欲望のないことは時に自分を苦しめる
高校生のとき、国語を担当した教育実習の先生に「無欲恬淡(むよくてんたん)」という四字熟語が書かれたしおりをプレゼントされたことがある。
2週間の教育実習の最終日、30人ほどの生徒全員にその人に見合った四字熟語を書いた手作りしおりを贈るのだから大変なことだっただろうと思う。
「無欲恬淡」の意味をネットで調べると「欲がなく淡泊で、物事に執着しないさま」とあった。一見、良いことのように思う。でも、私の考えは違う。あの頃、家に帰って国語辞典で意味を調べたとき、妙に納得したのを覚えて