしまい、見送りに見送りを重ねて最終的に公開終了を迎える。通勤時間や体力、そして己の采配ミスなので特に文句はないが、『ザ・フラッシュ』に関してはフラッシュだけに閃光のごとく上映終了になったので「DCコミックの映画ってマーベル覇権傘下の日本ではまだマイナー扱いなのか…」と少しショックを覚えた。公開初週に行くほどの熱量はなかったが、それでも劇場で見たかったな…。


失意を胸に時は7/13木曜日。何やらネットで「宮崎駿の新作『君たちはどう生きるか』が明日公開だ!」と盛る上がっていた。へえ~、プロモーションを打たないなんて思い切ったなあ、金曜日公開なら仕事終わりに行けそうだしちょっくら見に行くか…と劇場の上映スケジュールを確認した。
画面をスクロールしてどの上映時刻にしようか、そういえば他には何かやっているのかしらとスイスイ眺めていたところ、突然赤と黒のビジュアルの作品が目に飛び込んできた。

俳優の鋭い眼光と顔の前に掲げられたロザリオ。
『ヴァチカンのエクソシスト』だ!!!!

公式サイトよりキャプチャー

うっかりしていたが『ヴァチカンのエクソシスト(以下ヴァチクソ)』も同日に公開だった!ラセル・クロウの久しぶりの主演ということで映画レビューアプリでブックマークはしていたが、う~ん…カルトホラーだもんなあ…ホラー映画苦手なんだよな…一人で見ても大丈夫かな(ソロ鑑賞は絶対に揺るがない)…でも今年は『エスター/ファーストキル』をソロ鑑賞できたし…しかもこれ絶対に初週を逃したら見れなくなるやつだよな……駿の方はロングラン確定だもんな~~~………。

ええええい行ったれえい!!!!スピードが大事!!!!!!
という事で定時後の上映を勢いのまま予約。

どんな内容なのか前情報は一切入れずにそわそわしながら1日を過ごし、終業のチャイムと共にそそくさと退勤。晩御飯ももりもり食べてシアターに到着して緊張しながら開始を待った。

………

詳細な映画の内容については触れないようにするが、2023年に私が一番夢中になった映画だと年末まで胸を張れる。ヴァチクソはバチクソに最高だった。人におすすめ出来るかと言われたらかなり困るが、応援上映が開催される日が来たら絶対に未鑑賞の友人を連れて参戦したい、そんな映画だ。
※バカの感想なのでまったく参考にしないでください。
唯一不満があるとしたら、スペインなどでの異端審問を「悪魔のせい」としたことだろうか。いくら本作が「物語」だとしてもそれを大々的な資本が投じられている以上、キリスト教の過ちを「超人間的な何かの圧力」として扱ってはいけない。歴史修正主義だ。自分が意識していなかっただけで、きっと大量のハリウッド/キリスト圏映画で歴史の修正が行われているんだろうなと思うとゾッとする。

参考
・『ナショナルトレジャー』
・『エクソダス/神と王』
どちらもイスラーム/アラブ圏での歴史修正主義に加担している。

やはり駿の新作ではなくヴァチクソを選んでよかった。一部界隈で『RRR』や『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ばりに盛り上がっているのでもしかしたらこれはじわじわと上映期間が延び、さらに上映劇場も増えていくかもしれない。ファンの熱量が映画の上映期間にダイレクトに関わってくるのだから、やはり気になっている映画は早めに見ないといけないですね。
『ヴァチクソ』はそんなこと関係なく今週末も見てきますが…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?