俺は迷う
俺は、妹の結婚を祝うために東京にきていた。しかし、なんとアホなことに、東北に帰るはずが、九州行きの飛行機に乗ってしまった。新幹線より」時間も早いし、チケットも安かったのだ。
そこから、俺の壮大な旅が始まる。ただの迷った、結果だが。20代後半の俺は、急遽の方向音痴だったのだ。
まず、迷いに迷った。何で帰るかの問題だ。それと、せっかく来たから京都にでも観光で寄ってみるかと思ったのだ。
そうしたら、京都で盛大に迷った。元々は東京日帰りの予定で、もう、ここですでに1日は経っていた。
俺は焦っていた。ひたすら歩いていた。ここがどこなのかもわからなかった。
1人の少女と出会った。後で聞くと20歳を超えていて少女という年ではなかったのだが、幼くみえた。
春休みで暇だったのか、俺についてきた。
そして、車を出して駅まで乗せてくれるおじさんに出会った。なんとか飛行機に乗れそうだ。
「必ずお礼します。東北に遊びに来てください。案内しますよ」
おじさんに連絡先も聞いて、こう言って別れた。気のいい人だった。
次の朝の便だが。朝5時に出発する。今、1時(25時)なんだ。
俺は寂しさのあまり、少女に言ってしまった。
「一緒に待っててくれないか?」
言った後、俺は後悔して、なんて恥ずかしいことをと思って赤面したが、少女は笑って頷いてくれた。
少女は一緒に待っていてくれた。連絡先も交換して、最後にキスした。いや、されたというのが正しいのか。
こうして、親は無事に家に帰ることに成功した。壮大な旅だった。
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